経理担当者が知っておきたい予実管理の重要性
予実管理とは、予算と実際の実績を管理するものです。予算と実績を比較して、どれだけ達成できたか、達成率などを見ていきます。
目標に達していないのであれば、理由を明らかにし、新たな目標を設定して対策をとっていく必要があります。予実管理がなければ、営業支援を行うことができません。経理担当者として知っておきたい予実管理のポイントをご紹介します。
予実管理 経理担当者が気をつけたいこと
予実管理では、予算と実績の差異を見えるようにして、会社の問題点を可視化することが目的です。売上だけでなく経理にも、予実管理はあります。あらかじめ予定された金額からはみでないように経費をコントロールする必要があります。
経理が気をつけることとしては、予算金額と実際の金額を比較することだけでなく、予算金額から実際金額を引いた予実差や、実際金額を予算金額で割った予算消化率なども気をつけることが必要です。
また、毎月予実管理を行うこともとても大切です。ついつい、通期、半期、四半期などで行いがちですが、毎月の予実管理を行うことによって、月ごとに金額比較をできるようになるといいでしょう。
また、経費ですので、実際の経費が予算の経費を上回らないようにすることもとても重要です。現時点までの累計をチェックして、確実なる予実管理を行いましょう。
適切な予算編成を行うことも大切です。それにしたがって、売上と経費が立てられて利益がでますので、経費を使いすぎて売上は立っているのに全体として見たら赤字になっていた、なんてことを防ぐことが可能となります。予実管理はまず、手前にある予算編成が非常に重要であることを忘れないでください。
システムを利用した予実管理
予実管理は、手作業では膨大な処理になり、時間を浪費しますので、システムを使って定期的に開催することがとても重要です。当初の予定と大幅に狂ってしまった場合は、予算修正を行って、適宜、計画を変更していく必要があります。
実際に予算が超過してしまった場合、その原因を突き止めることが大切です。いったいどの部署が超過してしまったのか、どの人が超過してしまったのかを追求し、原因を探ることが重要でしょう。たいていは、一箇所の部署だけが超過しており、会社全体で超過するということはありえません。ですので、予算が超過した部門を見つけて、そこで対処を行うことが重要となります。
予実管理を行って部署別に経費をドリルダウンしたら、続いては予算超過の原因となっている細目までドリルダウンしてどこの経費が予算を超過しているのか、探りましょう。
その細目と金額を突き詰めることができれば、予算超過の原因となっている項目が明らかになり、じっさいに何の項目を削減したら良いのかが分かるようになるはずです。
予実管理を使った目標のアジャスト
予実管理は、予算執行の管理も行う必要があります。実際に予算が発生する手前の段階で、予算に申請された金額以内になっているかを事前にチェックします。
こうした予算執行の管理を行うことで、予算超過が起きることを事前に、なおかつ最大限に少なくすることが可能となります。
経理としては、あまり予算超過にうるさくなることはせず、粛々と予算が超過している部署を見つけて、原因と対策を現場とともに練っていくことが大切でしょう。予算が大幅に超過してしまっては、せっかく売上が上がっても、赤字になってしまいます。経費の使いすぎには全体で注意しなければなりません。ですので、予実管理は、経理を行う人にとっても、非常に重要な項目になります。
社員全員に、経費意識を持ってもらって、特に営業の人は売上に注視しており、経費をないがしろにする傾向があります。それを指摘できるのは経理部だけですので、経理部が主導して予実管理を行っていく必要があります。
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