【インタビュー】精算業務が半分以下に!ダイナミックマップ基盤株式会社のシステム導入後の実情を徹底調査
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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より
こんにちは。経理プラス編集部です。
経理業務効率化成功企業へのインタビュー第51弾はダイナミックマップ基盤株式会社です。今回は経費精算業務の効率化に取り組まれた管理部の方々へお話を伺いました。
ダイナミックマップ基盤株式会社とは
ダイナミックマップ基盤株式会社は自動運転に求められる正確な自車位置推定、及び安全で快適な乗り心地実現の要となる「高精度3次元地図データ(HDマップ)」の整備・提供をされている会社です。
2019年3月末に国内の高速道路・自動車専用道の地図データ整備を完遂し、7月には同社が整備した地図データが搭載された量産車が発売されました。この地図データを世界標準として、グローバルな展開を進めると共に、防災・減災システム、インフラ維持管理システム等自動走行以外の用途を拡大し、多様化するニーズに応えることによって安心・安全で快適な社会の実現に貢献することを目指されています。
経費精算の効率化が急務に
経費精算業務の見直しを行うことになった理由を教えてください。
紙・Excelでの経費精算によって経理担当者の業務負担がひっ迫したため業務の見直しを行いました。今まで経費精算業務はExcelを用いて行っており、交通費申請のルートや日当のチェックは全て手動で実施していました。経理担当者は会計ソフトや振り込みデータをそれぞれ手入力する必要があるため、確認業務だけでも膨大な量となっていました。
今回システムを導入することになったきっかけを教えてください。
弊社では3年ほど前に導入を検討し、その時は見送りとなりましたが、1年前に株式会社ラクス様から再度ご連絡をいただいたことがきっかけです。経費精算システムについて調べてみると今回導入した「楽楽精算」はWeb検索でも必ず上位にくるシステムであり、弊社が利用していた会計ソフト「勘定奉行」との親和性も高いことが分かったため、再度検討を進めることになりました。
経費精算の業務負荷が半分以下に
実際経理の業務負荷はどの点で削減できましたか。
システムへの入力工数を大幅に減らすことができました。「楽楽精算」の「API連携」機能を活用することで、仕訳データが会計システムに自動で取り込まれるようにすることができました。また、全銀協規定フォーマットに合わせた振込データを自動作成できるようになりました。
また、経費申請の確認作業の工数も大幅に減っています。システムに入力するため、入力の抜け漏れが少なくなり、申請段階で不備がある申請のかなりの部分ははじかれるため、誤った申請が大幅に減りました。経理担当者の確認項目は事前申請と異なっていた場合の金額や項目の記載ミスのチェックが中心となっており、大変楽になりました。同時期に経理のアウトソーシングサービスを導入したこともあり、経費精算の業務時間は「楽楽精算」運用前の半分以下まで削減されました。
ポイントは全社目線の工数削減
導入時検討時に懸念となった点はありますか。
システムを導入することで逆に申請者の負担が増えると感じる方がいるのではないかという点は懸念点でした。システム導入は実際利用者の方の反対でとん挫することは珍しくありません。そのため、申請者側のメリットがあること、デメリットがないことを検討し、その上で、経理担当だけではなく、社員の負担が減り、全社的な業務効率化につながることをしっかりと伝えました。また、製品の選定時も申請者が簡単に使えるかという点は重視していました。
実際、導入後の申請者のみなさまの反応はいかがでしたか。
経費精算業務が楽になったという声が多くあがりました。実際、経費の申請者にシステム導入後のアンケートをとったのですが、コロナ禍において利用がなくなった方以外は良くなったという評価が中心でした。特に立替経費精算においては、5段階評価で高評価の回答割合が高く、システム導入の意義を感じています。押印と紙の管理が減ったことにより申請者の負担が減ったうえに、システム上でデータの確認もできるため、Excelで運用していた時よりもマネジメントに有効だという意見もいただけております。今後も申請者がより使いやすくなるよう設定を変更していくために、サポートの方のお力も借りたいと思います。
今後もペーパーレスと内部統制強化を推進
電子帳簿保存法対応でさらにテレワークも推進
今後さらにペーパーレス化を進めていく予定はありますか。
はい、電子帳簿保存法の対応を進め、さらにペーパーレス化をしていきたいと考えております。「楽楽精算」のOCR機能を用いることで、決裁書などを添付し申請ができるようになり、経費精算に関する書類は減ったものの、やはり領収書などの国税関係書類の原本管理に手間がかかってしまっています。現状、社員には申請時の領収書データの添付と領収書原本の後日提出を義務付けているのですが、原本回収は経理・申請者のどちらにとっても手間となっているため、今後の電子帳簿保存法改正に合わせて検討を進める予定です。
現在経費精算業務の多くはWeb上で完結できるようになり、週の出社回数は1~2日程度で回せるようになりましたが、やはり領収書などの原本回収の際には出社が必要となります。電子帳簿保存法に対応すれば、紙原本の管理も無くなり申請側と経理側ともに労力と無駄な出社も削減できるため、今後に期待をしています。
請求フローの構築で内部統制を強化
今後業務効率化のために進めていきたいことはありますか。
現在クレジットカード(コーポレートカード)の利用は進めており、既に「楽楽精算」にコーポレートカード明細の取り込みはしていますが、請求書に載っているが未精算のものや、請求日を誤って申請してしまったものが選別できず、手間がかかってしまっているという課題があります。これについても早急にシステムやサポートの方のお力を借りて解決していきたいと思います。また現在、請求書の対応についても、承認するワークフローの整備が必要となっています。内部統制の構築およびその運用のペーパーレス化は弊社の業務高度化・効率化に必要不可欠と考えているため、次はこちらの整備を進めていきたいと思っています。
まとめ
全社の工数削減を実現することができたダイナミックマップ基盤株式会社の事例をお伺いできました。後日アンケートの結果でも申請者の方から楽になったという評価をいただいたというお話から、バックオフィスの効率化が企業にもたらす影響の大きさを実感いたしました。
貴重なお話をありがとうございました!
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※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より
この内容は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
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※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2023年9月号:https://mic-r.co.jp/micit/2023/)より