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支払管理表の無料エクセルテンプレート|記載項目と効率的な管理方法

支払管理表(支払予定表)とは、支払予定や支払履歴などに関する情報をまとめて管理する経理業務「支払管理」において重要なツールです。支払管理表にはエクセルなどの無料ツールからクラウドサービスといった有料の製品までさまざまなものがあり、自社の環境や予算に合わせて適切なツールを選ぶことが大切です。

支払遅延といった不適切な支払管理によって発生しやすくなるトラブルは、関係各所との信頼構築に大きな悪影響を及ぼすリスクがあります。この記事では、支払管理表の基礎知識について解説し、無料テンプレートも提供します。支払管理業務の効率化、改善を図る際はぜひご活用ください。

支払管理表(支払予定表)の無料エクセルテンプレート

以下のフォームから支払予定表のテンプレートを無料でダウンロード可能です。支払予定表の見本、テンプレート、サンプルとしてご利用できます。ファイルはエクセルで作成してあり、法人・個人で利用可能です。仕入先からの請求情報等の資金管理ができるようになります。

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支払管理表と管理業務に関する基礎知識

支払管理表そのものと、支払管理業務の基礎知識について解説します。自社の業態や環境に置き換えて確認してみましょう。

支払管理表(支払予定表)とは?

支払管理表とは、経理業務の1つである「支払管理業務」に用いる書類のことです。支払管理とは、企業や個人が取引先に支払う時期や金額の予定の他、過去の支払履歴などを管理する業務であり、具体的には「請求書の受領」、「支払いの実行」、「記録の保存」といった支払いに関わる一連のプロセスが管理の対象になります。

個人事業主など取引先が少ない事業・業態であれば、支払管理表を作成しないケースもありますが、事業規模が大きくなるほど取引先が増えるため、「どこの取引先に」、「いつ」、「いくら支払うのか」を一覧でチェックでき、正確かつ効率的に支払管理できる支払管理表の必要性が高まります。

支払管理の業務の流れ

支払管理の業務の流れについて、5つのステップでご紹介します。

Step1.請求書を受領する

業務委託や仕入れなどの請求書を受領・回収することが支払管理業務の大前提となります。請求書の金額や振込期限などの内容に誤りがないか確認し、必要に応じて契約書や注文書などの他の書類と突き合わせてチェックして、申請により上司や関連部門の承認を受けるのが一般的です。

Step2.支払管理表(支払予定表)に記録する

請求書の回収・確認後、その内容を支払管理表に記録します。基本的に支払管理表は一覧表になっているので、新しい取引は一番下の空欄に記録します。

Step3.請求金額を支払う

支払期限と会社の支払ルールに則って、支払管理表に記載した期日に請求金額を支払います。近年は銀行振込が一般的であり、その方法としても「窓口やATMからの振込」だけでなく「自動振込」や「オンライン決済」を活用する企業も少なくありません。

Step4.支払管理表を更新する

請求金額を振り込んだ後は、支払管理表を更新しましょう。エクセルの場合はチェックボックスにチェックを入れる他、セルの色が自動で変わるなど、支払済みの項目を分かりやすく表示変更して分かりやすくするケースが多いです。

Step5.仕訳帳の記入や消込作業を行う

支払管理表を更新したら、会計システムに記入します。請求書や支払管理表などを参考にして、出金日、仕入先、支払金額、支払方法などを記載してください。その後、買掛金として管理されていた金額を支払後に処理していく「消込作業」を行います。支払管理表は、取引先ごとの債務管理をやりやすくして、実際に支払った金額と照合して帳簿の買掛金を消す「支払消込」のミスを防止するためにも重要な役割を担っています。

支払管理を実施する目的

支払漏れの防止

支払管理を行うことで、取引先への買掛金の支払いの漏れ(抜け)の防止につなげられます。期日までに決められた金額を支払うことは、事業を行う上で必ず守るべきルールです。守れなかった場合、故意や過失、取引金額に関わらず自社、事業にとって大きなリスクにもなり得るので、支払管理は重要な経理業務の1つといえるでしょう。

信頼関係の維持

取引先との信頼関係構築において、支払いが滞ってしまうことは最大級のマイナス要素といえるでしょう。一度、信頼関係が壊れてしまうと取引金額が小さくなったり、断られてしまったりする可能性も少なくありません。そのため、支払管理をしっかりと行って期限を守り、正確な金額を支払うことは「最低限守るべきこと」の1つといえます。

資金繰りの安定

支払管理を行うことで、会社のお金の流れである「キャッシュフロー(特にキャッシュ・アウト・フロー)」の適切な把握、管理につなげられます。キャッシュフローが適切に管理できなければ、資金の適切な確保が難しくなり経営が不安定になる可能性が高まります。支払管理を適切に行うことで、自社から出ていくお金の支払金額や時期が把握できるため、より現実に則した事業運営がしやすくなります。

過去の取引履歴の記録

過去の取引履歴の記録を残すことも、支払管理の重要な目的の1つです。支払管理表を活用すれば、取引先からの問い合わせなどに柔軟に対応できる他、条件交渉、価格改定などについても過去のデータを基に妥当性を判断しやすくなるでしょう。

支払管理表に記載する項目と注意点

支払管理表に記載する9つの項目と、作成するときの注意点について解説します。

支払管理表の主な記載項目

支払管理表の主要な記載項目は、支払日(支払期日)、科目、支払先、支払方法、支払金額、手数料、合計金額、備考欄、支払済みチェック欄の9項目を設けます。それぞれの詳細を確認しましょう。

