【イベントレポート】RAKUS Cloud Forum2020 バックオフィス業務改善の“はじめの一歩”を踏み出そう!
2020年9月23日(水)~25日(金)の3日間にわたり、「RAKUS Cloud Forum」が開催されました。本イベントは、「経理プラス」を運営する株式会社ラクスが主催したもので、今回が4回目の開催となります。
経理プラス編集部は、「RAKUS Cloud Forum2020」の3日間を締めくくる最後の講演となったパネルディスカッション「業務改善のスペシャリストたちが語る、これからの事業戦略とバックオフィスの未来」を取材。バックオフィスの業務改善を支援するサービス「Amazonビジネス」、「クラウドサイン」、「Slack」、「Bill One」を提供する4社とラクスが考える、バックオフィスのあり方とその未来について、討論された内容をレポートします。
RAKUS Cloud Forum2020 Day1 基調講演の様子はこちら
経理プラス:【イベントレポート】RAKUS Cloud Forum2020 ITの活用が、個人の「楽」を実現し企業の「楽」を可能にする
業務改善のスペシャリストたちが語る、これからの事業戦略とバックオフィスの未来
当日は、バックオフィス向け業務改善サービスを提供する各企業から、4名のスペシャリストをゲストに迎え、ラクスからはBOクラウド事業本部長 兼 楽楽精算事業統括部長の本松が参加。また、J-WAVEなどでDJを務める東大出身ミュージシャンのグローバー氏をMCに、4つのテーマに回答する形式を通じて、未来に向けた業務改善のヒントが数多く得られたセッションとなりました。
●パネリスト
アマゾンジャパン合同会社
Amazonビジネス事業本部 法人営業部 部長
鐸木 恵一郎 氏
Sansan株式会社
新規事業開発室 Bill One プロダクトマネージャー
柴野 亮 氏
Slack Japan 株式会社
事業開発部 部長
水嶋 ディノ 氏
弁護士ドットコム株式会社
クラウドサイン事業本部 営業部 セールスマネージャー
田口 修 氏
株式会社ラクス 執行役員
BOクラウド事業本部長 兼 楽楽精算事業統括部長
本松 慎一郎
●MC
グローバー 氏
※以下本文内 敬称略
なお、当日は1つのテーマに対して各登壇者の方が回答する対談形式でしたが、「経理プラス」では1テーマにつき1社の登壇者の方が回答する形式でまとめていますのでご了承ください。
[テーマ1]ラクスのバックオフィス向けサービスについて気になるところを聞いてみよう
まずは、本イベントの主催者である株式会社ラクスのバックオフィス向けサービスに関して、4社の登壇者の方が「ぜひ聞いておきたい」ことについてラクス本松が回答。なかでも、「Bill One」プロダクトマネージャーの柴野氏より質問を受けた、ラクス社内での「楽楽精算」や「楽楽明細」の活用のポイントについてご紹介します。
私自身、現在は「Bill One」という請求書のオンライン受領サービスのプロダクトマネージャーを務めていますが、実は財務経理出身なのです。だからこそ気になる部分でもありますが、ラクスさん社内でもクラウド型の経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」を使用されているとお聞きしています。ラクスさんならではの効率的な使い方について、ぜひ教えていただきたいです。
ラクス社内でも「楽楽精算」「楽楽明細」などのサービスを、一ユーザーとして実際に利用しており、すべての機能を使い倒しているといっても過言ではありません。その使い方の一例として、弊社では経費精算業務で扱うすべての書類のペーパーレス化を実現しています。経費精算の対象となる物品の購入にコーポレートカードを利用すると、カード利用明細が「楽楽精算」に自動で取りこまれるため、経費精算の際に利用履歴の手入力が不要になります。また、現行の法律上では領収書や請求書といった証票類の原本保管が必要になりますが、電子帳簿保存法に準拠した運用にすることで、定期チェック後は原本を破棄できる環境を実現しています。
確かに、バックオフィスを経験して感じたことですが、請求書ってびっくりするほど紙ですよね。この令和の時代にもかかわらず、たとえば、メールやシステムからダウンロード等で来た請求書であっても印刷をします。それがやはりコロナ禍で大きく意識が変わったと感じています。「Bill One」を立ち上げたときになかったことが、今まさに世の中で起きているなと。さらに「楽楽精算」と自動連携ができるようになれば、より「ペーパーレス化」を推進できる未来が見えるのではと思っています。
