収入印紙はどこで買える?印紙税額一覧と貼り方を解説

収入印紙はどこで買える?印紙税額一覧と貼り方を解説

収入印紙は領収書や契約書に貼り納税するための証票です。見た目は切手と似ていますが、その用途は異なります。ここでは、収入印紙の買い方や使い方の注意点、また間違って買ったり貼ってしまった場合の対処法について紹介します。

収入印紙とは?

収入印紙は印紙税などの徴収のため、政府が発行する証票を指します。英語では「Revenue Stamp/Fiscal Stamp」と言います。元々は1600年代にオランダで誕生し、日本には1873年に安定した税収の確保を目的に印紙税が導入されました。印紙税とは国税の一つで、契約書や領収書など発行をした場合に、その書類の金額や種類に応じて課される税金です。収入印紙は、印紙税を納付したことを証明する証票で全部で31種類あります。注意しなければいけないのが、収入印紙を貼り付けておくだけでは効力を発生せず、消印があってはじめて印紙税を納税したと認められるという点です。

課税対象となる文書を作成した者は、その文書を作成したときに、その書類の金額などに応じて必要な金額の収入印紙を貼り付け消印をする必要があります。

収入印紙と収入証紙との違い

収入印紙とよく似たものに収入証紙があります。収入証紙とは、地方公共団体に行政手数料を納付する際に利用されるものです。

収入印紙が必要な課税文書とは?

すべての取引書類について印紙税が課されるわけではありません。印紙税が課される20種類の書類(課税文書)は印紙税法により規定されています。代表例は以下のようなものです。

領収書など金銭の授受を証明する書類

個人としてお店で高い買い物をしたとき、収入印紙を貼り付けた領収書を受け取ったことがある方は多いでしょう。領収書などは「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」ですので、第17号文書に該当します。いわゆるレシートや領収書のほか、金銭または有価証券の受取事実を証明する文書なども対象となります。

各種契約書

具体的には不動産の譲渡証書や賃貸、金銭消費貸借、請負、信託行為、債務保証、物品加工注文請書など、様々な契約に関わる契約書にも収入印紙を貼り付けます。契約の種類に応じ、記載されている金額により印紙税額が変わるものと変わらないものがあります。

経理プラス:収入印紙が必要な契約書とは?税額一覧と手続き完全ガイド

約束手形または為替手形

売上や仕入の決済に手形を用いることがあります。ここで発行される受取手形・支払手形についても課税文書に該当します。これも記載されている金額に応じて収入印紙の金額が変わります。

手形に記載される金額は、業種にもよりますが相当高額になることが珍しくありません。そうなると、印紙税の負担もかなり高くなります。ましてや取引量の多い大手企業においては、相当な印紙税が課されることになっています。そのような理由もあり、最近では手形の発行量はかなり減少しており、文書を発行しない電子債権への転換やファクタリングと呼ばれる債権買取の仕組みを利用する企業が増えてきました。

また、課税文書に適切な金額の収入印紙が貼られていなかったり、消印に不備があった場合、過怠税が徴収されますので、金額と消印には注意しましょう。

他にも株券や投資信託の受益証券、運送や船荷に関わる証券、会社の決まり事を記載する定款なども課税文書に該当します。どのような種類の仕事をしているにせよ、通常の事業を営んでいる以上印紙税の課税文書はほぼ確実に作成することとなります。

経理プラス:収入印紙は課税取引?非課税取引? 仕訳方法の見極め方と実例

収入印紙は取引金額が5万円以上の領収書に必要

領収書に貼る収入印紙の額ですが受取金額により段階的に収入印紙の額が増加します。以下はその一例となります。

領収書の金額収入印紙
5万円未満不要
5万円以上、100万円以下200円
100万円超、200万円以下400円

参考:国税庁 No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書

どのような書類でいくらの収入印紙が必要か確認する場合は、下記記事に一覧表を掲載しているため参考にご覧ください。

経理プラス:領収書に貼る収入印紙はいくら?金額や種類、購入方法を解説

収入印紙の購入方法

収入印紙は全部で31種類あると記載しましたが、場所によって取扱金額に差があります。必要な収入印紙が販売している場所で購入するようにしましょう。
以下が収入印紙を購入できる場所です。

  • コンビニ
  • 郵便局
  • 法務局
  • 役所
  • 金券ショップ
  • タバコ屋

200円などの少額な収入印紙であれば大手のコンビニで購入できます。一方で高額な収入印紙の場合、全種類取り扱っている郵便局や法務局で購入することをおすすめします。なお、一般的に銀行では収入印紙を取り扱っていません。購入できる場所について詳しくは下記記事で紹介していますので、併せてご覧ください。

