インタレスト・カバレッジ・レシオで財務体質改善!

インタレスト・カバレッジ・レシオで財務体質改善!

財務体質を分析できるインタレスト・カバレッジ・レシオについて、耳にしたことはあっても、どのように数値化し、どのように分析できるのか分からない方もいるのではないでしょうか。今回は、インタレスト・カバレッジ・レシオの概要や計算の仕方、分析するときの目安や注意点などについてご紹介してきます。ぜひ参考にしてください。

インタレスト・カバレッジ・レシオとは

インタレスト・カバレッジ・レシオは、会社の営業利益と金融収益の関係性を示すもので、利益が支払利息をどのくらい上回っているかを判断することができます。

会社を運営する上で、設備投資や資金繰りで金融から借入をすることがあります。また反対に、資金を金融に預けることによる受取利息もあります。最終的に利益と利息の関係性で会社の財務体質を判断するわけですが、ポイントは「支払利息の何倍の利益をあげているか」になります。

インタレスト・カバレッジ・レシオの計算式と使い方

インタレスト・カバレッジ・レシオをどのように算出するか、計算式は次の通りです。

インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+金融収益)÷支払利息

*金融収益は受取利息と受取配当金を加算します。

損益計算書(PL)で営業利益が250万円あり、受取利息・配当金が1万円、支払利息が20万円ある場合、計算は次の通りです。

(250万円+1万円)÷20万円=12.55

上記の例では、インタレスト・カバレッジ・レシオは12.55倍となります。

インタレスト・カバレッジ・レシオは2倍以上が適正比率とされていますので、支払利息の2倍以上あれば適正と判断されることになります。上記の例では、支払利息が20万円ですので、事業利益としては2倍の40万円あれば適正比率となります。

ただし、適正比率の範囲内であっても利益から借入の返済額が可能でなければ、健全な経営と判断できないケースもありますので注意しましょう。

インタレスト・カバレッジ・レシオの分析と目安

インタレスト・カバレッジ・レシオを分析することで、会社の財務体質を把握できることは上述で触れましたが、算出された数値は業種や事業年数によってもそれぞれ目安が違います。

基本的には、インタレスト・カバレッジ・レシオの理想は10倍以上とされています。つまり利益が支払利息の10倍以上あるということです。一方、あまり好ましくないと判断されるのは、1倍以下になることです。支払利息よりも利益がでていないのは、一般的に見ても将来が不安視されるでしょう。

以上をふまえた上で、同じ業種でインタレスト・カバレッジ・レシオを比較していくと、おおよその目安がつきやすくなります。さらに分析するなら、業種が同じものに加えて事業年数が同じ程度の会社との比較も参考になります。

例えば事業年度を重ねるごとにインタレスト・カバレッジ・レシオが下がり続けている場合、会社の財務体質は悪化している傾向と捉えることができます。このように、単年での数値だけで分析するのではなく、数年単位での分析も大切です。

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数値を把握するメリットと注意点

インタレスト・カバレッジ・レシオにはどのようなメリットがあるでしょうか。また注意点についてご紹介します。

メリット

インタレスト・カバレッジ・レシオを把握することは、会社の利益からだけで経営状態を判断するのではなく、支払利息や借入返済なども加味した上で、財務状態を知ることができるのがメリットです。

売上額や利益額が上昇傾向にあったとしても、設備投資をしていないのに同時に支払利息が増え続けている場合、資金繰りに問題を抱えていることも考えられます。経営サイドが客観的に現状を判断するためには、インタレスト・カバレッジ・レシオは非常に有効なものとなります。

注意点

インタレスト・カバレッジ・レシオを評価するときは同じ業種で比較することも大切ですが、同じ規模の会社との比較も重要なポイントです。インタレスト・カバレッジ・レシオの数値は2倍以上が目安になると触れてきましたが、規模の大きな会社では、10倍にとどまらず、50倍を超える会社も多いものです。数値が高い低いの判断は、業種、規模、事業年数など総合的に判断することが望ましいでしょう。

また、単に借入比率が低いことで、インタレスト・カバレッジ・レシオが数値上は高く見えてしまうことがあります。しかし、現状は売上や利益が伸び悩んでいることも考えられますので、インタレスト・カバレッジ・レシオだけで業績を判断することも避けたいところです。

インタレスト・カバレッジ・レシオは会社の財務体質を見極めるために有効ですが、判断する際には先に述べた注意点をしっかりと理解しておきましょう。

まとめ

インタレスト・カバレッジ・レシオは、会社の財務体質を客観的に分析できるものとして、経理担当者としては活用していきたい方法です。損益計算書の数値が明らかであれば自社以外の数値も計算できるため、同業種の会社とも容易に比較することができます。また、単年度だけではなく複数年の数値を比較することで、会社の運営もより詳しく知ることができます。インタレスト・カバレッジ・レシオが高い低いとなる要因がどんなことなのか、詳しく分析してみてはいかがでしょうか。

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● 著者

渡部 彩子

渡部 彩子

自動車関連の社団法人にて10年以上に渡り管理部門を経験。この経験を活かし、経理・総務・人事をテ ーマとしたコンテンツ制作を幅広く執筆。