収入印紙の勘定科目は購入時と決算時で違う!?正しい選び方とは

収入印紙とは

収入印紙はどんなときに使うの?

収入印紙は、主に印紙税を納税するタイミングで用いられます。この印紙税は、日常の経済取引に伴って作成される文書に課税されるもの。国税庁では収入印紙税額表に、20種の印紙税がかかる文書(以下、課税文書)を記載しています。なお、必要な印紙税額も添付すべき文書の内容等によって異なりますので、注意してください。

(参考)国税庁 印紙税額

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収入印紙が必要な課税文書とは?

では実際、収入印紙が必要な課税文書はどんなものがあるのでしょうか。身近なところでは、契約書と領収書が代表的です。そのほか、手形や会社の定款を作成するときに用いられます。自社の事業内容等と照らし合わせ、事前に収入印紙が求められるシーンを頭に入れておきましょう。

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収入印紙の勘定科目は「租税公課」か「貯蔵品」に仕訳される

経理上、収入印紙はどのように処理するのでしょうか。これは、購入時に「租税公課」処理する方法(費用処理)と、「貯蔵品」処理する方法(資産計上)の大きく2つに分けられます。その処理方法を順にご説明していきましょう。

購入してすぐに使用する場合は「租税公課」

収入印紙を購入して1カ月以内など、すぐに使用する場合は、経理処理上、租税公課の勘定科目を用いて費用計上します。会社設立時の登録免許税支払や、不動産登記の際も同様の処理で差支えありません。なお、収入印紙に原則、消費税は課税されませんが、これは郵便局や法務局など、特定の場所で購入した場合に限られます。金券ショップなどで購入した場合には消費税が課税されることになりますので、注意したいですね。

買い置きしておく場合は「貯蔵品」

収入印紙を使用するたびに、その都度購入するのは大変かもしれません。そのため、事前に一定の枚数を購入し、会社にストックしておくのも一つの方法です。
その場合は購入時に「貯蔵品」科目で資産計上を行い、使用したタイミングで「租税公課」の費用計上に振り替えることも可能です。規模の大きな会社では、毎月使用する枚数も多くなるでしょう。そのため、毎月月末に棚卸を行って費用計上しているケースも見られます。

決算時に「貯蔵品」に切り替えることも

収入印紙を購入しても、その場ですぐに使用しないケースもあるでしょう。しかし、決算時に未使用の印紙が手元にあっても、未使用分を「租税公課」として費用計上することは好ましくありません。この場合は、「貯蔵品」として資産計上に振り替えることが求められます。これは商品を仕入れて期末在庫を棚卸し、資産計上するのと同じ考え方です。

収入印紙の会計の仕方

それでは実際に、会計処理を仕訳に落として考えてみましょう。まず先述の通り、収入印紙には消費税がかかるケース(課税取引)と、消費税がかからないケース(非課税取引)があることを覚えておいてください。ここでは110円で収入印紙を買った場合を例に挙げ、それぞれの会計処理(仕訳)を見ていきます。

購入時に勘定科目「租税公課」で仕訳をする場合

まずは、購入時に勘定科目「租税公課」で仕訳をする場合を見ていきましょう。収入印紙を購入してすぐに使用するケースです。課税取引と非課税取引に分けて考えていきます。

<課税取引の場合の仕訳>

 借方 金額貸方金額
(租税公課)100(現金)110
(仮払消費税)10

<非課税取引の場合の仕訳>

 借方 金額貸方金額
(租税公課)110(現金)110

購入時に勘定科目「貯蔵品」で仕訳をする場合

次に、購入時に勘定科目「貯蔵品」で仕訳をする場合を見ていきましょう。収入印紙を買い置きしておくケースですね。課税取引の場合、非課税取引の場合で分けて考えていきます。

<課税取引の場合の仕訳>

 借方 金額貸方金額
(貯蔵品)100(現金)110
(仮払消費税)10

<非課税取引の場合の仕訳>

 借方 金額貸方金額
(貯蔵品)110(現金)110

まとめ

収入印紙の勘定科目について、詳しくご紹介しました。収入印紙について「租税公課」処理を行うか、それとも「貯蔵品」処理を行うか。その処理方法に迷っている方は少なくないでしょう。しかし結論としては、どちらの方法でも会計方針上は問題ありません。自社における収入印紙の使用頻度を踏まえ、もっとも適した処理方法を決めるようにしてください。

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● 著者

篠原 泰之

篠原 泰之

1990年生まれ、東京都出身。スタートアップで経営管理業務に従事する傍ら、 管理部門構築支援や簿記講師、執筆活動など、財務経理を軸に幅広く活動している。 日商簿記1級保有。