経理プラス:収入印紙はコンビニで購入できる?買い方や購入場所を紹介

領収書の作成方法

収入印紙が必要な課税文書は様々ありますが、ここでは領収書を例に作成方法や収入印紙の貼り方を解説します。領収書は、金銭などの授受を証明する重要な書類です。記載すべき項目や書き方には一定のルールがありますので一つずつ見ていきましょう。

領収書の記載項目

領収書には、次の7項目を必ず記載する必要があります。

  1. タイトル
  2. あて名
  3. 金額
  4. 但し書き
  5. 発行者・住所
  6. 収入印紙
  7. 日付

収入印紙を貼るときのポイント

領収書の金額が5万円以上の場合、金額に応じた税額の収入印紙を貼り付ける必要があります。貼り付け欄がある場合には貼り付け欄に、貼り付け欄がない場合は空いているスペースに貼ります。なお、法律上の決まりはないので、分かりやすい場所に貼ってあれば問題ありません。また、複数枚の収入印紙を貼る場合は収入印紙を並べるようにして貼り、1枚1枚の収入印紙がはっきり分かるように貼り付けます。

収入印紙とよく似たものに「収入証紙」や「登記印紙」というものがあります。収入証紙は地方税の納税に使用するもので、登記印紙は登記の手続きをする時に使用する似て非なるものです。間違って収入印紙の代わりに使用しないように気を付けましょう。

過怠税には注意しよう

金額が5万円以上にもかかわらず、収入印紙の貼付を忘れたときは、印紙税の未納付になり過怠税を払うことになります。過怠税は収入印紙の額の3倍です。貼り忘れだけでなく、貼付した収入印紙が定められた金額に満たなかったときや消印を忘れたときなどにもペナルティが発生しますので注意しましょう。

収入印紙の納税方法

納税義務者は「文書を作成した者」です。たとえば小売店で買い物をして領収書を出してもらう場合、その領収書を作成する小売店が納税義務者となります。
契約書に関しては「二部作成して双方が一部ずつ保管をする」ということがよく行われます。このようなときには、それぞれが一部分の印紙税を負担していることが多いようです。
また約束手形などについては、金額が記載されていなかったり、振出人署名がなかったりする「白地手形」というものがあります。金額が記載されたり、引受人などが確定した時点で課文書に該当し、その記載をした者が納税義務者に該当します。
納税の方法についても注意が必要です。

課税文書に収入印紙を貼り付けただけでは納税をしたことにはならず「自己又はその代理人、使用人その他の従事者の印鑑又は署名で、その課税文書と印紙の彩文とにかけて、判明に印紙を消す必要があります」。
消込の方法が誤っていたり、消込が十分でない(収入印紙にわずかにしかかかっていなかったなど)場合には、納税が済んでいないものとして取り扱われてしまうことがあります。
なお、割印を消印と混同している人も多いですが、領収書の場合は消印が正しい表現です。

収入印紙を貼った契約書の保管方法

収入印紙を貼った契約書は、契約書管理台帳を作成し、契約の種類毎にファイルを作成し、一定期間保管しておきましょう。税務調査があった際には、保管している契約書も調査の対象となります。そのとき、印紙税の課税対象であるにもかかわらず、収入印紙が貼られていない、もしくは貼っていても消印されていないようなときは、印紙税が未納付であるとしてペナルティを課される可能性がありますので注意してください。

また、収入印紙を複数購入し会社にストックする場合は管理簿を使い管理するのがおすすめです。金額別の管理表がありますので、ぜひご活用ください。

経理プラス:収入印紙管理簿テンプレート

収入印紙が不要なケース

収入印紙は電子データ(メールやPDFなど)で領有書を送付した場合や、契約書等を送った際には実際に文書が取り交わされているとはみなされないため収入印紙が不要になります。金額が非課税額を超過している場合であっても不要となります。取扱金額が大きくなると収入印紙の額も大きくなるため、印紙税を節約するためには電子化をすすめ電子取引を行うと良いでしょう。

また海外の取引先と契約書を取り交わす際も不要になるケースがあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
経理プラス:海外の取引先と契約書を取り交わすときに収入印紙は必要?

まとめ

収入印紙は、各種取引に応じて発行される課税文書に対して課される印紙税を納税するために使用します。課税文書の種類と記載されている金額に応じて、所定の収入印紙を貼り付けて消印をすることで納税をするものです。貼り忘れ消印忘れの場合、税務調査で指摘を受け、過怠税がかかるため、取り扱いには注意しましょう。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

経費精算システム「楽楽精算」

監修 税理士 谷澤 佳彦

1993年に税理士資格を取得し、「谷澤佳彦税理士事務所」を開設。近年は相続・事業承継に対する税務相談を数多く対応する。司法書士や不動産鑑定士など他の専門家とタッグを組み、組織として企業の繁栄・事業承継をサポートすることも得意とする。AFP(Affiliated Financial Planner) 資格を 2002 年に取得、 2 級 FP 技能士資格を2003 年に取得。

谷澤佳彦税理士事務所