ERPを導入するメリットは?基幹システムとの違いを理解しよう
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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より
企業の情報を一元管理するためのシステムとしてERPというものが存在します。
このERPはソフトウェアとして数多く供給されていますが、すでに基幹システムを確立している企業が導入する場合、ERPと基幹システムの違いを詳しく理解しておく必要があります。それは、ERPと基幹システムでは運用方法が異なる場合が多く、ERPが本当に自社の業務内容に適しているかの判断が必要なためです。
そこで今回は、ERPの概要や基幹システムとの違い、導入のメリット、導入形態の種類などについて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
ERPとは
ERPとは「Enterprise Resource Planning」のを略した言葉です。日本語では「企業資源計画」と言い、「ヒト・モノ・カネ・情報」という企業経営に欠かせない資源を有効に活用するための計画を表わします。この計画を遂行するために経理業務をはじめ、人事、生産、販売などの各基幹業務で扱う情報を統合し、一元的に管理するためのシステムをERPシステム、ERPパッケージなどの名称で呼びます。
たとえば、経理部署と販売部署が個別に異なる業務システムを導入している企業では、業務上の連携に必要となる情報は、一方のシステムから出力し、人の手を介して他方のシステムに入力するなどして扱われます。そのような業務進行では業務効率化が難しく、余計なタイムラグなどが生じてしまう可能性も高いでしょう。その点、ERPによって情報を統合し一元化が可能になれば、他部署との連携がスムーズになり大幅な業務効率化が期待できるのです。
基幹システムとの違い
ERPを、従来の基幹システムと混同されている方もいるかもしれませんが、2つのシステムはそれぞれ特徴が異なります。
基幹システムは、経理部署における会計システムや、製造部署における生産管理システムなどのような、各業務システム全般を指す言葉です。一般に各基幹システムは独立して各部署内で機能しています。各部署内での業務処理や業務効率化を目的としていますので、他部署とデータを共有するには、データを加工するなどの作業が必要となります。さらにデータを他部署の基幹システムに取り込むには、データを変換させるなどの作業も必要になるケースが多いでしょう。これがERPでは複数の部署をまたいでもシステム上で情報を統合して連携できるため、他部署とのデータの共有において作業が発生することはほとんどありません。
また、この情報の統合によってリアルタイムに経営状況が可視化されるため、経営者は迅速な経営判断ができるようになります。このように従来の基幹システムとは利便性が異なるERPは、デジタル化が進み業務効率化がますます求められる中で、今後は導入を検討する企業が増えていくものと考えられます。
ERPの機能とメリット
次に、ERPの機能の特徴と効果についてご紹介します。基本的な機能や、導入することで期待できる効果など、詳しく見ていきましょう。
ERPの機能
ERPは、あらゆる業務の情報が一元化されることが特徴です。在庫・物流管理、生産管理、営業・販売管理、経理・財務管理などのデータが一箇所に集約されます。これは業務ごとに独立したシステムを利用する基幹システムとは、大きく異なる点です。一箇所に情報が集約されることで、新たな部署を配置してもリアルタイムに商品の流れ、生産状況、販売状況、仕入・売上などの会社全体の情報を得ることができ、経営判断に活かすことができます。
経理業務での効果
ERP導入は、経理業務の大幅な効率化が期待できます。各業務の情報が集約されることで、迅速な分析資料の作成が可能になり、経営戦略立案の早期化につながります。業績向上のために適切なタイミングで経営層にデータ提示ができることは、経理の大切な役割といえます。
ERP導入形態の各特徴
ERPの導入には、次のような4つの形態があります。それぞれの特徴をご紹介していきます。
1.統合型ERP
会計、販売、給与など、それぞれの業務を一式でカバーできるオールインワンのタイプです。異なる業務の情報を一元化できるため、地域に分かれて事業所が複数あり、それぞれの業務が完全分離されてしまっている企業に向いています。
2.コンポーネント型ERP
会計と総務、会計と生産など、それぞれの業務の中で必要となるものを組み合わせるタイプです。必要なシステムのみでERPを導入するため、開発期間やコストが抑えられるメリットがあります。また、会社の業務形態や連携したい業務に合わせて計画し、事業規模が拡大したときには後から必要なものを加えることも可能です。
3.業務ソフト型ERP
人事、会計、生産管理など特定の業務に特化したタイプです。ERPと称されていますが、基幹システムと同様に特定の業務工程での効率化や連携を図ることが目的となります。基幹システムとの違いとしては、部署をまたいだ情報連携機能などに重点が置かれているのが特徴です。導入範囲が限定的になるため、短期間での利用が実現できること、統合型などと比較して導入費用を抑えられることなどがメリットとして挙げられます。そのため、小規模企業に向いているタイプといえるでしょう。
4.クラウド型ERP
クラウド型は、インターネット上にあるソフトウェアを利用して導入するタイプです。システムそのものを構築したりインストールしたりする必要がなく、導入後はすぐに利用できる点がメリットです。また、コンポーネント型や業務ソフト型のように 必要な業務のみに導入したり、一式で統合型として利用したりできる、柔軟なクラウド型ERPも増えています。さらにインターネット上のソフトが利用できるため、ネット環境が整った場所であれば、社外でも利用できる点もポイントです。在庫や販売状況がリアルタイムに把握できることで、素早い経営判断が可能となります。
このようなクラウド型ERPは、導入が手軽である点や初期費用の負担が少ないという点から、近年は企業の規模に関わらず導入が拡大しています。
まとめ
ソフトウェアの導入によって、企業の業務効率化は大幅に改善が期待されています。中でもERPは、情報が集約されるメリットを活用することで経理業務においても経営状況の把握やデータ分析がしやすくなります。各業務それぞれが独立して管理されていたものと異なり、業務の流れや数値が見える化できるため、業務効率化に大きく貢献してくれるでしょう。
今後、企業全体のシステム導入を検討していく際は、ERPシステムでの一元化も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より