たったこれだけ?会計士が考えるデキる経理担当者5つの特徴
デキる経理担当者って、どんな人でしょうか?
皆さまの周りにも、同じ会社の先輩や上司がいるかと思いますが、他の会社の経理担当者まで含めてデキる人を見る機会は、意外と多くないかもしれません。
優秀な人の特徴を知ると、自分の仕事のやり方が正しいか、どのような改善をしたらいいのかなど、自分を見つめ直し、立ち位置を確認できる機会が生まれて成長へと繋がります。
そこで今回は、会計士として多くの経理担当者を見てきた私が考える、デキる経理担当者の特徴を5つ挙げたいと思います。「たったこれだけ?」と思うような些細なことですが、実はとても大事なことなのです。
皆さまも、この機会にデキる経理担当者の特徴を知りたいと思いませんか?
あるいは、5つの特徴が当てはまるかどうか、自分を振り返る機会にしてみては、いかがでしょうか?
旧・経理担当者の仕事を改善する
デキる担当者の1つ目の特徴は、「旧・経理担当者の仕事を改善する」です。
前任の経理担当者のやり方で周囲が慣れていると、社外の関係者を含めて変化には腰が重くなります。
しかし、そのまま踏襲するだけでは、デキる経理担当者としては不十分です。
なぜその業務を行うのか考え、何か改善点があれば周りに相談した上で改善し、より良くしていこうという姿勢は、デキる経理担当者に共通して言えることです。
自分しかできない仕事を作らない
デキる担当者の2つ目の特徴は、「自分しかできない仕事を作らない」です。
特に、長く経理に従事している人に多くみられますが、仕事を抱え込み、他の人が引き継げない状態にしてしまう人がいます。
つまり、経理担当者が仕事を属人的にしてしまっているのです。
経理担当者は、会社が持つ情報の中でも特に重要なものを管理するので、他の人のチェックによるミスの事前防止、他者と協力しうることによる仕事の効率化、不正防止の観点からも、仕事は属人的にならないことが望ましいです。
デキる経理担当者は、自分にしかできない仕事を作らず、マニュアル化、共有化を進め、自分以外でもできる仕事にしていくことができます。
他の人をうまく使う
デキる担当者の3つ目の特徴は、「他の人をうまく使う」です。
デキる経理担当者は、効率化や質向上の観点から他の人とうまく協力することができ、結果的に部署全体の効率化を進めることができます。
自分が出す120%のパフォーマンスで結果を出せるのが一流なら、他の人をうまく使い、チームで結果を出せる人は超一流と言えるかもしれません。
つまり、デキる経理担当者は、自分の目の前の仕事のみを見るのではなく、部署全体、会社全体の観点から、仕事を進めています。
よく言われる話として、経理作業のマクドナルド化が挙げられます。経理作業の属人性を排除し、事前準備とマニュアル化を徹底することで、作業効率を向上させるといった意味です。
新制度の影響度を考えられる
デキる担当者の4つ目の特徴は、「新制度の影響度を考えられる」です。
「経理プラス」でも多くの制度をご紹介していますが、近年では、IFRSや様々な税制改正が行われています。
デキる経理担当者は、それらの新制度を勉強し、知識のキャッチアップを行うことができます。
改正内容やその適用時期はもちろんのこと、それらの新制度が自社にどのような影響を与えられるかまで予測できると、さらにワンランク上のデキる経理担当者だと言えるでしょう。
他部署との連携を柔軟にとれる
デキる担当者の5つ目の特徴は、「他部署との連携を柔軟にとれる」です。
経理は、営業や購買など、他部署から情報を数字として集約する部署です。したがって、他の部署からの情報の集約や協力が必須になり、スムーズな業務遂行のためには、他部署との連携がとても重要です。
デキる経理担当者は、分からないことがある場合には、他部署にすぐに確認を取ったり、上長に確認してもらったり、といい関係を築けているよう感じます。
おそらく仕事上の関係に終止せず、普段からコミュニケーションを積極的にとっているのだと思います。
細かな気配りや思いやりでもって、他部署にも社外にもファンを作ってしまうような人は、まさにデキる経理担当者の最大の特徴かもしれません。
最後に
デキる経理担当者の特徴に1つでも当てはまったら、あなたは素質十分です。
5つすべての特徴を兼ね備えた経理担当者は、そうはお会いできません。ぜひ、1つでも多くの「デキる特徴」を得て、社内外であなたの評価を上げていきましょう。
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