「楽楽精算」導入の記録 -運用準備から社内説明会まで-
>>国内累計導入社数No.1※の経費精算システム「楽楽精算」について詳しくはこちらから
※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より
前回は社内承認を取り付けて導入が決定したところまで書きました。今回は導入に向けて初期設定と社内説明会について書きたいと思います。
- 第1段階:製品選定から社内決裁まで
- 第2段階:運用準備から社内説明会まで
- 第3段階:運用後フォロー
運用準備の5ステップ
導入決定が決定すれば社内運用をするための準備をしなければなりません。どのようなステップで行えばいいのかは、ラクスが用意しているサポートサイトがありますので、それに従って進めていけば問題なく準備できます。サイトに書かれているステップを簡単に紹介しておきます。
-
- ステップ1 基本情報の登録
社員情報や、勘定科目などの経理情報を「楽楽精算」に取込みます。
-
- ステップ2 仕訳情報の登録
「楽楽精算」で作成する仕訳の種類を決めます。
ステップ1で取込んだデータを使用して、仕訳の借方/貸方の情報を設定します。
-
- ステップ3 申請画面のレイアウト
ユーザ毎にメニューの表示/非表示を設定します。
申請画面や帳票に表示する項目名やレイアウトを設定します。
-
- ステップ4 承認情報の登録
申請データを承認するフローや承認者の設定をします。
-
- ステップ5 外部連携の設定
仕訳データやFBデータを出力するための設定をします。
基本的にこのステップで登録・設定していけば問題ありませんが、体験上押さえておきたい点や悩んだ点について書いておきたいと思います。
内訳マスタの設定(ステップ2 仕訳情報の登録)
「楽楽精算」では、申請者が申請する際に、会計的知識がなくても精算項目を選択できるように設定することできます。
たとえば電車を利用した場合
これはすぐに分かると思います。
では、得意先に持っていくお土産代となると迷う人は多いでしょう。
経理担当者であれば「交際費」とわかりますが、経理でない人にはわかりにくいです。また会社によって金額が少額である場合、会議費で処理することもあります。
「楽楽精算」の場合、選択させる項目名を会計的知識がない人でも分かる名前に「内訳マスタ」で設定することができます。たとえば、お土産代について3,000円未満は「会議費」、3,000円以上は「交際費」とする場合。「内訳マスタ」上で、「お土産代(3,000円未満)」=「会議費」、「お土産代(3,000円以上)」=「交際費」と設定します。
これにより申請画面では「お土産代(3,000円未満)」「お土産代(3,000円以上)」と表示され、会計ソフトに取り込む仕訳データ作成時には「会議費」「交際費」というCSVが作成されます。
申請者は「交際費」や「会議費」などの勘定科目を知らなくても、また金額によって異なる勘定科目になることも知らなくて大丈夫です。
「内訳マスタ」をきちんと作り込むことによって、申請者がこの経費は何を選択すればいいのかうことはありませんし、問い合わせを減らすことにつながります。
書類の回覧ルール(ステップ4 承認情報の登録)
承認ルートを決めるにあたり考えなければならないのが、どのように書類を回覧するかです。
「楽楽精算」は申請すると承認者に承認依頼が通知され、承認も「楽楽精算」上で行うワークフローの仕組みを持っています。
しかし、申請データはWEB上で回覧されますが、領収書などの証憑は紙として存在し、申請データと証憑内容に相違がないかを確認しないと承認ができません。
では、「楽楽精算」上も承認(ボタンを押す)させるし、紙でも承認(捺印等)させるのか。
両方するのは手間だとか、領収書等の確認も「楽楽精算」上でできないのかなど、色々意見出やすいところです。
たとえば、「楽楽精算」上は上長承認を省略し、経理へ直接申請データが行くように設定して、紙書類上のみで上長承認をもらう運用方法も考えられます。
また添付のオプション機能を使えば、領収書等を申請データに添付して回覧し、上長には「楽楽精算」上のみで承認をしてもらう運用方法も可能です。
申請者と承認者が遠隔の場合でもタイムラグなく承認してもらうことが可能です。
