出張費で節税!?出張旅費規程のメリットと作成の6つのポイント

出張費で節税!?出張旅費規程のメリットと作成の6つのポイント

仕事で出張がある会社は多いかと思います。
経理担当者の皆さんにとっては、出張精算の処理をする、または自身が出張に行って精算をするなど、なにかと触れることが多いのが出張精算ではないでしょうか。
出張に行くと3,000円程度の出張手当が支給されるのが相場のようですが、その条件や金額は企業により様々です。
今回は、その出張手当の支給をルール化したり、出張費の扱いを明確したりにするために必要な「出張旅費規程」のメリットとその作成方法をご紹介します。
出張旅費規程は、出張経費を支払う側にも受け取る側にもメリットがあるので、まだ導入していない企業にお勤めの方は、下記を参考に作成を検討してみてはいかがでしょうか。また後半では、出張費の精算をさらに楽にする方法もご紹介します。

出張費の対象範囲とは?

どこまでを出張費として認めるのかという法律上の明確なルールはありません。
通常は、新幹線や飛行機代など出張の際に発生する交通費や宿泊費、出張する社員の慰労のために支払われる日当などを出張費と考える企業が多いです。
ここで気をつけなくてはならないのが、出張先の接待で使用した食事代や社員旅行などで使われた交通費などは、目的によっては「会議費」や「福利厚生費」として処理をしなくてはならないということです。


このような出張の際に発生しうる費用をどこまで出張費として処理するか、例外はどのようなものがあるかといった出張費の扱い方を明確にするためにも、出張旅費規程の整備が必要なのです。

出張旅費規程作成による2つのメリット

出張旅費規程とは、出張費や日当の扱い方を各企業内でそれぞれルール化するためのものです。
出張旅費規程を作成することで得られる大きなメリットが2つあります。
それは、「手間の削減」と、「節税対策」です。

メリット1:出張費精算の手間の削減

1日にたくさんの従業員が出張に行く企業は、毎日、出張経費を精算する手間が発生し、大変なことになってしまいます。

この手間を削減するため、出張旅費規程にて実費精算ではなく固定額を支給することを定め、出張旅費精算を行う企業もあります。出張先の距離に応じて支給額が定められており、その金額内で交通費、宿泊費を収めるようにする形です。 出張が多い企業でなくても、交通機関や宿泊先を一つひとつ調べて処理をする出張経費の精算で苦労されている経理の方は多いかと思いますので、出張旅費規程を作ることで煩雑な事務作業を減らすことができます。

メリット2:出張費を経費にして節税対策 支払側も受取側も幸せに

2つ目のメリット「節税対策」は、出張日当を支給した場合、下記のように支払側(会社)と受取側(従業員・役員)にそれぞれお得な点があります。

支払側(会社)は出張費が非課税になる

支給額が経費となり、法人税・消費税・住民税の納付額が安くなります。
税率が約48%と想定すると、100万円を支給した場合は48万円の節税になります。
また、出張経費は非課税の対象となります。非課税とされる旅費の範囲について国税庁では以下のように定義しています。

(1)その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
(2)その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。

引用:国税庁HP 〔旅費(第4号関係)〕(非課税とされる旅費の範囲)

上記の基準に沿って定められた出張経費であることを明示するためにも、出張旅費規程の作成が必要なのです。

受取・もらう側(従業員・役員)は納税額が低くなる

もらった出張日当には所得税と住民税は課税されません。
例えば出張日当で100万円をもらうと、年収がそのまま100万円増えることになります。
所得税は収入により税率が変わりますが、最高税率である50%の場合は、税金50万がお得になります。
このように、出張旅費規程の作成は、会社にとっても役員や従業員の皆さんにとってもメリットがあります。

なお、この支給額は、代表者の場合、1日あたり2万円程度であれば、税務署からの指摘があっても問題ないと言われています。
代表者の出張が多い会社は大きな節税効果がありますので、出張旅費規程の設定は会社への貢献度の特に高いものとなるでしょう。
2つ目のメリット「節税対策」は、この手当(出張日当)を支給した場合、下記のように支払側と受取側(もらう側)にそれぞれお得な点があります。