[テーマ2]バックオフィスの業務改善の可能性と未来の姿とは
続いて、「バックオフィスの業務改善の可能性と未来の姿とは」というテーマでセッションしました。
「Amazonビジネス」が顧客としているのは、企業の購買や総務の部署とイメージされますが、実はこのサービスの恩恵を享受されているのは経理部門の方なのです。企業購買には、計画的に購買されるものとそうではない場合の2つに大きく分けられます。なかでも、非計画的に購買される場合は、購買窓口が購買や経理の部署ではなく、現場の従業員の方になります。この場合、一般に立替精算で処理して経費精算を申請することになると、経理部門で処理することになり、毎月その処理のために忙殺される方も少なくありません。
そこで、弊社では日頃からプライベートでも使い慣れたアマゾンと同様のUIで、必用な物品を企業購買の一部として都度購買ができ、さらに立替精算の申請が必要なく請求書を一本化できる利便性により、経理部門の業務改善に貢献し“楽”を実現しています。経理部門には業務改善の余地がまだまだたくさんありますので、「Amazonビジネス」も今後さらに貢献できると思っています。
なお、経費精算システムと「Amazonビジネス」を活用した物品購入の経費精算の効率化については、下記の記事にて紹介しております。
経理プラス:経費精算システムとAmazonビジネスで、物品購入&精算を効率化!
[テーマ3]バックオフィス担当者が“楽”を実現するために明日から何をすればよいか
次に、バックオフィスで“楽”を実現するためには明日から何をすればよいか。参加者へのメッセージにもなる、”楽”の考え方についてのセッションが繰り広げられました。
楽をするための苦労は必要だと思います。単純作業の業務は、楽しくなく、楽ではないので積極的にやりたがる人は少なくありません。こうした業務を少しでも無くすための創意工夫が必要であり、場合によっては従来の仕組みから新しいシステムへ転換させなければならないでしょう。単純作業の業務量を減らすことが出来れば、心と時間に余裕が生まれ、より複雑で付加価値の高いイノベイティブな業務に注力でき、さらに大きな効果も期待できると思います。そのためにも、“楽”をするための苦労をして単純作業をできるだけ減らし、成果重視のマインドセットをもって付加価値の高い業務に臨んでいくことが大事になると思います。
[テーマ4]“楽”を実現するために今やろうと思っていること
最後に、“楽”を実現するためにこれからやろうと現在考えていることについてセッションしました。
現在、営業の管理職を務めていますが、人と人が関わる営業自体はシステム化しにくい面があります。そのため、コロナ禍のテレワークにおいて、営業メンバーとは「Slack」のチャットや通話などの機能を活用して、効率的にコミュニケーションを取るようにしました。これは“楽”を実現したと言えるのではないでしょうか。今後、さらなる“楽”を構想しています。たとえばルーティン化されている定例ミーティングについては、改めて実施頻度を見直すとともに、私が参加する必要があるか、それとも他の人に任せていいミーティングかをきちんと見極めて効率化を図る予定です。そこから新たに創出された時間を、できるだけ付加価値の高い業務に充当できるように取り組んでいくつもりでいます。
田口様は営業職での取り組みについてご紹介されましたが、経理部門においても活かせるポイントがあるのではないでしょうか。たとえば、経費精算業務での差し戻しや催促の電話・メールといったコミュニケーションの効率化を図ることができれば、大幅な業務負荷の軽減につながります。
経費精算業務での煩雑なやり取りを効率化する方法については、下記の記事で紹介していますので併せてご覧ください。
経理プラス:実は経費精算のストレスは「面倒なやり取り」!?スッキリ解消する方法とは
まとめ
「RAKUS Cloud Forum2020」の3日間を締めくくる最後の講演となったパネルディスカッションでは、バックオフィス向け業務改善サービスを提供する企業で活躍する、4名の業務改善のスペシャリストをお招きして、未来を見据えた有意義なセッションが展開されました。
このセッションを通じて、経費精算システムをはじめ、経理部門の業務負荷を軽減するサービスが数多くあることに気づかれるきっかけになれば幸いです。この機会に、ぜひ現状の課題を整理し、“業務改善の一歩”としてシステムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。