その他にも旅費交通費の領収書等の証憑がない申請のみを「楽楽精算」上承認にし、証憑がある申請については、紙書類による承認といった運用も考えられます。
このように今までになかった運用が発生する場合に、どのように運用ルールにするのかを考えて決めるのは、頭を悩ませるところです。決めた運用ルールについて、なぜそのような運用ルールにしたのかを説明できるようにしておかなければなりません。
ちなみに私の会社では「楽楽精算」上も承認をしてもらい、紙でも承認してもらう運用をしています。
理由は、回覧状態を「楽楽精算」上で各自が確認できるようにするためと、申請後に訂正があった場合でも、紙だけそのまま回覧されてしまうことがないように申請データと紙の申請書類が合っているかを確認してもらうためです。
マニュアルの作成
「楽楽精算」が用意しているマニュアルがあります。
ただ私の会社の場合、メニューを一部利用しないように非表示にしたので、用意されているマニュアルをそのまま使うことができなかったので、一部変更して用意しました。ただ説明会には間に合わせることができなかったので、説明会では「楽楽精算」の機能が分かる簡単なリーフレットを作成して配布し、きちんしたマニュアルは実運用までに作成して、トップ画面から取得できるようにして配布しました。
社内向け説明会の意味
説明会を行う意味は大きくわけて2点あります。
1点は新しいシステムによる処理方法を知ってもらうこと。もう1点は新しいシステムを導入することを周知させることです。
私は後者の方が重要であると思っています。処理方法を理解してもらうことは重要ですが、マニュアルを用意しておけばいいですし、実際にやってみないとわからないことも多いです。説明会では一通り説明して、実際にやってわからないことがあれば、その都度聞いてくださいとなります。
周知させることが重要だと思うのは、新しい方法を始めることに対して不満を持つ人は必ずいます。今までのやり方を変えるのが面倒という不満もありますが、そんなこと聞いていないという不満も多いです。中には経理が楽になるために入れるシステムと思っている人もいたりします。(実際に言われました)
システム導入決定の前に多くの意見を聞くことが理想的ですが、意見を聞きすぎてまとまりがつかなくなってしまっては本末転倒です。
説明会を通じて、今まで皆さんから言われていた手間や面倒なことが、このシステムによってどのように業務が楽になるかをプロモーションするわけです。
私が説明会の中で特に強調したポイントは、「経路検索機能」と「処理状況確認機能」です。「経路検索機能」は電車やバスなどを利用した場合に、申請画面で「どこから」「どこへ」を入れて検索することで、経路と料金を出してくれる機能です。申請者は一件ごとに料金を調べる必要がなくなりますので、申請者にとって大幅な手間の削減になります。「処理状況確認機能」は申請したものがどのような状況にあるのかを確認できる機能です。
ベストを目指すかベターで開始するか
私の場合、少しでも早く運用にこぎつけるために、運用開始時に「出張申請」や「交際費申請」といった機能は利用しませんでした。これらを利用すれば、これまで経理申請とは別に承認を得ていた申請書類を、「楽楽精算」上で行うことが可能になりました。しかし、手間取りそうだったので後回しにしました。
これがいい判断だったかはわかりませんが、利用させたくない機能は非表示にして見せないようにすることが可能です。私と同じようにとりあえず早く導入しなくてはいけない状況であれば、ベストな状態ではなくベターな状態で運用開始することも一つの手だと思います。
まとめ
「楽楽精算」のサポートサイトのコンテンツがとても充実しています。
上記に紹介した「運用準備の5ステップ」もその一つです。また導入から実運用まで専属の担当者が電話やメールでサポートしてくれますので、これらを活用すれば「楽楽精算」での設定はスムーズに行えます。
経費精算システム導入の記録シリーズ
> 第一弾:製品選定から社内決裁まで
> 第三弾:導入後の効果とフォロー
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
紙のやり取りから、解放されませんか?
「楽楽精算」の詳しい機能や事例に関する資料をメールでお送りします!
※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より