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出張費の相場

次に、出張費の相場金額について見ていきましょう。先ほど示した通り、出張費は非課税になる範囲がありますが、具体的な金額は定義されていません。そのため、同業種や同規模の企業と比較してかけ離れた金額にならないように設定することが無難でしょう。

国内出張費の相場

まずは国内出張費の相場を見ていきましょう。一般的には役職ごとに支給金額に差をつけています。

出張手当と宿泊費

国内出張の場合、役職ごとの平均支給額は以下の通りになります。日帰り出張と宿泊を伴う出張で平均支給額が異なります。

役職日当宿泊費(1泊あたり)
日帰り出張宿泊出張
部長2,666円2,900円9,835円
課長2,479円2,711円9,345円
一般2,094円2,355円8,605円

海外出張の相場

続いて海外出張の相場を確認して見ましょう。

出張手当と宿泊費

海外出張の場合、国内出張と比較して平均支給額は大きくなります。

役職日当宿泊費(1泊あたり)
北米中国東南アジア北米中国東南アジア
部長5,593円5,185円5,226円16,385円13,570円13,588円
課長5,308円4,888円4,932円15,435円12,822円12,833円
一般4,913円4,514円4,543円14,621円12,085円12,092円

(参考):「産労総合研究所 2019年度国内・海外出張旅費に関する調査」(産労総合研究所)

通常は、役職や移動距離に応じて金額が区分されていることが多いでしょう。会社によっては対象が役員のみであったり、上記のように区分を国内・海外などに分けたりします。また、2019年1月より「国際観光旅客税」、いわゆる「出国税」が施行され、経費扱いされる場合とそうでない場合があります。詳細についてはこちらの記事でご覧ください。
経理プラス:2019年から出国税が施行 海外への出張精算はどう変わる?

出張旅費規程を作る際の6つのポイント

出張日当を支給するためには、タイトルの通り「出張旅費規程」の作成が必要となります。この出張旅費規程の様式は自由なため、インターネットにある規定を参考に作成すれば良いのですが、作成にあたっては次の6つのポイントをおさえておきましょう。

ポイント1. ルールを決定する

実際に出張旅費規程を作る場合は、以下のルールを定めます。

  1. 役職ごとに日帰りや宿泊、国内・海外別などによる金額の決定
  2. 役員だけでなく、従業員も含めた全員に支給されるものであることの決定
  3. 活動記録を残すための出張報告書の提出義務と管理部門の決定
  4. 旅費の精算方法 など

出張旅費精算書や出張報告書のテンプレートはインターネットで検索するとたくさん出てきます。「経理プラス」でもテンプレートを用意しているので、ぜひご活用ください。

(参考)
出張旅費精算書テンプレート
出張報告書テンプレート01
出張報告書テンプレート02

ポイント2:日当料金の設定

日当料金はどのように設定され、出張経費を実費で精算する方法と日当として支給する方法は、どちらがお得なのでしょうか。結論として、日当として支給する方法の方が節税効果は大きくなり、一般的な支給方法になります。

出張経費を実費で精算する場合は他の経費精算と同様、実際に使用した経費金額を精算します。一方で日当として支給すると出張経費精算の手間が削減され、節税対策としての効果も期待できるのです。そのため、日当の方がメリットが大きいことが分かるでしょう。

ポイント3. 全社員に周知する

ルールの2番にも示した通り、出張旅費規程は税法上、対象者を限定することができず、代表者を含めた全員に適用しなければなりません。社長のみの1人の会社の場合や家族従業員だけの会社であれば特に問題ないのですが、従業員がいる場合は全員に伝えて周知させる必要があります。また、周知と同時に、日当等の稟議フローや日当を管理する労務等の管理部門の役割決めを定めておくことも大事なポイントです。

ポイント4:株主総会決議を行う

出張旅費規定は会社規定であり、株式会社の決議事項になります。そのため、作成しただけでは規定の効果がありません。忘れずに株主総会を開催し、議事録を残しておくようにしましょう。

