交通費精算書の無料テンプレート|書き方・申請のポイント

交通費精算は通常の経費精算よりも確認事項が多く、経理担当者の負担となりやすい業務です。記載漏れを防止し、より正確な申請を受け付けるためには、交通費に特化した精算書のテンプレートを活用しましょう。

本記事では、無料でダウンロードできる交通費精算書のテンプレートを用意しました。書き方とポイント、経理担当者が確認すべき点についても解説します。

交通費精算書の無料エクセルテンプレート

ここでは交通費精算書の無料エクセルテンプレートを提供しています。このテンプレートは初めての方でも書き方が分かるシンプルな構成で、交通費の経費精算を効率化するために役立ちます。以下のフォームからダウンロードして、ぜひご活用ください。テンプレートは無料で、個人・法人を問わずご利用いただけます。

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交通費精算書とは

交通費精算書とは、業務に必要な交通費を立て替えて支払った場合に、従業員が会社へ提出する書類です。業務にかかった交通費は会社が負担すべき経費に該当します。

会社は従業員が立て替えた金額を返金し、経費として適切に計上しなければなりません。立て替えた金額が会社の経費であることを確認し、従業員へ確実に返金するためには、交通費精算書が必要です。

交通費を他の経費と合わせて「経費精算書」で精算する会社もあります。しかし、交通費精算は他の経費と違い、運賃やルート・区間、訪問先や目的など多くの事項を確認しなければなりません。他の経費の精算と比べると、担当者の負担が多くなりがちです。

そこで、他の経費と交通費を区別して取り扱うために、交通費精算書が使われます。経費精算に使う他の書類には、出張費を精算する「旅費精算書」や、少額の経費を小口現金で精算するための「小口精算書」などがあります。

交通費精算書の申請対象

交通費精算書の申請対象は、主に近距離の移動にかかった交通費です。たとえば、取引先への訪問や商談会への参加をするために、バスや電車、タクシーを使って移動した場合の費用などが該当します。

会社によっては、出張にかかる交通費や宿泊費を含めた旅費交通費も交通費精算書の対象となる場合があります。しかし、旅費精算書を使って交通費とは別に精算する場合も少なくありません。

通勤にかかる費用を会社が従業員へ支給する通勤手当は、一般的に交通費精算書の対象とはみなされません。多くの場合は、入社時に一度申請すれば、それ以降は申請内容に応じた通勤手当が給与とともに継続して支給されます。ただし、定期的な精算書の提出を必要とする会社もあるなど、通勤手当の精算手続きは会社によって異なります。

交通費精算書に必要な項目

交通費精算書には、以下の項目を記入することが必要です。

  • 日付:移動した日付を記入します。出発日と帰着日が分かるように書きます。
  • 交通手段:電車、バス、タクシー、社用車などの利用手段を記載します。
  • 区間:どこからどこまで移動したのか地名や施設名を記入します。
  • 摘要:その移動の目的やその交通手段を選択した理由などを記入します。
  • 金額:移動手段ごとの料金を記入します。
  • 合計金額:全体の交通費の合計を計算し記載します。
  • 申請者の署名:申請者の署名を記入し、承認を求めます。

これらの項目を正確に記入することで、不明な点がなくなり交通費の精算がスムーズにできます。

【ケース別】交通費精算書の書き方とポイント

交通費精算書の正しい書き方を理解し、効率的に経費精算を行いましょう。交通費精算書を書く際のポイントとあわせて、以下でみていきましょう。

公共交通機関を利用した場合

公共交通機関を利用した場合は、次の情報を記載します。

  • 路線や種類:電車・バス・タクシーなど利用した公共交通機関の詳細
  • 料金:利用した各区間の料金

経費精算には、基本的に領収書が必要です。基準は会社によりますが、タクシーであれば少額でも領収書は必須で、電車や地下鉄、バスの場合は領収書は不要な場合があるというケースが一般的です。タクシー代は使用目的によって交際費などへ勘定科目が変わる場合がありますので、備考欄に目的を書くようにしましょう。なお、料金が3万円未満の場合に領収書が不要とされるのは、公共交通機関の運賃における消費税法の仕入税額控除においての特例の話であり、従業員の交通費精算とは別の話です。

社用車やレンタカーを利用した場合

社用車やレンタカーを利用した場合は、以下の情報を記載します。

  • 出発地と到着地:社用車やレンタカーに乗った場所と降りた場所
  • 訪問先:訪問先の住所や施設名
  • 高速道路の利用の有無:高速道路を利用した場合、その料金や利用区間
  • 領収書:ガソリン代やレンタカー代、駐車場代などの領収書を添付します

