OCR(領収書読み取り)機能で経費精算が楽になるのか試してみた

OCR機能で経費精算が本当に楽になるのか試してみた

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

スマホで撮影したものでOK!進む領収書の電子保存

経費精算の際に必要な「領収書」。

以前は、経費精算が終わっても長期間原本を保管する必要があり、領収書の管理が大変でした。
しかし、電子帳簿保存法が2005年に改正され、領収書やレシートといった紙の書類をスキャンし、電子保存することが可能になりました。更に2016年の改正によって、領収書読み取りに関する要件が緩和され、以前は原稿台と一体となっているコピー機などのスキャナで電子化されたデータのみ認められていたものが、スマホでの撮影によるデータでも認められるようになりました。電子保存には、領収書に対し決められた期間にタイムスタンプが付与されていることなどの保存要件が決められています。

これらの緩和は今後ますます進んでいくことが予想されます。

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電子帳簿保存法に対応することで、領収書を電子保管できるようになります。電子保管に管理を切り替えることで、他拠点への郵送コストや物理的な保管スペースの削減、管理工数の削減など、領収書管理にかかる手間やコストを削減できるメリットがあり、経理担当者としてはとても魅力的な、興味を惹かれる話ではないでしょうか。

しかし、実際に導入を検討するにあたっては、申請者から「経費精算の手間は変わらない」「スキャンするのが面倒」といった反応があるかもしれません。実際に、なかなか他の部門の理解が得られず、電子帳簿保存法の導入が進まないという経理担当者の声も聞かれます。

そんな中、最近の経費精算システムでは「OCR(領収書読み取り)機能」を搭載したサービスが増え、自動で領収書の文字を認識し、データ化をしてくれるものが登場しています。

このOCR機能は、数値の誤りや転記ミスのリスクを減らし、申請時の手入力の手間を大きく削減してくれる機能です。
経理担当者にとっては、申請者の理解を得やすくする、電子帳簿保存法対応を支援してくれる機能といえるでしょう。
OCR機能とはどのような機能なのか、どのように活用されるのか、この記事で詳しく説明します。

OCR機能とは 経費精算の何が変わる?

「OCR」とは「Optical Character Recognition/Reader」の頭文字をとったもので、日本語では「光学的文字認識」と訳されます。これは、手書きや印刷された文字を読み取り、デジタルの文字コードに変換する技術を指します。

このOCR機能が搭載された経費精算システムを活用すると、撮影・スキャンした領収書やレシートに記載されている金額や取引先などの情報を読み取り、データ化して、経費精算の申請に必要な情報として利用することができます。手入力の手間を大幅に削減し、経費精算の効率化を実現できる機能です。

OCR機能を使うメリットは?

経費精算に関わる人ごとに、OCR機能を使うメリットをご紹介します。

申請者

もらった領収書をその場で撮影、すぐに電子化できる!

電子帳簿保存法では、スキャンによる電子化を、取引を行った日の3営業日以内に行う必要があります。そのため、受け取ったらすぐ領収書をスキャンしなければなりませんが、外出が続くとなかなかコピー機でのスキャンができないというリスクがあります。
しかし、この経費精算システムのOCR機能であれば、領収書やレシートを受け取ったその日にスマホの経費精算専用アプリで撮影をすることで、外出先でも領収書の電子化が可能になります。

申請時の手入力が不要に!

読み取ったデータを使って経費精算を行う際には、発行日や金額、発行元など読み取られた項目が自動で入力されているので、内容を確認して申請をするだけで済みます。領収書の内容を見て経費精算書に転記していた手間が大幅に削減されるため、毎月経費精算にかかっていた時間をぐっと減らすことができます。

経理担当者

電子帳簿保存法に対応

電子帳簿保存法に則った領収書の電子保管を目指していても、タイムスタンプが期間内に押されていないなど、要件を満たしていない領収書は原本保管が必要であるため、完全に原本保管を廃止するのは難しいのが現実です。
しかしOCR機能はスマホで撮影をするだけなので、電子化のハードルを大幅に下げることができる為、タイムスタンプが期限内に付与されていない等、要件にあわない領収書データが発生するリスクを軽減できます。

