分割払い請求書のエクセル無料テンプレート紹介!書き方や分割するメリットを解説
この記事では、分割払い請求書の無料エクセルテンプレートと書き方を詳しく解説します。また、分割払い請求書が認められるケースと認められないケース、請求書を分割するメリット・デメリットを紹介します。
分割払い請求書の書き方を押さえたい方や、請求書の分割を利用するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
分割払い請求書の無料エクセルテンプレート
分割払い請求書とは、商品やサービスの代金を2回以上にわけて支払う際に発行される請求書のことです。
ここでは、分割払い請求書の無料エクセルテンプレートを紹介します。分割払いを希望する取引先がある方や、分割払いの採用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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分割払い請求書の書き方
分割払い請求書に記載が必要な主な項目は、以下のとおりです。
- 発行日
- 請求書の宛先
- 発行者
- 請求金額
- 支払期日
- 振込先
- 取引先が支払う代金の内容
- 消費税
- 特記事項

それぞれを詳しく解説します。
1.発行日

請求書の右上には、発行日を記載します。発行日は、請求書を作成した日、もしくは取引の締め日としましょう。
発行日の記載がないと、支払い漏れや支払い遅延などのトラブルにつながるおそれがあります。また、取引先や税務署から架空請求を疑われないためにも、発行日はしっかりと記載しましょう。
2.請求書の宛先
請求書には、宛先となる会社名または個人名を記載します。対応漏れや支払い遅延などのトラブルを発生させないためには、誰宛ての請求かが明確になるよう、担当者名なども記載するのがポイントです。
会社名が宛先の場合には、社名の後に「御中」を付けます。個人を宛先とする場合や、部署名に加えて担当者名も記載する際は、「様」を付けてください。その場合は社名の後に「御中」を付けない点にご注意ください。
3.発行者
発行者の名称は、一般的に発行日の下に記載します。社名を記入する際は「(株)」や「(カ)」などの略語は使用せず、正しく記載してください。会社名の下には、アルファベットのTから始まる13桁のインボイス制度の登録番号も記載します。
トラブルが発生したときに速やかに対応できるよう、部署名だけでなく担当者も記載すると安心です。電話番号やメールアドレスを併せて記載すれば、スムーズな連絡ができるでしょう。
4.請求金額
請求金額の合計額をわかりやすく記載します。ここでは税込価格で記載するのが一般的です。
5.支払期日
支払期日には、契約時に取り決めた支払期限を記載します。支払い遅延などのトラブルを防ぐためにも、請求金額の下などわかりやすい場所に明記することが大切です。
「YYYY/MM/DD」など具体的な日付での記載はもちろん、「請求書発行後〇日以内」という書き方でも問題ありません。
6.振込先
支払い方法に口座振込を指定しているときには、振込先も記載します。振込先が不明確な場合、支払い遅延などにつながるおそれがあります。
速やかな支払いを促すためにも、請求書ごとに振込先を記載することが重要です。
7.取引先が支払う代金の内容

取引先や自社の担当者、支払いに関する事項を記載した後は、取引に関する内容を表形式で記載します。
表ではまず、支払いが発生する要因である商品やサービスの内容を記入してください。商品名や品番だけでなく、数量や単価、金額も併せて記載することで、取引の内容が明確になります。
分割払い請求書の場合には、支払合計額を記載した下に、分割払いの内訳も記載しましょう。請求分の支払い内容と合わせ、すでに支払い済みの分も記入しておくと、取引の履歴を確認しやすくなります。
8.消費税
請求書には、消費税の表示も必要です。
テンプレートでは外税を採用しており、商品やサービスの代金、請求額を記載する際は税抜きを用いています。その後、消費税額を別途記載し、最後にまとめて合計額を記入する形式です。
なお、消費税は内税と外税のどちらで記載してもかまいません。どちらを選んだ場合にも、税抜き価格と消費税額、税込の請求金額がわかるように作成しましょう。
9.特記事項