私有車を利用した場合

私有車を利用した場合は、以下の情報を記載します。

  • 距離と移動ルート:自宅から目的地までの距離と移動ルート(例:○○市から△△市まで、総距離XXkm)
  • 領収書:高速道路通行料や駐車料金の領収書を添付します

会社ごとのルールによりますが、ガソリン代などは走行距離に応じて精算するのが一般的です。また、ポケットマネーからガソリン代を立て替えた場合などでは領収書を添付しましょう。

交通費精算書のチェックポイント

交通費精算書を正確に作成し、スムーズに経費精算を行うためには、チェックすべきポイントがあります。申請内容のミスを減らし、経理担当者や承認者の負担を軽減するためにも以下のポイントを押さえておきましょう。

申請金額は正確か

交通費精算をチェックする上で特に重要なポイントは、申請された金額が正確かどうかです。利用区間を乗換案内サイトなどで検索し、片道か往復かを確認した上で、申請の金額が正しいかを確認します。また、利用区間の中に定期区間が含まれている場合は、定期区間分の運賃を控除する必要があります。1か月分の交通費をまとめて申請する場合も、利用された交通費をすべてチェックし、合計金額が正しいかを確認しなければなりません。

紙やエクセルで手入力された申請書は、計算ミスや入力ミスが起こりやすいため、承認者は一つひとつの項目を再計算する必要があり、作業には時間がかかります。ミスが発覚すると差し戻しが発生し、再申請が必要となることも少なくありません。計算ミスを防ぐためには、交通費精算書の書式を見直し、エクセルの数式を利用して自動計算されるようにするなどの工夫が必要です。

ルート・区間は適切か

申請された交通費について、ルートや区間が適切かどうかを確認しましょう。

移動ルートは、目的地まで最短かつ交通費が最安のものを利用することが原則です。ただし、次のように正当性がある場合は問題ありません。

  • 別の取引先との商談が長引き、約束の時間に遅れる可能性があった
  • 最短のルートで事故が起きており、迂回するルートを使った

ルートを選んだ理由を記載できる欄を設けておくと、あとから申請者に確認する手間を省けます。

会社から支給される定期券を使って通勤している場合は、定期区間と移動区間に重複がないかどうか確認しましょう。定期券で移動できる区間の料金は、精算対象の交通費から除外する必要があります。

目的や訪問先に正当性があるか

移動が業務に必要なものであることを確認するために、目的や訪問先をチェックすることも必要です。

交通費申請の対象となる移動は、業務上必要であるものに限られます。私的な移動にかかった費用は、会社の交通費としては計上できません。正当性のある移動であるかを確認し、不正な申請を防止しましょう。

取引先への訪問であればその名称や訪問目的、展示会やセミナーなどであればその名称と会場名などをチェックします。

正しい承認フローを経ているか

交通費精算書が正しい承認フローを経ているかを確認することも重要です。社内の規定に従って、必要な承認者の署名や印が揃っているかをチェックしましょう。承認者の印がない証憑は、監査や税務調査の際に指摘されることがあります

添付の領収書は精算書と合致するものか

交通費精算書に添付されている領収書の内容が、申請内容と一致しているかについても確認しましょう。領収書の金額や日付、交通手段について精算書の記載内容と照らし合わせてチェックすることで、不正やミスを防止できます。特に高額な交通費の場合は、領収書の確認が重要です。

交通費精算は「楽楽精算」でシステム化できます!

交通費精算では、申請者が交通費精算書の重要性と正しい書き方を理解し、必要な項目を漏れなく記入することが重要です。

しかし、すべての人が必要事項を漏れなく正確に記入できるわけではありません。こうした面倒な事務処理に対する考え方には温度差がありますし、人間が書く以上はどうしてもミスが発生します。経費精算のミスを減らし、経理担当者や承認者の負担を軽減するにはシステム化が有効です

経費精算システムを利用すれば、交通費精算書の作成やチェックが自動化され、計算ミスや入力ミスを防止できます。中でもおすすめの経費精算システムが「楽楽精算」です。以下では、正確な交通費精算に役立つ「楽楽精算」の機能を2つ紹介します。

なお、経理業務を効率化させるための具体的な流れや施策例については、以下の資料にまとめましたので、併せてご覧ください。

経理プラス:【無料DL】経理業務の効率化の基本~ITツール導入による業務効率化の推進ステップ~

交通系ICカードとの連携で情報を自動取得

「楽楽精算」では、交通系ICカードからのデータ連携ができます。申請する従業員は入力の手間が省け、経理担当者は正確な申請を受けられます。

スマートフォンに専用のアプリをダウンロードし、交通系ICカードをかざすだけで、利用日や経路、運賃などの取り込みが可能です。取り込んだデータを交通費の申請に利用できるため、入力・記載のミスを防止できます。過去の履歴から申請に関する情報が自動で追加されるAI入力補助機能もあり、手間なく正確に申請できます。

