実務担当者が評価する経費精算システム

実務担当者が評価する経費精算システム

「経費精算」はどのように処理をしていますか?
私の会社では現在クラウド型の経費精算サービス『楽楽精算』を利用しています。

長く経理を経験している中で、様々な業務の効率化を行ってきましたし、手伝ってもきました。
その中でも、労力と費用に対して最も効率化のパフォーマンスのよかったものは、『楽楽精算』の利用です。

非効率の原因

「業務をもっと効率化したい」
そう思っている経理担当者は多いのではないでしょうか?

効率化したい気持ちがあるということは、現状のやり方に非効率性を感じているということです。非効率の原因を探っていくと、内部要因と外部要因に分かれます。内部要因は自分もしくは経理部内によるもの、外部要因は他部署によるものです。

経理の業務をおおざっぱに言うと
「情報を収集して、仕訳をして決算書を作成し、税金を申告納付する」 ことです。

「仕訳、決算書の作成や税務申告書の作成」は経理内の処理です。
内部での非効率な部分は経理内のやり方を変える、個人のスキルアップなど、比較的容易に改善できます。

それに対して「情報収集」は、他部署とのやり取りなので、経理部内だけの改善で効率化できるものではありません。しかし、「情報収集」こそ経理にとって一番重要な仕事で、一番大変な仕事です。「取引の情報」があってこそ、決算書が作成できますし、税務申告もできます。もし「情報」が間違っていたら正確な決算書は作成できませんし、「情報」が遅ければ様々な資料の作成が遅くなります。

ここで取得できる「情報」が紙で書かれたものではなく、システムを通じて取得できるデータの「情報」であると受け取った後の処理は速く正確になります。紙の「情報」は会計ソフトに登録するのに、手入力での処理になります。それに対してデータの「情報」であれば、会計ソフトに取込むデータを簡単に作成できますので、手入力による手間とミスがなくなります。

正確な情報をいかにスムーズに収集するかを考えた時に、申請方法がわかりやすいこと、申請者にとって楽であることが重要です。

非効率の原因

「経費精算」を例に考えてみましょう。
紙で経費精算を行う場合、決められた書式に記入して申請します。しかし、記載漏れや金額の計算間違いがあっても申請は可能です。件数が多い場合、入力漏れがないか金額に間違いがないかなど、確認するのは面倒です。合計金額を自動計算、入力漏れがある場合「申請できません」といったメッセージが表示される仕様になっていると記入ミスが防げます。

そして、「経費精算」の多くを占めるのが交通費精算です。
交通費精算での手間は料金の確認です。交通費は飲食代や物品代と違って領収書がありません。利用時に金額をメモしておくか、インターネットで料金を確認する必要があります。利用区間に通勤経路がある場合には控除しなければなりません。
それを一件一件調べなければならないので、外出が多い社員は大変です。

「インターネットで調べた経路と金額が申請データに反映される」
「通勤経路が自動的に控除される」

以上のことができれば申請は楽になります。

しかし、これらを可能にするにはシステムの利用は欠かせません。

ただ、全社利用のシステム導入は、最適な方法を設計するのは困難ですし、使い方や運用方法を浸透させるのも大変です。会社の規模が大きくなればなるほど、事業部が多ければ多いほど、必要な要件が異なり、調整が大変になります。権限を持つ人をトップにプロジェクトチームを作って推進するなど、全社的な理解が進む空気を作らないとなかなか上手く行きません。たとえ導入までこぎ着けたとしても、上手く運用できないといった事になりかねません。

その点、「経費精算システム」は全社利用のシステムでありながら、精算の方法が会社や部署によってやり方が大きく違うことがなく、多部門の調整がないため比較的導入しやすいです。

経理の業務効率化を図りたいなら、まず「経費精算システム」を検討しましょう。

導入のきっかけと運用開始までの期間

現在会社では『楽楽精算』を利用していますが、紙での処理から『楽楽精算』に移行したわけではなく、ExcelとAccessを使って自社内作成したシステムを、社内のネットワーク上で動かして運用していました。
この経費精算システムは私の上司が作成したものでした。
しかし、上司が諸事情により経理を離れることとなり、そのシステムの仕様全体を理解している者がいなくなりました。
このシステムはマクロやVBAを利用して作成されており、保守メンテナンス・問い合わせ対応に時間を取られ、業務効率を上げるために作成したものが、結果的に業務負荷になってしまいました。

業務負荷になったのは経理だけでなく、申請者・承認者にも影響し、早急に対応しなければならない状態になりました。
しかし、以前の紙での申請に戻すのは、経理側だけでなく申請者の立場からも手間 です。

