納品書の英語テンプレートを紹介|書き方や請求書を兼ねた書類も解説
英語の納品書が必要な場合は、テンプレートを活用することで業務を効率化できます。一から作成するよりも、正確かつスムーズに仕上げられるでしょう。
本記事では、納品書の英語版テンプレートをご紹介するとともに、英語の納品書における記載項目、納品書の送付に関連する英語表現などを解説します。英語での書類作成に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
英語の納品書の無料エクセルテンプレート
納品書とは、企業が取引先に商品やサービスを納めた際に発行する書類で、「いつ・何を・いくつ・いくら分・どこへ納品したのか」といった情報を明記します。
今回は、ビジネスシーンですぐに活用できる「英語版の納品書テンプレート」をご用意しました。注文日、発送先、品目、数量、価格など、実務に必要な項目を網羅しています。
Excel形式のファイルのため、入力・印刷もスムーズです。テンプレートを使えば、納品書を一から作成する手間が省け、作業時間の短縮やミス防止にも役立ちます。個人事業主から法人まで、どなたでも無料でご利用いただけます。ぜひ業務効率化の一助としてご活用ください。

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納品書の英語表記は「Statement of Delivery」など
納品書を英語で表記する際は、「Statement of Delivery」や「Delivery Note」、「Delivery Slip」など複数の表現があります。なかでも「Statement of Delivery」は、日本で使われる納品書の意味合いに近い表現です。
ただし、実際には英語圏のビジネス文化では、納品書そのものを添付する習慣がありません。納品書の役割を兼ねた請求書(Invoice)を、商品に同封するのが一般的です。
納品書を英語で作成する際の記載項目

英語で作成する納品書に記載する、基本的な項目をご紹介します。各項目の役割を理解しながら作成を進めることで、正確かつ信頼性の高い納品書を作成できるでしょう。テンプレートとあわせてご確認ください。
タイトル(Statement of Delivery)

納品書の上部には、「Statement of Delivery」など、タイトルを記載します。日本語で書類作成する場合と同様に、英語で納品書を作成する際も、まずその書類が何を示すものなのかをはっきりと伝える必要があるためです。見やすく、目立つ位置に配置しましょう。
日付(Invoice Date)

納品書を英語で作成する際は、「いつ発行された書類か」を示す日付の記載が欠かせません。そのため、納品書の発行日を明記します。表現としては「Invoice Date」がより正式ですが、シンプルに「Date」とするケースもあります。
この情報は、取引のタイミングを確認するうえで重要な手がかりとなり、後々の請求や納品確認の際にも役立つでしょう。
納品書発行番号(Invoice Number)

納品書発行番号として、「Invoice Number」を記載します。「Order Number」や「No.」などの表現を用いるケースもありますが、納品書固有の番号としては「Invoice Number」が適切です。
発行ごとに異なる番号を振ることで、取引の管理や確認がスムーズになります。たとえば複数の納品書を扱う企業では、発行番号を記録しておくことで、後から参照・照合しやすくなり、トラブル防止や帳簿整理にも役立ちます。
納品書宛先(Messrs)

納品書を英語で作成する際に重要な情報の1つが、宛先です。具体的には、相手企業の社名や住所、連絡先などを明記します。
英語の納品書では、「Messrs」を会社名の前に加えると、日本語の「御中」にあたる丁寧な表現になります。また、念のために電話番号も記載しておくと、万が一の際の連絡がスムーズです。相手に信頼感を与える意味でも、宛先情報は丁寧に整えましょう。

また、納品書宛先と配送先が異なる場合は、「SHIP TO:(IF DIFFERENT)」に配送先となる会社名や住所などを記載します。
会社名(Company Name)

納品書の上部には、自社の社名を記載します。テンプレート上では「Company Name」などと表示されている部分が該当します。社名の下には、「Company Logo」を入れると収まりがよいでしょう。
納品明細(Description)

納品明細については商品名や品番などを「Description」の欄に記載し、あわせて数量(Quantity)、単価(Unit Price)、金額(Amount)を明示します。
納品明細が明記されていると、取引先は何がどれだけ届いたのかを正確に確認できるため、認識のズレを防げるでしょう。記載漏れや数量の誤りがないよう注意して入力しましょう。
備考(Note)