<支払管理表に記載する主な項目>

  • 支払日
  • 自社が支払いを行う予定の日付を記入します。そのほか、請求書の日付などを付帯情報として記載することもあります。

  • 科目
  • 該当する勘定科目を記載します。「外注費」や「仕入」などが該当し、これらは取引区分として別途記載するケースもあります。

  • 支払先
  • 支払対象の取引先を記入します。

  • 支払方法
  • 銀行振込、口座振替、クレジットカード決済などの支払方法を記入します。ケースバイケースで振込方法の他、金融機関名、支店名、口座番号などを記載することもあります。

  • 支払金額
  • 支払いしなければならない金額を記入します。記入方法は「請求書の合計金額」が一般的です。

  • 手数料
  • 振込手数料を記入します。

  • 合計金額
  • 支払金額の合計金額を記入します。

  • 備考欄
  • 注意事項や補足情報、支払条件などを記入します。

  • 支払済みのチェック欄
  • 代金の支払いの有無のチェック項目です。チェック漏れがあった場合は、トラブルの原因になるため、支払作業を行った際は迅速に更新するよう運用ルールを決めましょう。

支払管理表を作成する際の注意点

支払管理表を適切に作成すれば支払管理業務の効率化につなげられる一方、正しく運用できなければ、請求書ごとに金額や支払期限が異なるため、誤記入して信頼関係が損なわれるリスクが高まります。

そのため、例えば「支払いが完了したら支払管理表をすぐに更新する」「削除するのではなく『処理済』として消し込み、履歴を残し、過去の支払状況を確認できるようにしておく」といったように、詳細な作業の手順を含めた社内ルールをしっかりと定めて関係者に周知しておくことが重要です。

支払管理を効率化するには?

支払管理業務を効率化するための方法を解説します。

支払管理によくある課題の例

支払管理の効率化における主な課題としては、「決められたスケジュールで対応しなければならない」「ヒューマンエラーが発生しやすい」「業務が属人化しやすい」「リアルタイムで情報を共有しにくい」という点が挙げられます。その解決につながる方法を以下で紹介します。

支払管理を効率化する方法

支払管理表は、手書きで作成して作業することも可能です。ただし、ヒューマンエラーが起こりやすく情報の共有が難しいので、近年ではデジタル化した支払管理表を使用するのが一般的です。デジタル環境における支払管理表の選択肢としては「エクセルで管理」もしくは「支払管理システムの導入」のいずれかを採用するのが基本です。

エクセルで管理する

エクセルで前述した支払日や支払先、支払金額などの項目を設けた支払管理表を作成して運用する方法です。請求書の受領後にエクセルで作成したシートに情報を入力して運用し、関数やマクロを組み込んで自動計算するなど効率性を高めることも可能です。

無料テンプレートなどが公開されているので、導入コストが非常に安い上、拡張性が高くカスタマイズしやすいのがメリットといえるでしょう。一方、データの一元化や自動連携が難しい上、複数のファイルで管理する場合は整合性を保ちにくいのがデメリットです。また、後述する「支払管理システム」と比較すると手作業が多いので、ミスが発生する可能性が高いのも注意点といえます。

支払管理システムを導入する

支払管理業務を一元管理できる専用システム「支払管理システム」を導入する企業も少なくありません。支払管理システムは、支払管理表の作成はもちろん、請求書の管理(請求管理)や仕入管理、支払消込、支払処理の自動化が図れる他、会計システムなどの外部ソフトとの連携といった多様な機能を搭載しているケースが多いです。また、エクセルでの管理と比べると、UIが優れており直感的に操作しやすいのがメリットといえるでしょう。また、クラウド型の支払管理システムであればテレワークの環境下でもデータを即時更新、共有できるのも大きなメリットです。

一方、導入コストやイニシャルコストが発生するので金銭的な負担が発生する他、カスタマイズ性がエクセルと比べると低めです。

まとめ

支払管理業務は大企業、中小企業といった事業の規模や建設業、サービス業、製造業といった業種を問わず、経理担当者にとって大切な業務の1つです。会計システムの導入やDXが進められている昨今、デジタル化された支払管理表の作成・運用方法は身に着けておくべきです。そのためにも、まずは本記事にある支払管理表の無料テンプレートをダウンロードして管理業務に慣れておきましょう。

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支払管理表に関するQ&A

支払管理表に関してよくある質問と回答を以下にまとめました。

Q1.支払管理表はどのような書類?

支払管理表は、個人・法人が取引先への支払予定や支払履歴を管理するための一覧表です。支払管理業務において活用することで、支払いの漏れや二重支払の防止、資金繰りの把握などをしやすくなります。

Q2.支払管理表を作成するメリットは?

一覧表に情報をまとめることで、支払管理業務を適切かつ効率的に行えるようになります。

Q3.支払管理表の適切な更新頻度はどのくらい?

請求書を回収、確認したタイミングや支払った直後など、該当する作業を行ってすぐに更新するのがベストです。日次で確認・更新するのは最新の情報を共有できなくなる他、更新漏れなどの原因になるのでおすすめできません。

Q4.支払管理表をクラウド上で運用するメリットは?

場所や時間を問わず、情報を共有・更新できるのがメリットとなります。

Q5.支払管理表の無料テンプレートはどこで入手できる?

WEBサイトでダウンロードできます。こちらのページでも無料テンプレートを公開しているので、気になる人は確認してみましょう。

その他のテンプレート

監修 公認会計士 梶本 卓哉

Kajimototakuya

税務署法人課税部門(税務大学校首席卒業)、大手監査法人や大手投資銀行勤務等を経て公認会計士・税理士事務所開設。税務のみならず会計監査やIPO(新規株式公開)実務に強みを有する。