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インボイス方式導入に当たり経理担当者が準備しておくべきこと

軽減税率の導入に当たって経理担当者を取り巻く状況が何かと騒がれています。筆者は長年製造業の経理担当者として働いた経験から、新たなERPに変更するとかSAPの導入といったことにくらべればはるかに負担は小さいのではと思っております。理由はどちらも全社的に人を巻き込み、要件定義といったことから始まり多大なエネルギーと時間を費やす大がかりな作業だったからです。ただ後述するように業種によってはそうは言えない業界もあります。何はともあれ2017年4月からの4年間に限っては、今使われている請求書の形に近い簡易版で良いことになっています。現行の請求書でも税額は明記されているので、実際の変更は社内のシステム部やIT部が行い、まずは確認のため経理担当者が試し打ちをするなどの対応が必要でしょう。今回は、既に導入されているEU圏の現状と経理担当者としてどのように備えるかということに関してご紹介します。

 

既に採用されているEU圏の現状

軽減税率は世界で消費税がある162カ国のうち125カ国で既に採用され、世界では当たり前の制度となっています。特に、欧州では、EU加盟全28カ国が導入しています。買い物のたびに負担軽減の実感が得られ、申請などの手続きがいらないといった利点があり、国際標準の制度として定着しています。また知識への課税は最低限にとどめなければいけないという考え方が強いため、出版物は多くの国が軽減税率を適用しており、例えば新聞への課税は英国やベルギー、ノルウェーなどは0%、比較的高いドイツでも7%となっています。

 

本当に負担が増えるのか?

冒頭でも述べたように確かに負担が増す業界はあると思います。特に食品や加工品を扱う小売りや外食を提供するサービス業は少なからず混乱が予想されます。まずは適用税率の問題です。8%なのか10%になるのか、大枠は区分されているとはいえ膨大な数の商品を扱う企業にとって、それを当てはめていくのは大変な作業です。次に増える負担は、レジや受発注システムの開発と導入で、中小事業者にはそれ相当な負担がかかると思われます。

 

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まずは何をやるべきか、優先順位は?

どちらにしても早め早めの対策が必要で、売る商品や仕入れる商品はある程度決まっているわけですからひとつひとつ適用税率をクリアしていく事が大切になってきます。国税庁が回答集を準備し、グレーゾーンについては全国の税務署が相談にのってくれるそうです。また、それなりの企業規模の会社であれば実際のソフトの変更や改修はシステム部やIT部が中心となって行うのではないでしょうか。経理を含めた関連部署が密に連絡を取り合いながらシミュレーションを何度かして精度を高めていくことが重要であると考えています。レジの改修に当たっては政府の補助金が出る予定なので、経理担当者はこうした細かい政策にも目を配り企業負担の軽減を図るべきでしょう。

 

まとめ

将来の国家財政を考える時、消費税増税は避けられない道です。その中で決定された今回の軽減税率は、景気の落ち込みを防ぐためにも、低所得者の負担を緩和する上でも必要だといわれています。その際に採用されるインボイス方式の導入は、経理の現場にも手間と多少の混乱を招くことが予想されますが悪い面ばかりではありません。インボイスの導入は、年間6000億ともいわれる「益税」の問題や、立場の強い取引先に対し消費税分を価格に転嫁しにくいなどの問題を解決し、社会保障などの財源を増やすことにもつながることを最後に付け加えておきたいと思います。

 

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● 著者

投資会社経営(56歳)

投資会社経営(56歳)

DOWAホールディングス株式会社、タイコフローコントロールジャパン株式会社にて経理・財務を担当、海外赴任も経験し、現在は独立。金融商品への投資、株式の分析と投資、投資信託の運用を行う。