経理の仕事とは?月間や年間の業務内容と繁忙期おすすめ本を紹介!

経理の仕事とは?月間や年間の業務内容と繁忙期おすすめ本を紹介!

経理とは、企業の資金、資産を管理する部署のことを指しますが、具体的にどのような役目を担っているか、また財務や会計との違いは何か、理解されていますでしょうか。今回は、経理の主な業務内容や、企業形態による経理の違い、経理業務の繁忙期、おすすめの経理本などについてご紹介します。初めて経理に触れる方や改めて理解したておきたい方なども含め、ぜひ参考にしてください。

経理とは

経理とは、主に会社の「お金」に関する業務を担当する部署であり、日々のお金の管理から月単位で行う請求・入金管理、年単位で行う決算書作成、源泉徴収など、幅広い業務に関わります。

「経理」と類似するものに「会計」や「財務」があります。これらも会社のお金に関するものですが、「会計」は経理業務の中のひとつのカテゴリとなります。どちらかというと、お金の流れに特化しているのが「会計」です。支払や入金などの取引があったときは「帳簿」に記録しますが、帳簿作成は「会計」の業務範囲となります。

「財務」は、会社運営をスムーズに行うための資金調達や運用、予算・実行管理といった業務のことです。会社経営側の立場に近く、中長期的な視野で円滑な運営のために遂行します。資金調達・運用には、経理が作成する月次表や決算書などが必要になるため、会社によっては経理部署の中に財務担当が在籍していることもあります。会計も財務も、経理とは深く関連する業務です。

経理の主な業務

一般的に経理は、1年間を通しての業務サイクルがあります。「年間」「月次」「日次」という3つの期間に分けて解説します。

年間業務

  • 年末調整
  • 給与支払報告書、法定調書作成
  • 償却資産税申告書作成
  • 賞与計算
  • 決算書作成
  • 棚卸実施

年間では、主に「年末調整」と「決算申告、税務申告」という2つの重要な業務があります。年末調整は12月に行うものですが、決算申告は会社の決算期によって時期が異なるものです。ただ、どちらも1年間の集計業務であるため、経理業務の中でも負担が大きなものといえます。そのため、12月~4月にかけては経理業務にとっての繁忙期といえるでしょう。

とはいえ、日々の帳簿作成や残高確認、月ごとの給与計算や月次決算書を正確に実施できていれば、繁忙期であってもスムーズに進められます。毎日の経理業務が大切であることを理解しておきましょう。

月次業務

  • 請求書発行
  • 買掛金、未払金の支払い管理
  • 売掛金の入金管理
  • 給与計算
  • 社会保険料の計算と納付
  • 月次決算書作成

毎月、取引先への請求書発行や支払い、売掛金の入金管理があります。従業員の出勤簿を基に給与計算や社会保険料の計算も行います。会社の予定にもよりますが、20日から月末に集中することが多く、業務が同時並行に重なり煩雑になりやすい期間です。そのため、ミスなく迅速に処理するスキルが求められます。

また、1か月分の帳簿記録を集計した「月次決算書」も作成します。年度途中での予算管理の進捗を把握することや利益確保の予測などに役立ちます。月次決算書をできるだけ早く作成することで、現状の業績から修正すべきかなど迅速な経営戦略につながります。

日次業務

  • 現金、預金の入出金残高管理
  • 取引伝票作成
  • 帳簿への記録
  • 経費精算
  • 請求書作成
  • 領収書発行
  • 売上、売掛金、買掛金管理

取引の有無にかかわらず、現金、預金残高の管理は毎日行います。経理の大切な業務のひとつであり、帳簿と実際の現預金が合致しているかチェックが必要です。

請求書や領収書の発行は、取引が発生した日に行います。売上や売掛金、買掛金など帳簿への記録も必要です。会社によっては発生ごとに、交通費や立替払いなどの経費精算をしていることもあります。

企業形態ごとの経理業務の違い

経理業務は、企業の形態によって異なるケースがあります。

少人数での経理

小規模な中小企業の場合、経理担当が1~2人など少人数で行っていることもあります。一人が担当する業務範囲は広くなりますが、経理全体の流れが可視化しやすい面があります。経理担当が少ない企業では、一人の業務負担が大きくなることがあるため、月次決算書の作成を省くこともあります。

