【インタビュー】受注処理にかかる時間が1/3に!サブスクリプションモデルの複雑な請求業務を楽にした株式会社ラクスの事例を紹介!
こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第55弾は株式会社ラクスです。今回はクラウドシステムの請求業務を担当している、事業管理部の橋本様にお話をお伺いすることができました。
株式会社ラクスとは
株式会社ラクス
業務内容:システム開発、システム運用、技術者派遣
中小企業の業務効率化に貢献する様々なクラウドサービスを提供している企業。近年注目されているサブスクリプションモデルのビジネスで売上を伸ばし続けています。
サブスクリプションモデル特有の煩雑な請求
今まで請求管理で手間がかかっていた点を教えてください。弊社では複数のクラウドサービスを扱っていますが、そのほとんどがサブスクリプションモデルで、初期費用+月額利用料+各種オプションという課金体系になります。サービスごとに月額利用料も異なり、オプションもサービスごとに複数存在します。毎月の請求処理では、契約マスタを見てすべてのオプションの金額を手入力していたため、請求金額の計算ミスが発生していました。また、単月のオプション申込があった際には、通常の月額利用料にプラスして、その月だけオプションを合算するということもあり、請求金額の計算はとても大変でした。
さらに通常、利用料は月払いですが、中には年払いのお客様もいらっしゃいます。二重請求や請求漏れが発生しないように、細心の注意を払っていました。
月末月初の転記作業
一番手間がかかると感じていたことは何ですか。受注・契約変更の転記作業です。以前は、Excelと簡易的なWebデータベースシステムを利用していたのですが、受注や契約変更があると、営業やサポートから紙の申込書を受け取り、顧客名や利用サービスなどをExcelやシステムに入力していました。その後、顧客へ環境発行や契約変更手続き完了のメールをお送りするのですが、この作業をすべ全て紙から目視で転記する運用でした。
特にユーザー数で金額が変わるシステムは、社員数=ユーザー数になることがほとんどなので、社員数が増え続ける成長企業様では頻繁に契約変更があり、変更作業と手続き完了メールの送信作業は膨大になってしまいました。
さらに、請求書もExcelに1件ずつ転記をしていき、メールに添付して送付するという運用をしており、毎月1万件近い請求があるので、Excelでは件数的に処理が難しくなってしまいました。特に契約変更と請求業務が立て込む月末月初は、他の作業ができないほど時間がかかっていました。
紙の紛失・対応漏れ
紙の申込書で管理をしていたとのことですが、それによって問題はありましたか。以前は紙の申込書で管理していたので、担当者が紛失してしまうことがありました。また、申込書に不備がある場合などは、紙を持って営業担当に直接確認しに行くのですが、営業担当が外出していると確認ができなくなってしまい、さらに手間がかかっていました。また、別拠点の営業担当にはメールで確認していたのですが、お互いメールを見落としてしまい、受注処理の対応漏れが発生してしまったこともありました。
販売管理をExcelからシステムへ
販売管理をシステムへ変更したことで、楽になった点があれば教えてください。複雑な計算も自動でミスなく行えるようになったことと、転記がなくなったことです。
複雑な請求を自動でミスなく計算
システムではどのような計算を行っているのでしょうか。現在利用している販売管理システム「楽楽販売」では、初期費用と月額の利用料とオプション、そして1回のみのスポット受注をすべて自動で合算できるようになりました。また、ユーザー数などの従量による課金や、月中にお申込いただいたご契約の日割り計算などもすべて自動で行われます。ミスの多い月払いのお客様と年払いのお客様の確認も、請求する月だけ自動で請求データが作られる仕組みなので、どのお客様が何月に請求か意識する必要がなくなりました。金額ミスや請求漏れも無くなることで、月末月初の締め作業をよりスムーズに行えるようになりました。
転記作業の削減で受注処理にかかる時間が1/3に!