ポイント5:想定外の事態に対応できる規定にする

出張中は、出張者に事故や傷病が発生する可能性があります。特に海外出張なら、テロ発生地域などへの渡航で発生リスクが大きいでしょう。そのため、想定外の事態に対応できる規定にしておくことも大切です。

ポイント6:設定金額を見直す

税務調査において、出張旅費規程の内容を確認された際に、規定した出張日当の支給額が高額すぎる場合は支給額が否認されることもあります。
否認された場合は、会社は経費とならず、もらった人にも税金がかかってしまいますので、決定した支給額を一度見直しましょう。
そうすることで設定金額の理由がより明確になり、しっかりとした対応が取れます。

経費精算システムで出張経費精算の手間を省こう

出張旅費規程の作成・設定に合わせて出張旅費精算書の提出が必要となりますが、経費精算システムを活用することで同書類の提出、出張経費の精算をさらに楽に行うことができます。例えば、株式会社ラクスが提供している経費精算システム「楽楽精算」を例にご紹介します。

クレジットカード連携による効率化

出張費は新幹線や飛行機での移動の場合高額になることが多く、企業によっては仮払金の支給などをしているのではないでしょうか。しかし、できることなら現金のやり取りはなくしたいものです。そういったときに便利なのがコーポレートカードの活用です。
「楽楽精算」なら事前に支給しているコーポレートカードと社員を紐づけておくことで、申請者は利用明細のデータを使って精算することができます。領収書をかき集めて金額や経路を手入力するという手間を削減することができます。
また経理担当者もデータをそのまま使っているため入力ミスや不正な水増しを心配する必要がなくなり、さらに「楽楽精算」とコーポレートカードを連携すると、紙の利用明細が届くよりも早く精算作業を進められるため、月次決算の早期化にもなります。

日当・宿泊手当の自動計算による効率化

手当の計算は出張の期間や距離、また役職によって金額が変わるため、計算が煩雑になりやすく、ミスも多いものです。また出張が頻繁ではない場合は、ルールがわからず経理に問い合わせてきたり、ひどい場合は適当に申請されて間違っているという場合もあります。「楽楽精算」では手当の算出ルールを事前に登録しておくことで、申請者の入力情報に合わせて日当計算が自動で行われるため、申請者も経理担当者も、精算業務のストレスが大きく軽減されます。

機能の詳細はこちらでもご紹介をしております。

経理プラス:旅費精算の不満を解消!おすすめの旅費精算システムを徹底解説!

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旅費・出張精算だけじゃない!交通費精算も「楽楽精算」で効率化

「楽楽精算」には旅費・出張精算以外にも、精算業務を効率化する機能があります。

領収書読み取り機能による効率化

出張はもちろん、交際費や物品購入の経費精算で面倒な作業として、領収書の転記作業や申請書への貼付作業があります。紙やエクセルで経費精算を運用している場合、エクセルの精算書に日付や金額などを入力し、印刷をした後に領収書をのり等で貼り付けるといった作業が発生します。忙しいときにこれらの作業をするのは億劫に感じますし、きちんと貼りつけられていなくて経理部門に届くころには行方不明になっている、ということも多いのではないでしょうか。

「楽楽精算」にはOCR機能(領収書読み取り機能)があり、PCの場合はスキャナで取り込んだPDFの文字情報を自動でデータ化、スマホやタブレットの場合は、「楽楽精算」専用アプリをインストールして、カメラで領収書をパシャっと撮るだけで日付や金額等の情報を自動でデータ化してくれます。それらのデータを使って経費精算を行うことができるため、転記の手間はもちろん、入力間違いなどのミスも防止することができます。

経費精算の便利な機能についてはこちらでも紹介をしております。

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最後に

出張旅費規程は、出張が多い企業であればあるほど、企業にも従業員にもメリットが大きいものとなるため、やらない手はありません。本記事のポイントを踏まえて出張旅費規程を作成してみてはいかがでしょうか。

また、出張経費精算の方法を見直す良い機会ですので、出張旅費規程の作成に合わせ、経費精算システムの導入も検討してみるとよいでしょう。

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