【インタビュー】コア業務に集中!ノンコア業務を1/4に減らしたARK CONSULTINGの業務戦略とは

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第41弾はARK CONSULTING株式会社です。今回はバックオフィス業務の効率化戦略をご担当された、同社の加藤様にお話をお伺いしました。

ARK_CONSULTING株式会社とは

国内の企業様に対して、ITシステム構想策定や、SAP S/4HANA ERPを中心とした会計・物流・人事領域のシステム導入、事業戦略立案のプロジェクトへコンサルタントを派遣するサービスを主力事業としており、「テクノロジー×コンサルティングスキルで、クライアントや社会課題を解決するリーディングカンパニーになり、人類の進歩の先駆者になる。」というVisionの元、東京都内を中心に、企業の発展を支えておられる会社です。

生産性を重視!ノンコア業務を1/4に縮小した方法とは

経理の業務効率化に注目された理由を教えてください。

最も業務効率化の効果が出ると考えたためです。「楽楽精算」を導入する以前はエクセルを使用して経費精算を実施していたのですが、入力や値チェックにかかる工数が多く、経理担当と経費申請者の双方にとって最も負荷の高い業務となっていました。
弊社では、会社全体の売上につながる業務をコア業務/売上には直結しないが会社として必要な業務をノンコア業務と位置付けております。「できるだけノンコア業務を縮小し、売上につながるコア業務に注力する」という考えのもと、工数が増加傾向にあった経費精算業務の効率化を検討することにしました。

経費精算業務について、特に問題となっていたのはどのような点でしたか。

交通費など、少額だが発生頻度の高い経費の精算にメンバーの工数が取られていることが一番の課題でした。フロント業務を担当しているメンバーにとっても、バックオフィスの担当者にとっても、領収書の収集や申請、エクセルの入力内容と領収書の照合など、作業項目が多く、非効率な業務となっていました。
現在は従業員の人数が少ないため、申請者も毎月10人程ですが、申請やチェックにかけている時間は、1人あたり合計して約1.5-2.5時間程度になると試算しており、業務に係るコストを正社員の時給で置き換えると年間でもかなりの金額を無駄にしていることになります。毎月少しずつ従業員が増えてきていることもあり、今後の経費精算業務にかける工数の増加を解決する必要がありました。

今必要なものと、これから必要なものを洗い出す

システムにはどのような条件が必要とお考えでしたか。

単に製品を導入するだけでは、エクセルからシステムに業務が置き換わっただけで意味が無いため、入力と値チェックの工数を下げる機能の有無に注目し、製品選定を進めました。
加えて、将来的に会計システムと連携させることも踏まえ、他システムとの連携実績や追加開発の必要無くFBデータ(全銀協対応の振込データ)の出力に対応していることなど、今後の業務上、必要になるであろう機能も選定要件に含めました。また、弊社の場合は外国籍の社員が働いているため、システムが英語に対応していることも必要でした。さらに、モバイルやSSOへの対応しているかどうかなど、従業員が快適に使えることを前提としてシステムを選定していました。
これらを満たした経費精算システムを導入できたおかげで、現在は経理部も含めてほとんどの社員がテレワークで業務を行えるようになり、経費精算のためにかけていた工数を1/4まで削減することが出来ています。

ペーパーレス化に向けた3つの対応

一番業務効率化の役に立つと思われた機能はなんでしょう。

「クレジットカード連携」です。この機能はカードの利用明細データが自動で経費精算システムに連携されるため、今以上に手入力の工数を削減し、不正やミスが起こりにくくなる環境を整えることが出来ます。現在、試験的に一部の従業員にクレジットカードを配布している段階ですが、企業内の不正防止はもちろんのこと、チェック作業にかかる工数も大幅に削減できるため、業務効率化に非常に役に立っています。
クレジットカード連携とOCR機能によって、手入力と値チェック業務の削減がかなり進みましたが、「電子帳簿保存法」についても対応を進めています。こちらは法令に沿った運用の検討が必要であるため、慎重に導入を進めています。この機能により、今後、さらなるペーパーレス化を進めていく予定です。

>>クレジットカード連携についてはこちら

>>電子帳簿保存法対応についてはこちら

最終的にこれらの機能がシステム選定の決め手になったのでしょうか。

システム要件として必要な項目を総合的に満たしているかどうか判断し、導入製品を選定しました。先述の通り弊社は経費精算システムの導入にあたって希望する機能が多かったのですが、これらを、当社が必要としていた項目を洗い出し、評価表としてシステムの提供各社に送付しました。回答してもらったものを元に点数をつけたところ、弊社にとっては最も評価点が高かったのが「楽楽精算」だったのです。

経理の働き方、目指すのは「自動化と効率化」

今後目指していく経理部のビジョンがあれば教えてください。

私たちが目指しているのは「自動化と効率化」です。経理部門は決算に向けて会計情報を正しく収集、整理することを業務として実施しますが、この業務は必要ではあるものの、会社の売上増加に直接繋がる業務というわけではありません。
上述の通り、バックオフィス部門は、どうしても企業の直接的な利益につながる業務を行う機会が少ないため、まずは部全体の非生産的な業務を減らし、間接的な財務貢献を行うことを目指しています。今後は、できるだけ業務を自動化・効率化することで、財務分析など、より経営の意思決定に貢献できる業務に少しずつシフトしていくことが出来ればと考えております。

まとめ

目まぐるしく変わる情勢の中で、高度なビジョンに向けてノンコア業務の削減を進めることに成功したARK CONSULTING株式会社様の事例をお伺いできました。自社にとってのビジョンを明確化することで、総合的にシステムを選定し、段階的なシステム移行に取り組むことが、業務効率化・ペーパーレス化への近道であるということが分かりました。
貴重なお話をありがとうございました!

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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より

この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。

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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より