【インタビュー】経理主導で実現!全社的な業務改善を成功させたヘレウス株式会社の取り組みとは
こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第6弾は、ヘレウス株式会社様です。同社の業務改善のための取り組みについて、管理部の田中様にお話を伺いました。
ヘレウス株式会社とは
ヘレウス株式会社は、1987年に創業され、ドイツに本社を持つ貴金属製品や素材等の輸入・販売を中心とした事業を展開されている企業です。上海、アメリカなど世界各国に拠点を持ち、世界各国から集めた幅広いニーズにこたえる各種製品を日本において提供するグローバルカンパニーです。
「この仕事はこのやり方で効率的なのか」、常に疑問を持つことが重要
経理業務を効率化するために、何が重要だとお考えでしょうか。
経理業務効率化を推進させるその一つとして、まずは欲しいデータをすぐ抽出・集計・分析する為のエクセルスキル、また、今後の経理には不可欠なERPへの対応力だと思います。
一昔前の経理業務は手作業による仕訳・記帳が当たり前でしたが、今やIT技術がその時間を大幅に短縮できる時代です。
ですが現実は元々苦手意識がある方、IT管理へそもそも抵抗がある方、従来のやり方こそが最も効率的だとお考えの方、様々いらっしゃる事と思います。
時間と業務に日々追われる中、操作方法を習得するよりも既存の方法をそのままキープしたいと考えるのは当然の事です、が、どこかのタイミングでそのマインドセットを変えない限り現状からの打破は難しいと思っています。
そして必要な業務を見極める力も必要だと思います。
それは優先順位の判断とも言えますが、相手が何を求め、何を必要としているのかをまずは理解する、そしてどの情報を提供すべきか、またその基データはどこから持ってきてどう加工すべきか考えながら業務を遂行する事。これらの行動を迅速に行う為にもやはりITスキルが必要不可欠です。会社のデータは正誤共に全てシステム内にありますので。
このように必要な資料をすぐ確認できる、ITツールが豊富に溢れている時代にそれに対する挑戦意欲・意識が低いと業務効率化は難しいかもしれません。常に「この仕事はこのやり方が最も効率的なのか」、と疑問を持ちながら取り組む事が重要であると思っています。
チーム共通の問題意識の下、経費精算の効率化に着手
御社ではIT化の一環として、経費精算業務をシステム化されていらっしゃいますね。そちらはどのような経緯で取り組まれたのでしょうか
以前の経費精算はエクセルを採用しておりました。ですが全てが手入力の為に生じる申請時の入力ミス、記入漏れ、差戻し、上長不在による承認作業の滞留、経理側のチェックに要する時間、手仕訳の必要性等、挙げればきりがないほどの問題に直面しておりました。
長年申請者側、経理側共に負担となっていた経費精算方法をもっと効率的にすべくシステム化への検討を始めました。
先程、仰っていた「現状のやり方に疑問を持つ」という意識の元取り組まれたのですね
そうですね。そもそも「現状のやり方に疑問を持つ」という意識を根付かせてくれたのが私の上司なのですが、その上司が率先して経費精算のIT化を推し進めてくれた事、それに同調する形で常に効率性を追求している先輩と共にスピード感を持って取り組む事が当時できたと思います。
経費精算のシステム化によりムダな作業時間の削減に成功
経費精算のシステム化によりどのような効果がありましたか
従来の作業に要していたムダな時間が大幅に削減された事が一番の効果ですね。弊社が導入した「楽楽精算」というシステムは、申請者が精算時に選択する内訳(電車・バスや食事代など)に勘定科目を予め設定する事ができるので、経理部門でチェックをする際はその選択された内訳と入力金額が正しいものか否か判断するのみ、仕訳はシステムから出力可能なので、後は基幹システムへそのデータをアップロードすれば不必要な手作業を加える事なく一連の計上処理が完了します。
また、弊社では海外出張前に必要な稟議申請もエクセルベースの申請書を長年に渡り運用していました。ですが申請者は勿論、その承認者である上長も不在である事が多く、その結果、事前稟議承認規定の統制を100%図ることできない、という問題が常態化していました。この問題も「楽楽精算」が解決してくれました。同システム内には精算処理機能に加え稟議申請機能も備わっている為、PCが使える環境であればどこでも申請・承認作業が行えるようになり、且つその申請データを実際の精算書とリンクさせる事がシステム上可能な為、必然的に事前申請の体制を強化させる事ができました。
加えてクレジットカードの利用明細も同システムと連携させる事が出来ます。自動読み込み機能の運用開始後は、金額の手入力の必要性がなくなりミスも軽減、外貨は日本円レート換算された後の数字を読み込む事ができる為、少額ながらも為替レートの差による経費削減にも繋がっています。
内部統制の面でも、経費精算システムの導入は効果を発揮しているのですね。導入時の社内の反応はいかがでしたか
システム導入時は3回ほど講習会を実施しました。勿論それだけではなかなか操作方法は浸透しませんので、初めの内は細やかなミスにも一つずつ対応し、個別にレクチャーをする事もありました。長年常用していたツールがいきなりシステムに変わるわけですから、初めの内は入力ミスや操作ミスが多発しておりました。ですが今となっては皆操作にも慣れ、申請者・承認者共に依然と比べて格段に業務効率が上がっておりますので導入時の苦労は無駄ではないですね。
「経理プラス」をご覧の経理の方に一言お願いいたします
何か新しい事を始める際、必ず批判や抵抗の声があがるものですが、「楽楽精算」の導入時はそれがあまり見受けられませんでした。それだけ全ての社員に対しメリットがある取組みだったのだと思います。
現状の体制を変えるという事は大変な労力を要しますが、やはり現状のやり方に疑問を持ち、常によりよい方法を探求する意識が経理部門にも求められるのだと思います。
経理プラス編集部より
「常に現状のやり方に疑問を持つ」という姿勢は経理部門に関わらず重要ですが、ルーチン業務に追われる日常ではなかなか難しいものです。その中で率先して業務効率化に取り組まれた田中様のお話はとても参考になりました。
貴重なお話をありがとうございました!
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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より