交通費の申請内容が正確であれば、経理担当者の業務負担も軽減されます。従来の交通費精算では、紙の精算書とともに領収書や乗車券などを提出することが一般的でした。それに伴い、経理担当者はルート・区間や運賃などのチェックに加えて、提出された領収書と申請書類に相違がないかについても確認する必要がありました。「楽楽精算」を活用し、交通系ICカードと情報を連携することで、こうした負担がかかりません。交通系ICカードの利用履歴は変更できないため、不正のリスクを軽減できる点もメリットの1つです。

定期区間の交通費の控除が可能

従業員一人ひとりの定期区間を「楽楽精算」にあらかじめ登録しておけば、その区間を除いた交通費が自動的に計算されます。

会社支給の定期券で移動できる区間については、交通費を支給する必要はありません。業務にかかった交通費を過不足なく支給するためには、定期区間の交通費の控除が必要です。しかし、従業員によって異なる定期区間について、申請を受けて1件ずつ確認するのは面倒です。

「楽楽精算」なら、従業員ごとに定期区間の交通費が自動的に控除され、チェックの手間を大幅に省略できます。システム上に控除していることを示すアイコンが表示されるため、控除できているかどうかの確認も必要ありません。

まとめ

交通費精算書は、業務上必要な近距離の移動にかかった交通費について、従業員が立て替えたものを精算するための書類です。確認事項の多い交通費について、他の経費と区別して処理・管理するために使われます。経費精算書のテンプレートを使うことで、申請をする従業員は記載すべき項目をスムーズに把握できます。

一方で、交通費精算書の記載や提出を面倒に感じ、後回しにする従業員も少なくありません。経理担当者にとっても、交通費の精算業務は確認すべきことが多いため負担が増えがちです。経費精算システム「楽楽精算」には交通費精算を簡単にする機能が搭載されており、従業員・経理担当者の両方にとってメリットがあります。「交通費精算がスムーズに進まない」「精算業務の負担が大きい」という場合は、ぜひ「楽楽精算」を検討してみてください。

交通費精算に関するQ&A

交通費精算書に関する疑問や不明点を解消するために、よくある質問とその回答をまとめました。交通費精算書の作成や提出に関する基本的な質問から、具体的な手続きについての詳細な解説まで、幅広く取り上げています。以下のQ&Aをご参照いただき、交通費精算のプロセスをスムーズに進めてください。

Q1.交通費精算書を作成するタイミングは?

会社の規定によりますが、従業員が交通費を使用した日から1か月程度を期限に設定する会社が多い傾向にあります。月次決算をして管理会計を行っている会社では、当月の費用は当月の月次損益計算書に算入する必要があるためです。詳細な提出期限は、各社の規定に従ってください。

Q2.交通費が3万円を超えた場合に領収書の添付は必要?

消費税法施行令の第70条によると、船・鉄道・バスなど交通機関の運賃で税込3万円未満については適格請求書の交付を免除するとされています。ただし、この解釈はあくまで消費税法上の話であり、会社の経費精算においては別です。どこまで領収書が求められて金額をどこまでとするかは各社の判断に委ねられています。タクシーは領収書が発行されることが一般的であるため、交通費精算でも領収書の添付は必須です。基本的には電車、バスは在来線であれば精算書だけでよく、新幹線などは領収書が必須と理解しておきましょう。

Q3.通勤時の交通費も交通費精算書を作る必要がある?

通勤時の交通費は交通費精算書ではなく、通勤手当として別途支給されることが一般的です。しかし、自宅から直接取引先や出張先へ出向くことで発生した交通費は、交通費精算書を作成して申請する必要があります。

Q4.新幹線の乗車券は領収書代わりになる?

新幹線の乗車券は、領収書の代わりとして使用できます。ただし、自動改札を利用すると乗車券が回収されてしまうため、駅員に説明して乗車券を受け取ってください。乗車後に窓口で領収書を発行してもらうことも可能です。ただし、事前に領収書が必要だと分かっているのであれば購入時に領収書をもらうようにしましょう。

Q5.交通費精算書を電子化するメリットは?

交通費精算書を電子化することで、申請や承認プロセスが迅速化され、経理担当者の負担が軽減されます。また、データの保存や検索が容易になり、経費管理の効率化が図れます。ペーパーレス化も推進されるため、環境に優しい取り組みです。

ただし、電子帳簿保存法を理解して、要件を満たして電子化する必要があります

その他のテンプレート

監修 安田亮

Author Yasuda

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。 大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。 連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。