特記事項には、通常の請求とは異なる特別な支払い条件などを記載します。請求書を分割する際は、分割回数や何回目の支払いかなどを記入しましょう。
また、振込による支払いを受ける際は振込手数料の取扱いについても明記しておくことで、トラブル防止につながります。
請求書の分割払いが認められないケースもある?
請求書の分割払いは、契約内容次第では認められない場合があります。
請求書の分割が認められないケースにもかかわらず分割払いを実施した場合、契約が取り消されたり損害賠償を請求されたりするおそれもあります。
分割払いが認められるケースと認められないケースをあらかじめ確認し、適切に対応することが大切です。
分割が認められるケース
請求書の分割払いが認められる主なケースは、以下のとおりです。
- 部署や部門別に請求書を分割するケース
- 支店別に請求書を分割するケース
- 取引先の支払い負担を軽減するために分割するケース
請求書の分割が認められるのは、代金を支払う側と受け取る側の双方に合意がある場合です。請求書を分割する可能性がある場合には、契約時に取引先との合意を確認し、契約書に記載しておくと安心です。
分割が認められないケース
請求書の分割払いが認められない主なケースには、以下のようなものがあります。
- 一括払いが契約の条件に含まれているケース
- 売上や利益の分散を狙って分割するケース
契約時に一括払いを条件としている場合、契約後の分割払いへの変更はできません。
また、請求書の分割により売上が分散し税額が変わると、脱税の疑いを持たれるケースがあります。具体的には、請求書を分割することで売上の一部を来期に持ち越し、今期の税額が縮小されている場合などが該当します。原則として売上の計上時期と請求のタイミングは連動しませんのでその点は理解しておきましょう。
請求書の分割払いをトラブルなく実施するには、請求書の内容を契約書と照らし合わせ、問題がないかを事前にしっかりと確認することが肝心です。
請求書を分割するメリット
請求書を分割する主なメリットには、以下があります。
- 買い手側の支払い負担を軽減できる
- 支払い遅延の防止につながる
- 売上アップが期待できる
それぞれを詳しく解説します。
買い手側の支払い負担を軽減できる
メリットの1つが、買い手側の支払い負担を軽減できる点です。
請求書を分割することで、1回の支払額が小さくなります。これにより、買い手は一度にまとまった資金を用意する必要がなくなり、資金繰りがしやすくなります。
買い手の資金繰りに余裕がないときには、請求書の分割も選択肢となるでしょう。
支払い遅延の防止につながる
支払い遅延の防止につながる点も請求書を分割するメリットです。
取引先の資金繰り次第では、代金を一括で支払うだけのまとまった資金が用意できず、支払いが遅延するおそれがあります。支払いが遅延すると、自社の資金繰りにも影響が出る可能性もあるでしょう。
支払い遅延や未払いのリスクを抑えた取引をしたいときには、請求書の分割も有効な手段の1つです。
売上アップが期待できる
売上アップが期待できる点も、請求書を分割するメリットです。
請求書の分割払いを採用すると、1回の支払い負担が減ります。その結果、一度にまとまった金額を用意できない取引先とも契約しやすくなり、顧客の拡大につながります。
新規顧客を増やしたい、売上をアップさせたいと考えているのであれば、分割払いの導入を検討してみるとよいでしょう。
請求書を分割するデメリット
請求書を分割する主なデメリットには、以下の2つがあります。
- 請求書の管理負担が増える
- 支払い漏れが発生するおそれがある
デメリットを把握したうえで、請求書の分割払いを有効に活用しましょう。
請求書の管理負担が増える
デメリットの1つは、請求書の管理負担が増える点です。
請求書を分割すると、支払いのたびに請求書を発行するため、書類の管理業務が増えます。また、請求書の作成業務や入金確認業務などの負担も大きくなります。
請求書の分割を実施することで業務量が増え、残業によるコストが発生したり、社員の満足度が低下したりするケースもあるでしょう。
請求書の分割を導入する際は、業務が円滑に進む体制づくりも重要です。
支払い漏れが発生するおそれがある
支払い漏れが発生するおそれがある点も、請求書を分割するデメリットです。
請求後は、支払期日までに代金が入金されているかを必ず確認しなければなりません。入金確認に不備があると、支払いの遅延や未払いに気付かず、資金を回収できなくなる可能性があります。
分割払いを利用する場合は、支払い漏れを防ぐようなチェック体制や、システムづくりが重要です。
まとめ
請求書の分割払いは、商品やサービスの代金を分割で支払う方法です。売り手と買い手の双方が同意した契約の場合に、請求書を分割できます。
請求書の分割払いを活用することで、1回分の支払額を抑えられるため、買い手の支払い負担を軽減できます。これにより、支払い遅延の防止や新規顧客開拓が期待できるでしょう。
請求書を発行する際は、取引先や自社の社名や住所などはもちろん、合計請求額や分割による請求額、消費税などを記載する必要があります。本記事で紹介した無料エクセルテンプレートを活用し、不備やトラブルのない請求書の分割を目指しましょう。















