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英語の見積書(Quotation)テンプレート|英文の書き方も紹介
一般的に、見積書は英語で「Quotation」と表現されます。作成する際は、アメリカ英語とイギリス英語を意識することや、消費税について考えることなどがポイントです。
本記事では、英語の見積書の書き方や、手軽に作成するための無料エクセルテンプレートを紹介します。
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見積書(見積り)を英語で表現する方法
見積書や見積りに関する主な英語表現は、以下のとおりです。
- Quotation
- Estimate
- Proposal
それぞれ解説します。
Quotation
「Quotation(クオテーション)」とは、「見積り」「時価」「引用」などを意味する言葉です。そのため、商品やサービスの金額などを記した見積書のタイトルとして、「Quotation」が使われることがあります。
また、「見積る」「相場をつける」「引用する」などを意味する「Quote」も、見積書のタイトルとして使われることがある単語です。ただし、一般的に「Quote」は「Quotation」よりもカジュアルな場面で使われます。
Estimate
「Estimate(エスティメート)」とは、「概算」や「評価」などを意味する言葉です。主に、商品やサービスの価格や条件などを提示する際に使われます。
金額の確定度合いが低い点が「Quotation」との主な違いです。一般的に、「Quotation」はある程度金額が確定している段階で用いられるのに対し、「Estimate」はあくまで概算で計算した額で、今後変動が予想される場合に使われます。
たとえば、工事を実施するにあたって大まかな金額をあらかじめ伝えるときが、「Estimate」を使用するタイミングのひとつです。相手に誤解を与えないように、2つの単語のニュアンスの違いを正しく理解しておきましょう。
Proposal
「Proposal(プロポーザル)」とは、「提案」「計画」「申し込み」などを意味する言葉です。主にプロジェクトを実施するにあたってかかる金額やスケジュールなどを提示する際に、「Proposal」が使われます。金額や条件だけでなく、スケジュールについても盛り込んでいることが、「Quotation」や「Estimate」との違いです。
なお、本記事では見積書を指す言葉として「Quotation」を使用します。
英語の見積書(Quotation)の書き方・主な記入項目
英語の見積書(Quotation)に記入する項目は、主に以下のとおりです。
- 発行元情報(会社名・連絡先)
- 発行日・見積書番号・有効期限
- 顧客情報(会社名・連絡先)
- 内訳・金額
- 備考・補足
- 問い合わせ先について
ここから、各項目の書き方について解説します。
発行元情報(会社名・連絡先)

見積書には、「From」で発行元の情報を記載します。自社の社名や住所だけでなく、電話番号やメールアドレスも記載しましょう。
英語で住所を記載する際は、丁目や番地を先に入れて、その後に町・市・都道府県と続けることがポイントです。ただし、丁目と番地は反対にしないように注意しましょう。たとえば、1丁目2番地は、そのまま1-2と表記します。
発行日・見積書番号・有効期限

タイトル(Quotation)の直下には、見積書の発行日を記載します。日付を入れる際は、日本と異なり「年」が最後に来る点に注意が必要です。
発行日の下には、見積書番号(Quotation No)を記載します。見積書番号を記載しておくことで、問い合わせがあった場合にどの取引についての問い合わせなのかスムーズに把握できるでしょう。
また、見積書番号の直下に有効期限(Valid Until)を表示します。時期によって金額が大きく変動する可能性があるため、有効期限の表示が必要です。
顧客情報(会社名・連絡先)

見積書には、顧客情報の記載も必要です。自社情報の右隣、もしくは自社情報の直下に「To」の欄を設けて、顧客情報を記載しましょう。
顧客情報に入れるのは、相手の社名や連絡先などです。把握している場合は、相手の担当者名や部署名を盛り込むこともあります。
なお、住所を入れる際は発行元情報と同様に、記載する順序に注意しましょう。
内訳・金額

顧客情報の直下には、見積書の内容を記載します。上から順に対象の商品やサービス名を記載し、それぞれの数量(Quantity)や単価(Unit Price)、合計額(Amount)を入れていきましょう。
各商品・サービスの情報を盛り込んだら、小計(Sub total)や合計(Total amount)などを計算して見積書に記載します。また、状況に応じて税(Tax)や運賃(Freight cost)に関する情報も必要です。
備考・補足

