見積書の表紙無料エクセルテンプレート|送付状の書き方と文例も解説

見積書を取引先に郵送する際、情報漏洩を防いだり好印象を与えたりするために、表紙をつけることがあります。社内でフォーマットを統一することや、台紙にこだわることなどが、作成時のポイントです。

本記事では、見積書の表紙に記載する項目や、すぐに使える無料エクセルテンプレートを紹介します。

見積書の表紙の無料エクセルテンプレート

見積書の表紙は、郵送で見積書を送付する際、相手に丁寧な印象を与えるために必要な用紙です。そこで、初めての方でも簡単に作成できるエクセル形式の無料テンプレートをご用意しました。このテンプレートを使うことで、見積書の表紙を作成する手間を省けます

今後郵送で取引先などに見積書を送る予定がある場合は、ぜひ活用してください。

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見積書に表紙をつける理由

ビジネスにおいて、見積書に表紙をつける理由は主に以下のとおりです。

  • 情報漏洩を防ぐため
  • 見積書の紛失リスクを軽減するため
  • 取引先に好印象を与えるため

ここから、各理由について解説します。

情報漏洩を防ぐため

見積書に表紙をつけることで、見積書に関する情報の漏洩防止につながります。依頼された見積書をそのまま送ると、郵便を開封した従業員やデスク周辺にいる従業員など、取引先の担当者以外の相手に内容が見られてしまう可能性もあるでしょう。

見積書の条件や価格は取引内容や交渉の進捗状況などによっても異なるため、取引先の所管部署以外の従業員に知られると今後の交渉に影響を及ぼしたり、混乱を生じさせたりすることにもなりかねません。そのため、見積書は特定の担当者だけが内容を把握できるように工夫することが大切です。

見積書の紛失リスクを軽減するため

見積書の紛失リスクを軽減することも、表紙をつける理由の1つです。

取引先が受け取った見積書を紛失すると、取引の証拠が失われたり、税務調査時に問題視されたりする可能性があります。送付する側も、取引先に見積書を紛失されると内容の説明や再発行などに手間がかかるでしょう。

そこで、見積書に目立つ表紙をつけて送れば、取引先の担当者がほかの書類と混ぜて見失うリスクを軽減できます。また、表紙をつけて特別な印象を与えることで、相手に「大切に保管しておこう」と強く意識させられるでしょう。

取引先に好印象を与えるため

取引先に好印象を与えるために、見積書に表紙をつけることもあります。

見積書に丁寧な表紙をつけて送付すると、相手に「取引先のことを大切に考えている会社」「何事にも丁寧な対応や気配りができる会社」などのイメージを持ってもらいやすいでしょう。相手によい印象を与えれば、提案している内容での取引を実現できる可能性も高まります。

なお、業務効率化や環境への配慮などの観点で取引先がペーパーレスを進めている場合には注意が必要です。ペーパーレスを進めている取引先から「表紙は不要」の旨を伝えられた場合は、見積書だけで送ることやメールで送付することなども検討しましょう。

見積書の表紙の書き方・記載項目

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見積書の表紙に記載する主な項目は、以下のとおりです。

  • 見出し(タイトル)・発行年月日・宛先
  • 発行者の情報

それぞれの書き方について、解説します。

見出し(タイトル)・発行年月日・宛先

見積書の表紙の一番上には、「御見積書」など見出し(タイトル)を記載します。文字のサイズを大きくしたり、文字に下線を引いたりして強調するとよいでしょう。

また、見出しの右下には見積書を発行した年月日を記載します。西暦・和暦の表記は、見積書自体の表記と統一することが重要です。

さらに、見積書の中央には宛先を記載します。取引先の名前・名称を記載し、「様」もしくは「御中」を付けましょう。

せっかく丁寧な印象を与えようとしても、氏名や名称を間違えると失礼にあたります。受け取った名刺や見積書の作成依頼文などを確認し、正しく記載しましょう。

なお、事業者によっては、西暦・和暦の上に「見積書番号」を記載することもあります。

発行者の情報

見積書の右下には、社名や連絡先(郵便番号・住所・電話番号など)など発行者の情報を記載しましょう。裏表紙をつける場合は、表紙に社名・裏表紙に連絡先と分けることもあります。