時間・スキル・運用上の保守などさまざまな点で自社内で開発する選択はなく、外部サービスを利用すると決めて選定をしました。

サービスを探し、問い合わせし、説明を受け、トライアルで試して、実際の導入まで1ヶ月かけずに完了しました。

「経費精算システム」の選定方法

現在「経費精算」のクラウドサービスはさまざまな会社が提供しています。
たくさんの中から自社に合うものを探すのは面倒です。
どのような順序で選ぶのがいいかを紹介します。

1.利用者の多い会社を数社選ぶ

クラウドサービスのいい点は、小まめなバージョンアップです。
利用者からの要望に対して機能の追加や変更がサービスに反映されます。
利用者が多ければ要望数は多くなり、要望が多いものほど優先的に機能の追加・変更されます。
多く改修改善を経たサービスは、どの会社でも適用できるサービスになっている可能性が高いです。

2.必要な機能を確認する

まず必要な機能を洗い出しましょう。
私の場合は以下の機能があるかを確認しました。

  • 電車系ICカードの取り込み
  • 経路検索機能
  • プロジェクト番号の利用
  • 会計ソフトへ取り込むCSVの作成
  • 銀行へ振り込む全銀データの作成
  • 申請・承認状態を各自が確認できる

3.営業から説明を受ける

自分でサービスについて調べ尽くすのは大変なので、早い段階で説明を受けた方が手っ取り早いです。
実際の利用画面を見ながら説明してもらうと、使い勝手が理解しやすいです。
あらかじめ調べておいた機能について確認するとともに、非効率だと思っていることについて解決できる機能がないか聞きましょう。
私は「定期区間の自動控除」機能の説明を受けたときは感動しました。
そんな機能があればいいなと思っていましたが、勝手に無理だろうと必要な機能として考えませんでした。

4.値段比較

クラウドサービスの場合、主な費用は「初期費用」と「月額利用料」です。
サービスによっては、オプションや設定費用などがかかる場合があります。

5.無料トライアルで試す

クラウドサービスの場合、無料トライアルで実際に操作できる場合が多いです。
経理の立場だけでなく、申請者や承認者それぞれの立場での操作性を確認しましょう。
経理だけ使いやすくても申請者や承認者が使いにくければ、導入後も使い方の問い合わせに対応しなくてはならず、時間がとられてしまいます。
ですので、経理とはまったく関係ない人などの手を借りて試してもらうといいかもしれません。
マニュアルがなくてもなんとなく利用方法が分かるのが理想的なシステムです。

『楽楽精算』導入後の改善効果

経理の業務効率が上がっただけでなく、申請者や承認者にとっても大幅な業務効率の改善となりました。
どのような点が改善されたかそれぞれ紹介します。

経理の立場

  • 経路検索機能で算出された交通費は金額確認の必要がなくなった。
  • チェック機能があるので入力漏れがなく、指摘する手間が減った。
  • 申請履歴や承認状態を各自で確認できるようになったため問い合わせが減った。
  • システム保守の必要がなくなった。
  • 申請行為の頻度があがり、精算処理が平準化された。
  • 出張申請や交際費申請など申請機能があり、一元的に処理ができるようになった。
  • クラウドなので事務所が増えた時も、特別な対応の必要がなかった。
  • 自社と先方の参加人数、1人当たりの単価、金額に応じて交際費の自動振り分けでチェックが楽になった。

申請者や承認者の立場

  • 経路検索機能で精算処理がすごく楽になった。
  • 精算の承認状態や支払日がわかって便利。
  • 未承認の申請が一目で分かるので、処理漏れを防ぐことができる。
  • 規定に合わない申請にチェック機能が働くので、確認が容易になった。

まとめ

任天堂の宮本さんの言葉で「アイデアとは 複数の問題を一気に解決するものである」というものがあります。
経費精算を紙で処理している会社にとって、『楽楽精算』はアイデアそのものです。
紙の処理で生じていた複数の問題を一気に解決してくれます。
>>国内No.1の経費精算システム「楽楽精算」について詳しくはこちらから

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

著 者 小栗 勇人

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1980年生まれ。上場企業と上場企業子会社で経理を10年経験。ExcelやAccessの活用、クラウドサービスの導入、社内基幹システムの構築など、経理業務だけでなく、会社全体を効率化させることを日々実践中。運営ブログ「経理と事務の効率化」をきっかけにExcelの本『経理の仕事がサクサク進むExcel超活用術』を出版。

経理と事務の効率化