複数人での経理

企業規模が大きくなると経理担当が5~10人など複数で行う場合があります。このケースでは、一人が経理業務の一部分を担当することが多く、ある業務でのスペシャリストに成長することができますが、経理業務の全体的な流れを把握しにくいこともあります。

部門や営業所ごとの経理

各部門や営業所を持つ企業では、それぞれに特定の範囲の経理業務を担当する社員がいることが多いでしょう。各営業所などから集計される伝票や帳簿記録を、本部の経理担当が取りまとめて会社全体の月次決算処理を行います。営業所の業務負担は比較的軽くなりますが、本部では一通りの経理業務を行うため、負担が大きくなります。

子会社を持つ経理

子会社の場合、持ち株の割合にもよりますが、子会社の決算内容と親会社の決算内容を連結させる「連結決算」として行う場合があります。連結決算の場合は、親会社が代表して申告します。ただし、連結するとしても親会社と子会社はそれぞれで経理を行わなくてはなりません。

経理の仕事の繁忙期とは

経理に繁忙期が訪れるのは、1年のうちでいつの時期なのでしょうか。月次と年次、決算期に分けて解説します。

月末などの締め日

毎月月末近くは経理の繁忙期です。毎月の業務として重要なものに請求書発行と支払い、入金管理があります。多くの会社では、20日過ぎから月末の間に締め日を設けているため、この時期は忙しさが増します。さらに、25日に給与支払い日を設けていると、給与計算も重なるため一気に慌ただしくなります。

年末期

12月は賞与支給や年末調整があるため、月初から準備が始まります。また、年明けに提出する法定調書や償却資産申告書、給与支払報告書などの作成も進めていくため、1年の中でも繁忙期に入ります。

決算期

一般的には3月決算の企業が多いです。決算報告書は決算月から2か月以内に提出することになりますので、3月決算の企業は5月末までに提出します。決算書の作成と申告は、経理業務の中でも重要なものです。税理士と連携しながら決算の2か月ほど前から準備を始めます。決算月を含めた前後3か月は繁忙期になるため、3月決算の企業は12月から4、5月頃まで数か月は忙しい時期が続くでしょう。

経理業務は繁忙期とそれ以外では、かなり忙しさの感じ方が異なります。とはいえ、あらかじめ年間スケジュールがわかっている部署でもありますから、慌てることがないように計画的に進めることが大切です。

経理の仕事の理解に役立つおすすめ本3選

ここからは、初心者でも理解しやすい経理に役立つ書籍を3つご紹介します。

経理の教科書1年生

経理初心者に向けてイラストでわかりやすく構成された書籍です。経理の基本的な業務について学ぶことができます。

経理の教科書1年生

オールカラー 一番わかる! 経理の教科書

経理初心者向けで仕訳をスムーズに進めるために勘定科目の使用例など実務に役立つ書籍です。

オールカラー 一番わかる! 経理の教科書

決算書はここだけ読もう2022

決算書とはどのように作成されるものなのか、記載されている項目について図解でわかりやすく解説している書籍です。

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まとめ

今回は、経理の具体的な業務内容や、日次、月次、年次でのスケジュールと繁忙期について、また企業形態による経理業務の違いなどをお伝えしました。会社のお金を管理する重要な役割を担う業務であるため、スピードと正確性が求められます。

難しい役割のように感じられるかもしれませんが、次の流れをあらかじめ予測しておくことで、繁忙期になっても慌てずに対処することが可能です。業務スケジュールをしっかりと頭に入れて、スムーズに進められるようにしましょう。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

経費精算システム「楽楽精算」

著 者 渡部 彩子

大学卒業後、自動車関連の社団法人にて10年以上に渡り管理部門に在籍。経理・総務・人事の実務を経験し、同法人在籍中に日商簿記2級を取得。その後、保険・金融業界での経理業務の経験を経て、ライターとして独立。これまでの実務経験を元に経理業務をテーマとしたコンテンツ制作を中心に執筆。