納品書に、取引に関する補足情報や特別な指示を記載する「備考欄(Note)」を設けることで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
納品時の注意点や梱包に関する要望、納期に関する補足など、取引相手に伝えておきたい内容をこの欄に記載しましょう。表記は「Note」や「Remarks」のほか、「Special Notes and Instructions」とすることもあります。
納品書の送付に関連する英語表現
納品書をメールで送信する際は、納品書を送付したことを伝えるメール本文を作成し、添付します。ここでは、納品書を送る際の例文と納品書に関わるトラブル発生時の例文を確認しましょう。実務でそのまま使える表現ですので、ぜひ参考にしてください。
納品書を送る際の例文
納品書を送る際の例文は、以下をご参照ください。
Dear [Recipient’s Name],
I hope this message finds you well.
Please find attached the Statement of Delivery for the recent shipment related to your order [Order Number]. Kindly review the document at your convenience.
If you have any questions or require further information, please do not hesitate to contact me.
Thank you for your continued business.
Best regards,
[Your Full Name]
[Your Position]
[Your Company Name]
[Contact Information]
件名: 納品書を添付いたしましたのでご確認ください
[取引先ご担当者様の名前] 様
いつもお世話になっております。
このたびのご注文(注文番号:[Order Number])に関する納品書を添付いたしましたので、ご確認のほどお願い申し上げます。
ご不明な点などがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
[あなたの氏名]
[あなたの役職]
[あなたの会社名]
[連絡先情報]
また、以下のような表現を覚えておくと、納品書の送付業務に役立つでしょう。
- A Statement of Delivery is enclosed in the package. Please check the contents.
納品書を同封しました。中身をご確認ください。
- Please let us know your desired delivery date.
ご希望の納品日を教えてください。
納品書に関わるトラブル発生時の例文
納品書の再発行や修正など、トラブルが発生した際に使える例文には、以下のようなものがあります。
- I reissued a Statement of Delivery.
納品書を再発行しました。
- The Statement of Delivery is required for any inquiries regarding the shipment.
発送に関するお問い合わせには、納品書が必要です。
- We need a Statement of Delivery to return goods.
返品時には納品書が必要です。
- That has been delivered already.
それはすでに納品されています。
貿易に関する納品書(Invoice)
貿易では、納品書と請求書を兼ねた納品書(Invoice)を英語で作成し、商品に添付するのが一般的です。インボイスは、通関処理や商品の詳細、代金情報を明示するための重要な書類であり、海外発送の際には必ず同封する必要があります。
インボイスには大きく分けて「商業送り状(Commercial Invoice)」と「公用送り状(Official Invoice)」の2種類が存在します。通常、「インボイス」とだけ記載されている場合は、商業送り状を指すのが一般的です。なお、英語圏では日本のように「納品書(Statement of Delivery)」単体で使用されることはあまりありません。
ここからは、貿易で使用する、納品書をはじめとした以下の書類について見ていきましょう。
- 商業送り状(Commercial Invoice)
- 公用送り状(Official Invoice)
- パッキングリスト(Packing list)
- デリバリーノート(Delivery note)
それぞれの内容を解説します。
商業送り状(Commercial Invoice)
商業送り状(Commercial Invoice)は、輸出者が輸入者に対して発行する、商品の内容や金額などを記載した商取引書類です。商品の請求書・納品書・出荷案内を兼ねる役割を担い、英語で作成されます。
商業送り状には、以下の2種類があります。
- 船積送り状(Shipping Invoice):商品を船に積んだ際に輸出者が輸入者に対して作成
- 見積送り状(Proforma Invoice):売買契約を行う前に輸出者が輸入者に対して作成
公用送り状(Official Invoice)
公用送り状(Official Invoice)とは、輸出入取引における価格の透明性を示し、不正な関税回避や価格操作(ダンピング)を防止するために使用される書類です。輸入国が必要とするケースがあり、貿易実務においては適切な対応が求められます。公用送り状には主に以下の2種類があります。
- 領事送り状(Consular Invoice):脱税や不当な廉価販売などを阻止
- 税関送り状(Customs Invoice):輸入国の税関に対し、輸出する商品の価格が適正であることを証明
近年、領事送り状を使用する国は減少傾向にありますが、アフリカや中南米諸国の一部では提出を求められることがあるため、注意が必要です。
パッキングリスト(Packing list)
Packing List(パッキングリスト)は、輸出入の際に梱包された商品に関する情報をまとめた明細書です。記載内容は、品物の数量や単位、重さなどであり、とくにコンテナでの輸送の際に役立ちます。
インボイスだけでは貨物の中身を把握しにくい場面があるため、補助資料としてパッキングリストを同封します。
デリバリーノート(Delivery note)
デリバリーノート(Delivery note)とは、輸出者が輸入者に発行する納品明細書のことです。商品に同封したり外箱に貼付したりして使用します。
主に品目、数量、送付先、供給業者などが記載されており、受取側が行う内容確認に役立つという意味では、パッキングリストに似ているといえるでしょう。ただし、デリバリーノートは通関手続きでは使われず、取引当事者間でのみ交わされる点が異なります。
まとめ
納品書は、英語で「Statement of Delivery」や「Delivery Note」、「Delivery Slip」などと表記します。とくに「Statement of Delivery」は、日本で用いられる納品書という言葉の意味に近い表現です。
ただし英語圏では、納品書そのものを添付する習慣がなく、納品書の役割を兼ねたインボイスを、商品に同封するのが一般的です。
英語書類の作成に不慣れな場合は、一から納品書を作成することは避けたほうがよいでしょう。テンプレートを活用することで、正確でスムーズな書類作成が可能になります。ぜひ本記事のテンプレートを使用し、業務の効率化を図りましょう。















