これは損金不算入?接待交際費の範囲と間違いやすい科目9選

これは損金不算入?接待交際費の範囲と間違いやすい科目9選

交際費等とは、一般的に、外部との付き合いで発生します。打ち合わせなどで発生する交際費、商談の前や親交のある企業との親睦を深めるための接待費などの費用です。資本金の額などによって損金算入が可能な金額に関して一定の措置が取られており、原則として、接待交際費に関しては、その全額が損金不算入とされています。
従って、交際費となるのか、あるいはその他の例えば、広告宣伝費や会議費となるのかによって税負担が異なってきますので、交際費等と広告宣伝費、会議費等の隣接費用の区分を明確にすることは税負担の観点からも重要です。ここでは損金算入か損金不算入かの判断が紛らわしいものについて紹介していきます。

これは損金不算入?間違いやすい科目9選

ノベルティの配布

喫茶店でコーヒーを飲むこと以外にも、販促ツールとしてデスクワークで使うような備品を配り顧客との関係を良好にする場合があります。ボールペンや付箋紙に企業名を入れて配布します。この場合、広告宣伝費の区分になり、損金とすることができます。

社員旅行

社内行事で旅行に出かけたり、暑気払いを行ったりと社内行事の為に支出が行われます。この場合、飲食を伴いますが、一定の要件を満たすことで、社内の福利厚生費に適応されるため交際費からは除かれ、損金とすることができます。損金算入の要件は、「従業員の過半数以上が参加」「4泊5日以内の旅程」「一般的な旅程と旅費内容」です。

寄付金、金銭贈与

寄付金とは、現金や、品物その他経済的価値のあるもの贈与や、無償の供与される物のことです。原則的にに寄附金、拠出金、見舞金などと呼ばれるものは寄付金に含まれます。
ただし、これらの名義の支出であっても交際費等、広告宣伝費、福利厚生費などとされるものは寄付金から除かれ、損金不算入となります。したがって、金銭や物品などを贈与した場合に、それが寄付金になるのかそれとも交際費等になるのかは経緯を理解する必要があります。

寄付金は種類によって、次のように損金算入の上限金額が定められています。

  1. 指定寄付金・・・・・・全額損金算入

対象は、国・地方公共団体、日本育英会、日本赤十字社(大蔵大臣指定)、共同募金(赤い羽根)日本赤十字社義援金(被災者)、国公立学校などへの寄付金

  1. 特定公益増進法人等に対する寄付金・・・・・・一部損金算入

社会福祉法人・公益社団法人、認定NPO法人、独立行政法人、日本育英会・赤十字社などへの寄付金

  1. 一般の寄付金・・・・・・一部損金算入

政治団体・町内会・宗教法人、経済的利益の供与・低額譲渡などの寄付金

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アンケートの謝礼

法人がアンケートなどを行い、すべての項目に応えてくれると金品をプレゼントしている場合があります。この場合、金品を渡すことが目的でなく、情報の提供を受けることが目的となり、その対価が金品となります。この場合は、交際費ではなく、情報の提供料となり、広告宣伝費として扱われ、損金とすることができます。

販売代理店への奨励

企業が特定の販売代理店などに、その代理店の販売促進の為に奨励金や販促資材を交付することは販売促進費ではなく、交際費になります。交際費は損金算入の上限がありますので、注意しましょう。

パートナ―企業への割戻し

企業が販売代理店などのパートナー企業やその他の取引先など、売上高や売掛金の回収に応じて、一定の割合で割戻しすることがあります。この際の支出は、交際費等に該当しませんので、損金不算入となります。

景品の費用景品引換券付販売

企業が顧客に、景品付きの商品を販売した際の景品に対する支出は交際費にならないケスがあります。景品の金額が少額であり、一般的に見てその価格が分かるものは交際費に該当しません。

給与等

従業員等に対して支給する次のようなものは、給与の性質を有するものとして交際費等に含まれないものとされています。

  1. 常時支給される昼食費
  2. 自社商品を原価以下で従業員へ販売する
  3. 業務外で使用した接待費など

会議費

社内や通常会議を行う場所(ホテル、貸し会議室、カンファレンスルーム)で行われる会議や、昼食を伴った費用に関しては、一定の要件を満たすことで、交際費ではなく会議費として区分され損金となります。会議費と判断するには、1人あたり5,000円を超えないことや飲食があった年月日、参加した相手先の氏名、人数、金額、飲食店の名称などを明らかにする必要があります。
ただし、手土産などに関しては、会議と関係がないものとなり交際費に含まれますので注意が必要です。

まとめ

接待交際費等の範囲となるかどうか間違いやすい代表的なものとして、9つを上げました。使用用途により損益算入できないものと損金不算入となるものがあります。
正しく法人税の損金算入、損金不算入の判断ができるようにするためには項目だけを追うのではなく、支出背景も理解し確認することが求められます。

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この記事は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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● 著者

矢田 裕実

矢田 裕実

マスコミ、商社、IT、小売、メーカーなどの異なる業種において、また、外資、内資、中堅規模やベンチャーなど幅広い規模の企業にて経理財務を中心に経験。管理部門長や取締役も務め、経営再建、事業計画作成や資金調達、IPO前後の制度作り、内部統制の整備などを実行。現在は、ベンチャー企業の経営アドバイザーとして活躍。