見積書を受け取った相手は、他社の見積書と比較したうえで取引するか検討することもあるでしょう。ビジネスチャンスを逃さないためにも、どの会社が発行した見積書なのか相手にすぐ伝わるようにすることが大切です。

見積書の表紙を作成する際のポイント

見積書の表紙を作成する際のポイントは、以下のとおりです。

  • 社内でフォーマットを統一する
  • 印象をより良くするには台紙にこだわる

ここからは、各ポイントについて解説します。

社内でフォーマットを統一する

見積書の表紙を作成するにあたって、相手にどの会社からの書類かすぐに伝わるように社内でフォーマットを統一することが重要です。社内で同じ書式の見積書を使用することで、各担当者・各部署で一から作成する手間が省け、業務の効率化にもつながります。

また、どの担当者・どの部署が使用しても違和感を与えないよう、キャラクターを使用したり、独創的なデザインを用いたりすることは避けた方が無難です。会社のコーポレートイメージにあわせ、信頼感を与えられるようなフォーマットを心がけましょう。

印象をより良くするには台紙にこだわる

取引先に与える印象をより良くするには、印刷する台紙にこだわりましょう

たとえば、厚手で、パッケージや包装に「上質紙」などと記載されている紙を選べば、重厚で高級感のある印象を与えられます。また、見積書の下に表紙と同じ紙で裏表紙をつけておけば、書籍のようにしっかりとした書類に仕上げられるでしょう。

表紙・裏表紙と見積書を綴じる際には、ホッチキスや製本テープを使います。また、製本用クリップを使うと、書類がバラバラになるのを手軽に防げるでしょう。

そのほか、本格的に仕上げるために印刷会社に依頼する方法もあります。コストやかかる労力・時間を考慮したうえで、どのように見積書と表紙をまとめるのか決めましょう。

【文例付き】メールで見積書を送る際の送付状の書き方

見積書を迅速に送りたい場合、、郵送の代わりにメールを使用することがあります。メールで送付する際は、送付状や文章内で丁寧に見積書の内容を伝えましょう。

メールの送付状や文章には、宛先や発送者の情報に加えて、以下の要素を盛り込むことが一般的です。

  • 挨拶
  • 本文
  • 送付書類の内訳

それぞれの書き方について、文例とあわせて解説します。

挨拶

宛先の下には、簡単な挨拶を盛り込みます

ビジネスでは、「拝啓」「拝呈」「啓上」などの頭語で挨拶の文章を始めることが一般的です。ただし、以下のようにそれぞれ文章の最後につける結語が異なる点に注意しましょう。

  • 拝啓ー敬具
  • 拝呈ー敬白
  • 啓上ー拝具

拝啓に続く文章は、「貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。」や「時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。」などが一般的です。

なお、日頃から定期的にやり取りしており、かしこまりすぎると不自然な印象を与える場合は、頭語をつけずシンプルに「いつもお世話になっております。」で始めることもあります。

本文

挨拶に続いて、今回の見積書を送る経緯について本文に盛り込みます。文例は、以下のとおりです。

「このたびは、弊社のサービスについてお見積もりをご依頼いただきありがとうございます。ご依頼いただいた内容で作成した見積書をお送りいたします。ご査収くださいませ。」

見積もりを依頼したことに対する感謝や、見積書を作成したことなどを伝えることがポイントです。

送付書類の内訳

見積書以外の書類も送付する場合は、取引先に見落とされないよう内訳を記載することがポイントです。内訳は以下のように記載しましょう。

  • 見積書…1通
  • 弊社サービスに関するご案内…1通

なお、内訳の上には、「送付書類」「添付ファイル」「記」などと記載します。「記」と記載している場合は、内訳の右下に「以上」と記して締めることが一般的です。

まとめ

見積書の表紙は、情報漏洩を防いだり、紛失リスクを軽減したりするために作成する書類です。取引先に見積書を送付する際に本記事で紹介した無料エクセルテンプレートを活用すれば、必要な項目を押さえてスムーズに表紙を作成できます

表紙を作成する際は、社内でフォーマットを統一することや印刷する台紙にこだわることがポイントです。また、違和感や失礼な印象を与えないために、独創的なものは極力避けた方がよいでしょう。

コストやかかる時間などを考慮しつつ、相手に好印象を与えるような見積書の表紙づくりを心がけてください。

その他のテンプレート

監修 安田亮

Author Yasuda

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。 大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。 連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。