【インタビュー】経理の生産性が大幅向上!キャッシュレス・ペーパーレス化に成功した沖縄コカ・コーラボトリングのシステム活用方法とは

【インタビュー】経理の生産性が大幅向上!キャッシュレス・ペーパーレス化に成功した沖縄コカ・コーラボトリングのシステム活用方法とは

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第43弾は沖縄コカ・コーラボトリング株式会社様です。今回は財務部経理課課長の糸数様にお話をお伺いすることができました。

沖縄コカ・コーラボトリング株式会社とは

本土復帰前の1968年に設立以来、沖縄県を販売地域としてコカ・コーラ製品の製造・販売を担っている会社です。「万全な品質管理」「品質保証体制」で、よりよい製品やサービスを提供し、県民の皆さまの期待に応えられるよう取り組まれています。

生産性向上の妨げは「紙」「現金」「ミス」

電子帳簿保存法対応でペーパーレス化

生産性向上を目指すにあたり、最も力をいれたことは何ですか。

まずは「紙」の削減でした。特に経費精算における紙の処理・確認の手間が多く、業務効率化が必要と考えていました。今回は特に全社経営方針を受け、働き方改革と月次決算の早期化を目標に、時間外業務の改善を図る目的で、システム化と電子帳簿保存法への対応を決意しました。

電子帳簿保存法対応にあたり苦労したことはありますか。

運用ルールの策定に一番苦労しました。電子帳簿保存法に関する知識がなく、初めは独学で国税庁の一問一答をよく読んで勉強を始めました。しかしそれでも足りず、今回導入した経費精算システム「楽楽精算」を扱う株式会社ラクスの営業に相談し、ラクスにおける電子帳簿保存法の運用方法や基本的なルール、提出書類のひな型などを教えてもらいました。2017年4月に「楽楽精算」の導入準備を開始し、2017年12月に電子化について税務署に届け出を出すことができました。全て経理主導で進めたため、時間がかかってしまいました。

定期検査はどのように行われているのですか。

定期検査は4半期に1回のペースで、管理部門と営業部門を交互に、それぞれ年2回ずつ実施しています。その後、領収書はすべて破棄できているので、領収書の保管スペースの改善にもつながりました。

年間2,000万円以上の小口現金処理を縮小!

経費精算のシステム化により、他にも業務効率化が進んだ業務はありますか。

一番は「現金」の取り扱いが減ったことです。今回の業務効率化にあたり、小口精算の担当者にヒアリングをすると、現金での立替精算は、金額・件数・修正対応など目に見えない負荷が多いことが分かり、ここも重要な改善ポイントとなっていました。「楽楽精算」を導入したことで、今まで大幅な管理コストがかかっていた小口現金での立替精算を見直し、振込に切り替えることができました。これにより、1年間で約3,000万円の小口現金処理が、700万円ほどまで改善できていますので、2,000万円以上の小口現金処理を減らすことができました。また、弊社は沖縄県を販売地域にした企業ですので、離島での取引も多く発生しています。離島では現金決済がまだまだ多いので、その場合は「楽楽精算」の仮払金対応機能を活用することで、立替後の現金対応にならずに経費精算ができています。

申請者の規程違反・記載ミスが激減

申請者の方にとっても楽になった業務はありますか。

「ミス」を減らすことができました。弊社の場合、たとえば出張旅費規程により「出張の行き先などにより日当が定められており」「1人いくら以上の飲食だと交際費」というような細かい規程もあります。こういったルールがなかなか申請者に浸透しておらず申請ミスが多く発生していました。「楽楽精算」の規程違反チェック機能によりシステムに社内ルールを事前に設定することで、間違った申請をする前に自動で計算をし、警告が出せるようになりました。申請者にとっては規程内容を調べたり、経費精算をやりなおしたりする手間が激減し、経理担当者にとっても修正や差し戻しなどの手間を減らすことができました。

同時に出張申請・稟議の効率化にも成功

経費精算以外にも効率化に取り組んだ業務はありますか。

出張に関する手続きをオンライン化することができました。弊社では、出張申請をする場合には、出張稟議決済と出張報告書が義務づけられています。以前は全て紙で運用しており、チェックに時間がかかってしまっていましたが「楽楽精算」の汎用ワークフロー機能を活用することにより、現在はペーパーレスで運用できています。また、弊社では出張・小口現金・交際費など、経費に関わる申請においては、一部決済者が異なる承認フローとなっています。これらも全てシステム上に弊社に合わせた設定をしておくことで自動化でき、申請者・承認者が共にスムーズに処理をできるようになりました。

システム導入の稟議ポイントは「課題解決」と「生産性向上」

最後に、システム導入に踏み出せた一番のポイントがあれば教えてください。

事前に洗い出していた弊社の課題を、システムを導入することできちんと解決できるということが確認できたことです。はじめは、会社で使用したことのない経費精算システムを導入するということなので、コストに見合った成果が出せるのか、私自身も悩んでいました。そのため、部門業務の効率化を図るだけではなく、全社最適化を図るために検討した上で、トライアルしました。テスト段階で実際に弊社規程通りに運用ができることと、「紙」「現金」「ミス」を削減できることが確認できたため、全社の生産性向上にもつながることを確信し、システム導入のための稟議起案をおこないました。システム導入により、各事業所での小口資金管理のリスク軽減及び情報管理の一元化。経費仕訳業務の簡素化による月次業務の短縮化などが期待できるとして承認されました。システム導入後は申請者のミスも減り、経理担当者の確認作業や修正の手間が減ったことで業務改善につながりました。
月次のチェック作業やこれまでできていなかった決算まわりの資料作成などに時間を割くことにより、経営計画に反映され迅速な意思決定につながることで、「課題解決」と「生産性向上」につながっています。

まとめ

会社全体の業務効率化を見据えることで、複数の課題を解決することに成功した沖縄コカ・コーラボトリング株式会社様にお話しをお伺いできました。現在は特にコロナ禍ということもあり、ペーパーレス化・キャッシュレス化を進めようという動きが加速しています。ただ手間を減らすことだけに注力するのではなく、企業の課題を顕在化させ、生産性向上を目指すことが重要だということが分かりました。
貴重なお話をありがとうございました!

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より