入力ミスなどの誤り、差し戻し工数の削減

OCR機能によって領収書を読み取ってデータ化したものを、申請者はそのまま申請できるので、入力ミスなどのヒューマンエラーがなくなります。また、申請されたデータに領収書が貼付されていないといった不備もシステムを使えば申請とOCR機能で取り込んだデータはセットになるので、差し戻しや指摘の工数が大幅に減少します。

しかし、「本当にスマホで撮影しただけで大丈夫?」「運用フローがあまり想像できない」という方もいらっしゃることと思います。そこで、実際にOCR機能を搭載した経費精算システムを使い、どのくらい経費精算が効率化できるのかを試してみたいと思います。

OCR機能で領収書を撮影して経費精算を試してみた

今回は株式会社ラクスが提供している経費精算システム「楽楽精算」を使って、OCR機能による経費精算のフローをみていきます。(※2020年2月時点の情報ですが、画像は18年6月時点のものとなります)

1.領収書を撮影

経費精算をしたい領収書を、スマホにインストールした「楽楽精算」専用アプリで撮影します。
専用アプリで撮影した時点で領収書にタイムスタンプが付与されます。

撮影

2.領収書の登録

撮影が完了すると、OCR機能により読み取られた「取引先」「取引日」「金額」が表示されます。
内容に問題が無ければ「登録する」を押します。
万が一読み取り内容に誤りがあった場合はその場で修正することが可能です。

撮影結果

3.「楽楽精算」の精算画面で登録内容を確認

登録が完了すると、「楽楽精算」の画面右上にある、「領収書/請求書」というメニューの中にスマホで撮影した領収書のデータが保存されます。

楽楽精算ホーム

登録された領収書の一覧が出てくるので、ここから撮影した領収書の画像が正しく登録されているかを簡単に確認する事ができます。

領収書プレビュー

4.取り込んだデータを使って経費精算を行う

「領収書/請求書」の中にデータが登録されていることが確認できたら、このデータを使って、経費精算をします。
経費精算の画面右上の「領収書/請求書」をクリックすると、登録されている領収書データの一覧が出てきます。

領収書/請求書の一覧から、先ほど撮影した精算したい領収書のデータを選択します。

経費精算時の領収書選択

領収書のデータを選択すると、自動で「日付」「金額」が入力されます。あとは訪問先や利用理由、備考など必要事項を入力し、申請すれば経費精算は完了です。

上記のOCR機能を使った領収書撮影から「楽楽精算」への登録のフローについては、動画説明もありますので、ぜひ参考にご覧ください。

今回試した経費精算システム「楽楽精算」について

今回は株式会社ラクスが提供している経費精算システム「楽楽精算」のOCR機能を試してみました。
「楽楽精算」ではスマホアプリで撮影して使うOCR機能だけでなく、PCでPDFデータを「楽楽精算」に取り込む際にもOCR機能を使うことができるため、取引先からの請求書の情報も読み取ってデータ化することができます。

他にも、

  • 交通系ICカードから読み取った利用履歴で交通費精算を行うことができるICカード連携機能
  • 申請時の利用項目と勘定科目を紐づけて自動で仕訳を行う自動仕訳機能
  • あらかじめ設定した社内ルールと申請内容を照合して申請内容の不備を自動でチェックする規定違反チェック機能

など、経理業務を効率化させる機能を豊富に搭載しています。

また、もちろん、電子帳簿保存法に対応するための法要件を満たすための機能である、「タイムスタンプ付与機能」「検索・一括検証機能」も備えており、
国税庁が公認するJIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)の「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証制度」において、認証を受けている製品です。

経理プラス:目指せ!電子帳簿保存法対応で効率化!成功のカギは「JIIMA認証」

まとめ

OCR機能を搭載した経費精算システムを利用することにより、電子帳簿保存法に対応した領収書の電子データ化が実現できます。さらに撮影データから必要項目を自動入力することで経費精算の時間を大幅に削減でき、申請者、経理担当者の双方に大きなメリットがあります。
経費精算業務の効率化のため経費精算システムを検討する際には、ぜひ電子帳簿保存法に対応しているか確認してみましょう。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より