「経理」の新入社員・中途社員の入社準備と研修のポイント

経理を担当する社員を新しく採用する際には、入社前の準備の他、入社後の社員教育や研修なども重要になります。
なんとなくはイメージできていても、曖昧な部分は意外と多いものではないでしょうか。ここでは、経理担当の社員の入社時に必要な事前準備や、入社後の社員教育や研修において注意すべきポイントなどについて確認していきましょう。

経理部に新入社員が入社する時の事前準備

経理を担当する社員の採用が決まると、社員が入社する前にやるべき準備があります。入社時の社会保険や雇用保険などの一般的な事務手続きは総務担当の方で進めてもらう流れとなりますが、経理の部署としては、経理業務の基礎知識や社内における業務の流れなどを把握してもらう専用の業務マニュアルや資料の準備、社員教育や研修の準備などが挙げられます。

経理業務は、会社のお金に関わる業務を取り扱う、極めて重要な役割を担っています。企業において「営業職」は花形といわれることもありますが、経営の中枢を担う「経理部」がしっかりとした印象を与える会社は、取引先や金融からも信用を得ることができるでしょう。そして、この信用こそがスムーズな経営にもつながるのです。

このような役割をしっかりと理解してもらうために、経理業務の基礎知識や、業務の流れ、また新入社員に担当してもらう予定の業務内容や注意点などについての分かりやすい資料を事前に準備しておくと良いでしょう。

資料を準備する際の注意点として、「社外秘」の内容については書面として配布することは避けたいところです。例えば、会社の数字に関わることや個人情報に関わることなどは、万が一の流出を考慮して避けたほうが良いでしょう。どうしても「社外秘」資料も必要になる場合は、回収できるようにしておくと安心です。

入社後の社員教育や実務研修でのポイント

社員が入社した後は、準備しておいた資料などを使いながら、社員教育や実務研修を行い、その後実際の業務に触れていくという流れになります。それでは、どのような順序で教育、研修を始めていけば良いか、見ていきましょう。

経理業務の全体像を説明する

経理といっても、その業務は多岐に渡ります。新入社員が担当する役割以外であっても必ず横の連携プレーが必要になりますので、経理業務全体の流れについても説明を行い、「周囲に気を配ることができ、且つ責任感のある社員」へと教育していくことが理想です。

    【経理の主な業務】

  • 仕入管理、買掛金管理、支払
  • 売上管理、売掛金管理、請求書発行、領収書発行
  • 現預金管理(現金、預金、小切手、手形、経費)
  • 帳簿作成、財務書類作成(月次、決算)
  • 資産管理
  • 給与計算、年末調整、社会保険料計算・納付
  • 税金管理、納付

誰がどこまでを担当しているかを説明する

会社の規模によって、1人が担当する経理業務の範囲が変わります。比較的に小規模な会社の場合なら、経理も担当しながら総務や営業事務も行うなど、幅広い範囲を求められることもあるでしょう。

また、規模の大きな会社であれば、経理部の中でも一部分の業務を専門に任される場合もあります。

重要なことは、全体の流れの中で「誰がどこまでの範囲の業務を担当しているか」を明確に説明することです。経理の業務は、ほとんど毎日のように新しい取引が発生する部署であり、それが毎日積み重なっていきます。

そして、スピーディーで正確な処理が求められるため、「スムーズな流れがあること」、「しっかりと個々の担当範囲を把握しておくこと」が必要なのです。

未経験者が入社する場合

経理業務の経験者が入社する場合は、ある程度の経理の感覚は持ち合わせている場合が多いため、新入社員が担当する業務以外の全体的な経理業務について、よく理解してもらうようにしましょう。

規模の大きな会社を経験している場合でも、一部の担当範囲の知識というケースもあるため、どの程度の経験値があるのか、しっかりと確認しておくことも必要です。

また、経理の経験者といっても、建設業の経理、銀行業の経理、小売業の経理などそれぞれに特徴があり、処理内容にも違いがあります。そのため、自分の判断で進めることのないように、あらかじめ指導しておくことも大切でしょう。

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会社側として注意しておきたいこと

会社側として、実業務の研修などをする際に必ず伝えておきたいポイントを確認していきましょう。

お金、帳票、個人情報の扱いに注意

経理の業務は、社内の内部事情を扱う部署でもあります。お金の管理や帳票管理、給与などの個人情報に触れる機会も多くなるため、機密情報の漏えいにならないように、しっかりと自覚してもらうよう指導します。

計算、金銭の正確な処理

経理の仕事は、お金の出し入れや、精算書、領収書の扱い、帳簿作成、高額な印紙など、計算や金銭に関わる部分が多くなります。計算ミスはもちろん、いつまで、どのように処理すれば良いのか、また、お金や領収書などの紛失が起きないよう正確に処理しなければなりません。経理は、こういった正確な処理が求められる極めて重要な業務であるということを、十分に理解してもらいましょう。

業務が慣れるまでは気を配る

実際の業務に慣れるまでは、出来るだけ気を配るようにしましょう。曖昧なままでの経理処理は、後々のトラブルの原因になりかねません。何か躓いている部分がないか、理解できていないことがないかなど、よく様子を見て早期に解決できるようにしましょう。

まとめ

経理業務は、社内の中でも非常に重要な役割となります。正確さや素早い判断も求められる部署ですが、堅くなり過ぎず自分以外の担当へもコミュニケーションを取り、スムーズにつなげることが出来るように、日々経験を積み重ねてもらうと良いでしょう。
また、経理業務を通じて、会社の業種や他の部署にも興味を持って取り組んでもえるように指導していきたいですね。

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経費精算システム「楽楽精算」

● 著者

渡部 彩子

渡部 彩子

自動車関連の社団法人にて10年以上に渡り管理部門を経験。この経験を活かし、経理・総務・人事をテ ーマとしたコンテンツ制作を幅広く執筆。