【インタビュー】フルリモート勤務への移行対応も実現!個々の生産性向上に成功したスローガン株式会社経理の取り組み施策とは

【インタビュー】フルリモート勤務への移行にも対応も実現!個々の生産性向上に成功したスローガン株式会社経理の取り組み施策とは

こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第52弾はスローガン株式会社様です。取締役 執行役員 CFO 北川様と、経理の業務改善を担当したコーポレート部の吉田様、矢作様にお話をお伺いすることができました。

スローガン株式会社とは

新産業ビルダーとして新産業・イノベーションを支える、キャリア・メディア・SaaSなどの事業を展開している会社です。「人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける」をミッションに、かたちつくる人(Shapers)のコミュニティを基軸にした各種サービスを手掛けています。

キャリアサービス分野では、新卒採用、中途採用、長期インターン採用のすべての採用ニーズに応え、ベンチャー・スタートアップをはじめとする新産業領域の企業に必要となる優秀な若手人材のマッチングに強みがあります。メディア・SaaS分野においては、ビジネスメディアコミュニティ「FastGrow」の運営やクラウド型1on1ツール「TeamUp」の開発及び運営を行っています。

煩雑になっていた経費精算フローを1つの経費精算システムで解決

申請者・経理担当を悩ませるシステムの非効率さ

以前の経費精算フローで一番の問題になっていたことを教えてください。

経費精算システムが2つに分かれていたことと、経費精算システムから会計システム及び銀行システムへの連携に手作業が介在していたことです。申請者が立替払いをした場合と、請求書払いをする場合でシステムが分かれており、プロセスが異なっていたため、経理・申請者・承認者いずれにも負担がかかっていました。また、各経費精算システムから出力できるデータ形式も異なっているため、会計システムへの連携データ作成のために、一度スプレッドシート上で加工して入れこむなど手作業が発生していたり、銀行システムへは手入力で行うなど、1つの経済取引に対して複数回の入力作業が発生することから、取引増加により毎月の業務量が二次関数的に増えるのはもちろん、ミスをしてしまうリスクも抱えていました。

担当者主導で経費精算システムを選定

課題解決のために経費精算のシステム導入をしたということですが、選定のポイントは何でしたか。

まずは経費精算を支払いフローに関係なく1つのシステムで統一できることです。また、電子帳簿保存法についても検討しており、結果として今後の企業規模がさらに拡大したタイミングでの導入となったため、今回は電子帳簿保存法への対応は行わなかったのですが、ペーパーレス化や業務効率化を推進していく中で今後導入できるよう、電子帳簿保存法の対応が可能であるシステムの中で選定を行いました。その中で、最終的に持っている機能性と価格のバランスが自社に合っていた「楽楽精算」というシステムを導入しています。今回は経理を担当する2名で選定を進めていたのですが、内容が分かりやすく、質問にもすぐに回答していただけていたため、弊社CFOの北川からの指摘にもすぐに返答することができ、スムーズに進めることができたサポートの安心感も決め手の1つです。

経理の工数を1/2に削減し、テレワーク化も実現

経理の支払い業務の時間が1/2へ

システム化により業務は効率化されたのでしょうか。

はい、大きく効率化されました。もともとの課題としていた支払い業務のみでも経理の工数を約1/2にカットできています。振込み用FBデータが作成できるようになったので、今までの手入力・ダブルチェックが必要なくなっています。また、会計システムへの連携は、手入力の必要がなくなったため、これまで以上に確認作業の時間に割けるようになり、より正確性が増したと考えています。会計処理に至るまでのプロセスにおいて、「楽楽精算」により1つの経済取引に対する入力が1回で完結するという改善は特に大きいと感じています。
また、発注に関するワークフローについても、もともと別のシステムを利用していたのですが、支払い行為が必ず紐づく内容のため、「楽楽精算」に統一することで、さらに確認の手間を減少させることができました。

過去申請の複製で、申請時間も短縮

申請者の方に喜ばれている機能があれば教えてください。

過去の申請を複製できる機能です。毎月定期的に発生する費用があるため、申請者側の入力作業時間を大きく減らすことができていると聞きます。ミスも少なくなりますし、内容が同じであればこれは毎月発生の経費だと経理側も把握できるので相互にメリットを感じています。また、システム統一をしたことで、前にも述べた通り経理はもちろん、申請者側としても何度も同じ内容を、複数のシステムへ入力をする必要がなくなったのは大きなメリットだと聞いています。

電子化に伴い、フルテレワーク化に成功

現在貴社でもテレワークは導入されているのでしょうか。

2020年4月からフルテレワークに移行し、今後もテレワークを原則とした働き方を継続する方針となっております。今回のシステム導入で紙の出力が最小限となったため、なかなかテレワークに移行がしにくかった経理部についても出社は週に一度のみ、その他はテレワークが可能になりました。
弊社は複数の事業を持ち、各事業の成長スピードも早いので、コーポレート部としても事業成長に伴う取引量の増加や組織体制の変更に合わせて対応や調整しなければいけないことがたくさんありますが、CSVで簡単にマスタ管理ができるのでその手間も最小限にとどめることができています。電子帳簿保存法の対応についても、現在の制度では申請コストに対してメリットが少ないと考え検討を中止しているのですが、企業規模が大きくなり、法令も改正される過程でゆくゆくはまた検討フェーズに入ると思います。その時にも最小限の手間で切り替えが可能になるため、未来の業務改善にも貢献できたと考えています。

経営への数字提供の早期化で、一人一人の生産性が向上

その他に生産性の上がった業務はありましたか。

経営や事業責任者へ、財務に関する数字をより早く出せるようになりました。今回システムを統一したことにより、月次決算が早期化され、よりタイムリーに財務状況のフィードバックができる体制となりました。また、月次決算が早期化された分、財務分析への時間も確保でき、精度も向上しました。これにより、経理チーム一人一人の生産性を向上できただけではなく、会社全体の改善へつなげることができたことは素晴らしいと評価をいただいております。今後もさらに月次決算の早期化は目指していく予定なので、勉強会などでヒントはぜひ教えていただければと思います。

まとめ

システム統一により、手間を削減するだけではなく、会社全体の経営改善に貢献することができるようになった、スローガン株式会社のお話しをお伺いできました。企業の生産性向上には、変化を恐れない業務改善が必要だということが分かりました。
貴重なお話をありがとうございました!

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より