2019年5月から新元号に!元号変更で経理が対応すべきこと

2019年4月30日で「平成」が終わり、5月1日から新元号になります。平成の終了が迫る中、経理部門でも新元号への変更に対処する準備を進める必要が出てきました。今回は新元号への変更に伴い経理部門において事前に備えておくべき事項について、全体的なところを確認していきましょう。

 

経理部門で元号が必要とされる場面は?

新元号への変更にあたり、最初にやっておきたいのは現状確認です。現在、経理関係の作業で元号を使用しているのはどのような分野でしょうか。

経理に関わる各種資料、元号を使っているものを確認

領収書や請求書、給与明細や各種の経理補助簿等、年月日を記載する資料は多岐にわたります。それらの資料のうち、元号を使用しているのはどの資料でしょうか。
自社が作成をする資料に関していえば、和暦と西暦の使用状況を確認することで、今後の方針について検討をすることが可能になります。

実際に調べてみると、一つの事業体内でも和暦と西暦はかなり混在していることもあるでしょう。この点について整理をすることは、元号変更の対応以外にも、効率化の観点から有効です。

経理に関する資料はどうしても取引先企業側の都合によっても左右されます。こちらが使用したい暦とは異なるものを指定されることもあります。取引先によっては請求書の書式が決められているようなこともあるでしょう。

そこでこれを機に、取引先との資料のやり取りについても交渉を進めてみるのも良いかもしれません。社会的な制度変更が行われるときは、作業方法を大きく見直すチャンスでもあります。

税務や社会保険は和暦管理が一般的

ただし、上で書いた考え方が通用しない分野があります。それは税務や社会保険など、役所に対する資料です。これらの手続きでは、和暦を用いることが一般的です。特に個人情報を扱う分野では生年月日の把握が和暦で行われることが多いです。

ここで注意をしたいのは、税務や社会保険ではとても重要な期間の確認です。例えば最近の税務関係資料を読んでいると「適用期間は平成29年4月~34年3月」といったように、実際には存在しない「平成34年」が記載されています。そのため、新元号が確定した後、税務や社会保険の手続を行う際には、この適用期間等について入念に確認をする必要があります。税務や社会保険は制度改正が頻繁に行われるため、各改正の影響がいつから始まり、いつまで残っているのか正確に把握するように気を付けましょう。

 

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経理が新元号に対応するために ~社内の書類など、内部管理について~

ここで、一つの事例として「西暦への統一」という考え方について取り上げてみます。おそらくどこの企業でも、各種資料の整理は時系列に従って行われているのではないかと思います。特に最近では、データ化された資料をPC内で保管していることも多いでしょう。その場合、やはり各種資料について西暦で統一して管理をした方が簡単なことは明白です。最近では社内の資料についてすべて西暦での管理に統一をした企業も出てきているようです。

この方法を取る場合、障害となるのは年代の差であるという指摘もあります。やはりある程度年齢層が高い方々は、和暦を使用した表現がしっくり来るということで西暦での管理に拒否反応を示すことが多いようです。年功序列が薄れてきているとは言え、日本では高年齢の方が社内で高い立場にあることが多いのが現状です。管理の切り替えには、社内での共通認識が必須であることは忘れないように気を付けましょう。

 

経理が新元号に対応するために ~業務用ソフトなど、外部への対応について~

「西暦に統一するといっても、先ほど確認した通り税務や社会保険は和暦が一般的では?」という疑問はごもっともです。実はこの点については、非常に他力本願な解決方法があります。それは各種業務用ソフトによる対応です。

税務や社会保険といった役所に提出する関係の資料は、その多くが業務用ソフトを活用して対処しているでしょう。ですから、これら業務用ソフトが今回の新元号に変更される際にどのような対応をしているのか、という点が自社の業務に大きな影響を与えると言えます。

新元号への変更だけでなく、消費税の複数税率導入やマイナンバーの活用方法拡大など、税務、社会保険に関する各種手続きはここ何年かでさまざまな変更が生じることが予想されます。これを機に、経理の業務用ソフトの検討について進めてみるのも良いかもしれません。その際、各種アップデートが随時行われるクラウドサービスの活用も一考の価値があるでしょう。また、税務や社会保険について専門家(税理士や社会保険労務士)と連携する必要性も高まってくると思われます。

 

まとめ

新元号への変更に伴い、経理が対応するべき準備としてまずやっておきたいのは現状確認です。自社作成、取引先から発行されるもの、役所への提出資料など、和暦・西暦の使用状況について確認し、業務の効率化まで含めて整備を進めるべきでしょう。資料の整理や閲覧性を考えると、元号の使用ではなく西暦への統一も検討の価値があります。税務や社会保険など専門的な分野は、業務用ソフトの対応状況を確認するとともに、専門家との協力関係構築も進めていくのがよいでしょう。

 

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● 著者

高橋 昌也

高橋 昌也

高橋昌也税理士・FP事務所 税理士 1978年神奈川県生まれ。2006年税理士試験に合格し、翌年3月高橋昌也税理士事務所を開業。その後、ファイナンシャルプランナー資格取得、商工会議所認定ビジネス法務エキスパートの称号取得などを経て、現在に至る。