リベートとは?種類や会計処理の方法について詳しく解説

リベートとは?種類や会計処理の方法について詳しく解説

製品や商品の小売業などでは、販売促進のために「リベート取引」が行われることも少なくありません。どんな取引なのかなんとなくイメージできる方は多いと思いますが、実際にどのような種類があり、会計上ではどのように処理されるのか詳しく理解できていない方もいるでしょう。この記事では、リベートの概要や種類、会計処理の仕方などについて解説していきます。

リベートとは

はじめに、リベートについて確認してみましょう。リベート(rebate)は、値引きという意味を持つ英語です。日本で使われるときも同じような意味合いを持ち、販売奨励金、報奨金、手数料などとして使われることが多いでしょう。

具体的な使われ方としては、売上金額から一部の額を報奨金や手数料として割り戻し(値引き)します。リベートは特別な商品・製品に適用される場合や、一定額の売上額を達成した場合などで使われることもあり、より多く企業の売上に貢献したときの謝礼金としての意味合いも持っています。この場合、あらかじめリベートがあるときの条件を取り決めておくことが多いでしょう。

一般的に、リベートは購入する側に支払われるものと認識されています。支払うといっても、実務の中では「支払い」というお金の流れではなく、支払う相当分を代金から「差し引く」という扱いです。

リベートの種類

リベートは、主に次のような種類があると考えられています。

販売報奨金

販売報奨金は、仕入実績に応じて取り決められた比率を割り戻しするものや、一定の要件の仕入れを達成したときに支払われるもの、キャンペーンなど一定期間中に仕入れた実績に対して支払われるものなどがあります。

紹介手数料

紹介手数料は、ある特定の製品(商品)を仕入れたり販売したりしたときに支払われるものや、一定のボリュームの販売実績を達成したときに支払われるものなどがあります。

協賛金や協力金

特定の製品(商品)の広告を出したり、商品陳列を優位な場所に置いたり、仕入先の要求に対して応じてくれた礼金として支払われるものです。製品を販売したわけではありませんが、販売につながるような営業活動に協力してくれたものという意味合いです。

いずれも、事前にリベートの比率や支払いの金額、支払う方法などについて取り決めをしているのが一般的です。また、支払い方法は仕入金額から割り戻しされることが慣例と考えられます。

リベートの会計処理は?

次に、リベート取引の会計処理はどのように行われるものか、確認していきましょう。リベート取引は製造や小売業の間で行われることが一般的です。取引先にリベートを支払う際には、売上の割り戻しとして扱われます。

取引先に、10万円分の製品を販売した場合には、以下のようになります。

借方金額貸方金額
売掛金100,000円売上100,000円

取引先が一定の仕入れ額を達成したため、リベートとして5,000円を割り戻した場合には、以下のようになります。

借方金額貸方金額
売上5,000円売掛金5,000円

リベートを支払うときは、売上を減少させます。つまり全額を損金として扱うことが可能ということです。収入から差し引くことができるため、節税効果にもつながります。とはいえ、リベート額として通常一般的な範囲を超えている場合や、きちんとした取り決めを交わしていない場合などは、リベート以外の目的と捉えられ、税務調査などで交際費や寄附金扱いとされてしまうこともあります。交際費扱いになると損金不算入となる可能性もありますから、節税効果どころか税金が課税されることになります。リベート取引の際には十分に注意しましょう。

リベートの税務上の取り扱い

上述でも触れましたが、リベートが交際費扱いとなると、法人税の対象となることがあります。交際費は原則的に損金算入ができません。交際費で損金算入できるのは一定の要件に該当する飲食費や会議費などです。そのため、リベート取引を行うときは、社会的にも認められる範囲内で、書面などで条件を提示しておくことが望ましいでしょう。

なお、交際費についての詳しい内容については、下記の記事も参考にしてください。

経理プラス:「接待交際費の損金算入 知っておくべき経費計上のルールとポイント」

また、割り戻しが事業年度内で処理するかどうかで、税務上の損金の扱い方が変わることが想定されます。事業年度を超えてリベート取引の割り戻しがある場合は、どのように進めればよいか税理士に相談しながら進めていくとよいでしょう。

まとめ

販売報奨金や紹介手数料など、リベート取引は特別に珍しいものではありません。しかし、税務調査では意外と注意深くチェックされる部分でもあります。交際費に該当するものではないか、または計上時期が正しいか、損益に直接影響するものであるため、安易にリベートとして取り扱うことは気を付けなければなりません。リベート取引についてしっかりと理解して、適正な会計処理につながるようにしていきましょう。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

著 者 渡部 彩子

渡部さんお写真w240h240

大学卒業後、自動車関連の社団法人にて10年以上に渡り管理部門に在籍。経理・総務・人事の実務を経験し、同法人在籍中に日商簿記2級を取得。その後、保険・金融業界での経理業務の経験を経て、ライターとして独立。これまでの実務経験を元に経理業務をテーマとしたコンテンツ制作を中心に執筆。