英語の見積書の下部には、備考欄を設けます。契約条件を意味する「Terms and Conditions」のように表記するとよいでしょう。
上部に見積書の有効期限の日付を表示している場合でも、「This quotation is valid for 30 days from the date of issue.(この見積書は発行日から30日間有効です。)」と条件としてあらためて記載することがあります。そのほか、支払条件が決まっている場合にも、「Terms and Conditions」への記載が必要です。
問い合わせ先について

発行元情報とは別に、問い合わせ先を記載しておくと相手に丁寧な印象を与えられます。備考・補足の下に、担当者名やメールアドレスを記載しておきましょう。
問い合わせ先を説明する際は、「If you have any questions about this quotation, please contact〜.」やシンプルに「For inquiries, please contact: 〜」(この見積書に質問があれば〜までご連絡ください。)で表現します。
見積書に関するビジネス英語フレーズ
英語圏の取引先とやり取りする場合、見積書の作成だけでなく、見積書を送付する際や依頼する際にも英語を使わなければなりません。ここから、それぞれのシーンで使用できる英語のフレーズを簡単に紹介します。
見積書を送付するときのフレーズ
見積書を送付するにあたって、見積りを依頼してくれたことに対して感謝を述べると丁寧です。「We appreciate your request for a quotation.」で、「見積書をご依頼いただき、ありがとうございます。」と伝えられます。
また、見積書の送付を伝えるための例文は、「I’m sending you the quotation as requested.(ご依頼いただいた見積書を送付いたします。)」です。締めには、「Please contact me if you have any questions.(ご不明な点がございましたら、ご連絡くださいませ。)」などを添えるとよいでしょう。
見積書を依頼するときのフレーズ
自社が見積書を依頼する立場にある場合は、「We would appreciate it very much if you could send us a quotation by(希望する日付).」などの表現を使います。メールで送る際は、相手に見落とされないように件名に「Request for Quotation(見積書の依頼について)」などと入れましょう。
なお、今まで取引がない相手に送る際は、自社紹介を本文に盛り込んでおくと、以降のやり取りをスムーズに進められます。
見積書を英語で作成する際のポイント
見積書を英語で作成する際のポイントは、主に以下のとおりです。
- アメリカ英語とイギリス英語を意識する
- 消費税の取扱いを検討する
それぞれ解説します。
アメリカ英語とイギリス英語を意識する
見積書を作成する際は、アメリカ英語とイギリス英語を意識しましょう。取引相手の所在地などを踏まえて使い分けるほうが、相手に親切です。
たとえば、2025年7月9日はアメリカ英語で「7/9/2025(月/日/年)」と記すのに対し、イギリス英語では「9/7/2025(日/月/年)」と記します。そのため、自分と相手が使っている英語の種類が異なることで、認識にずれが生じることがある点に注意が必要です。
消費税の取扱いを検討する
消費税の有無や適用範囲を確認することも、英語で見積書を作成する際のポイントです。
消費税は、国内で事業者が事業として対価を得る資産の譲渡や、資産の貸付け・役務の提供に対してかかります。また、海外から商品を輸入する際も、消費税の課税対象です。
一方、海外の事業者に対して商品やサービスを提供することには、原則として日本の消費税がかかりません。ただし、日本支社と取引するケースなど、海外企業との取引でも消費税がかかることもあります。
参考:国税庁 消費税のしくみ
英語の見積書をスムーズに作成する方法
今後も海外との取引が発生する可能性がある場合は、社内で英語のフォーマットを共有しておくと従業員が誰でもスムーズに英語の見積書を作成できるでしょう。エクセルなどの形式で準備しておけば、パソコンで必要項目を埋めるだけで手軽に作成できます。
また、翻訳ツールや英文添削ツールなど英語に関するツールを導入することも、英語の見積書をスムーズに作成する方法のひとつです。ツールがあれば、見積書に新たに情報を加える際も、悩まずに英文を入力できます。
まとめ
見積書を英語で作成する際は、タイトルに「Quotation」と表示することが一般的です。本記事で紹介した無料エクセルテンプレートを活用すれば、必要な項目を押さえたうえで、英語での見積書作成に関する作業を効率化できます。
また、作成時はアメリカ英語とイギリス英語を意識することなどがポイントです。英語の見積書を正しく作成し、双方で認識のずれが生じないように注意しましょう。