転記作業がなくなったことで、作業時間はどのくらい減りましたか。受注処理にかかる時間が1/3まで削減されました!今までは営業担当やサポートが登録した顧客情報や契約情報がメールの本文に差し込まれて送信されるため、メーラーを立ち上げて、Excelに記載されているメールアドレスや金額を転記するという作業をすべて1件ずつ行っていたのですが、これがすべて自動化されています。今も年々契約数が増えているだけではなく、販売しているシステムやオプションの種類も増え続けているため、Excelでの運用のままでは膨大な時間と人手が必要になり、ビジネスが成立しなくなっていたかもしれません。
担当者とWEB上で情報をリアルタイムに共有
紙の申込書管理がなくなったことで改善されたことはありますか。受注情報を「楽楽販売」に登録してもらうフローになったことで、紙の申込書を紛失することがなくなりました。また、システムに入力する際には、必須入力の項目の設定ができるので、入力漏れを格段に減らすことができ、担当者の手戻りも少なくなっています。確認事項がある時も、差し戻しのコメントを見て修正してもらえるので、担当者とのやり取りがスムーズになる、メールを見逃してしまうということも減りました。また、業務管理側でも、処理期日やステータスの項目を設定したことで、対応漏れにも気づくことができるようになり、受注処理の遅延がなくなりました。
電子請求書発行システムと販売管理業務を連携
請求書の発行についても楽になりましたか。電子請求書発行システムと連携することで、請求書発行が格段に楽になりました。
「楽楽販売」では作られた請求データを、画面上で数クリックするだけで電子請求発行システム「楽楽明細」にデータ連携することができます。経理が「楽楽明細」で請求について承認すると、自動で顧客へ電子請求書が発行されるという仕組みです。「楽楽明細」との連携で、封入作業やメール送信作業が激減し、請求締め処理だけでなく、その後の請求書発行までラクになりました。
>>サブスクリプションビジネスの契約・請求管理なら「楽楽販売」
依頼業務の管理やタスクの管理まで拡張
その他にシステムを利用している業務はありますか。当初「楽楽販売」は販売管理のみで使っていましたが、他部署からの事務依頼の管理や、個人のタスク管理まで広げて利用するようになりました。例えば、カタログやパンフレットの郵送依頼、社内システムのパスワード再発行依頼や、座席表の変更依頼まで「楽楽販売」で受け付けて、進捗を管理しています。
チームでタスク管理が可能に
事務依頼やタスク管理をシステム化したことによる影響を教えてください。今まで個人宛に来ていた依頼が一元管理されることで、チームでタスクを管理し、個人に依頼が集中しないような体制になりました。前職ではすべてExcelや紙で管理していたので完全にタスクや依頼についても個人管理でした。現在弊社ではすべてタスクをチームで管理する体制になっており、対応が偏ることやミスや対応漏れも少ない体制にできています。
新人でもすぐに仕事ができる
また、現在は社内の業務のほとんどを楽楽販売で行っているため、「楽楽販売」の使い方さえ覚えればある程度の仕事ができるようになりました。新人が入社した時の説明も短縮できていますし、新人も複数のシステムを見る必要がないので、覚えるのが簡単になっていると思います。
まとめ
サブスクリプションモデル特有の複雑な処理を軽減することで、管理業務を楽にするだけではなく、営業やサポートといった担当者の処理もミスなく行えるフローにすることができた株式会社ラクスの業務管理のお話を伺うことができました。
業務フローを変える際には一時的に設定に時間がかかったり、ルールの設定が必要になるなど手間がかかりますが、企業が拡大するにつれてバックオフィスの効率化は必ず必要になります。今回は拡大・複雑化する請求業務の課題を再認識することができました。
貴重なお話をありがとうございました!
>>サブスクリプションビジネスの契約・請求管理なら「楽楽販売」<<
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
紙のやり取りから、解放されませんか?
「楽楽精算」の詳しい機能や事例に関する資料をメールでお送りします!
※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より