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賞与引当金とは? 仕訳や会計処理を事例付きで解説!

決算処理を行うにあたって、引当金の仕訳や会計処理は押さえておきたいですね。特に賞与引当金については、計上する必要がある会社もあれば、そうではない会社もあり、経理を行う人としてはどうすれば良いのか分からないと悩まれる方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、賞与引当金の計上要件や仕訳方法などを事例付きで解説していきます。

 

賞与引当金とは

まずは、賞与引当金とは何かということを説明していきます。賞与引当金とは、企業が従業員に対して翌期に支給する賞与(ボーナス)に備えて見積り計上するための勘定科目を言います。

言葉の定義だけでは分かりにくいと思いますので、具体的な事例を見ていきましょう。

A社(3月決算)について

  • 賞与は、年に2回(6月と12月)ある。
  • 6月の賞与は「12月〜5月」までの期間、12月の賞与は「6月〜11月」までの期間の
    勤務に対するものである。

このA社の決算時(3月末)において、その3ヶ月後の6月に支給される賞与のうち、12月〜3月分は先に見積り計上する必要があります。その計上のために用いるのが賞与引当金ということになります。

 

賞与引当金の仕訳や会計処理を確認

では、先述したA社についてのより具体的な処理や仕訳を確認していきましょう。

  1. 2016年3月31日 
    A社の決算処理を行う。翌期の6月に支給する賞与の見積り額600万円に基づいて、当期の賞与引当金として計上する。

    <仕訳>

     借 方金 額貸 方金 額
    賞与引当金繰入額400万円賞与引当金400万円

    今回の決算処理として、翌期に支払われる賞与600万円のうち、当期分(12月〜3月分)の400万円(600万円×4ヶ月/6ヶ月)を費用に計上しなければなりません。ですから、賞与引当金繰入額という費用科目を借方にたて、賞与引当金という流動負債を貸方に計上します。

  2. 2016年 6月15日
    賞与として、600万円を普通預金から従業員に支払った。

    <仕訳>

     借方金額貸方金額
    賞与200万円普通預金600万円
    賞与引当金400万円

    賞与の支払時については、600万円全てを賞与(費用)として処理しません。すでに400万円は前期の決算で費用として処理されているからです。ですから、差額の200万円だけを費用として処理します。この仕訳で、前期にたてていた賞与引当金がきれいになくなりますね。

    また、3月の決算時は600万円の支給を予定していたので400万円を賞与引当金に計上していたが、6月の賞与の金額が700万円に変更された場合は、

    <仕訳>

     借方金額貸方金額
    賞与300万円普通預金700万円
    賞与引当金400万円

    6月のタイミングで賞与の金額に変更があった場合でも差額による処理を行えば良いです。賞与引当金を打ち消す処理を行えば良いのでそれほど難しくはないかと思います。

このような仕訳を行うことで、支払いが翌期であったとしても、その期間に発生した費用(12月〜3月分の賞与)を、正しく計上できます。

 

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賞与引当金は損金に算入されない!?

賞与引当金の処理を行う上で押さえておきたいのが、税務的な取り扱いについてです。

実務的に見たときに、中小企業については賞与引当金を計上していないケースが少なくありません。これは、平成10年の税制改正から賞与引当金が法人税で損金として認められなくなってしまったことが大きく影響します。

税額の基準となる利益を計算するための経理という点では、賞与引当金の処理は必要がないと考える方も多いのかもしれません。

しかし、正しく期間損益を出すための経理という意味では、賞与引当金の処理は必要となります。特に経営者に対して会計報告を行う場合については、近い将来に発生する賞与という費用を気づいてもらう良い項目ですから、決算時に賞与引当金として処理をしておく方が良いですね。

 

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経理プラス編集部

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