【展示会レポート】会計事務所博覧会2015

【展示会レポート】会計事務所博覧会2015

こんにちは。経理プラス編集部です。
10月6日(火) 、 7日(水)の2日間にわたって、東京・秋葉原で開催されていた「会計事務所博覧会2015」という展示会に伺ってきました。
本日はその展示会の様子をレポートしたいと思います。

 

会計事務所博覧会2015とは

会計事務所博覧会2015

株式会社ゼイカイが開催する、会計業界最大級の展示会です。多くの会計ソフトベンダーが出展しており、会計業界の動向に触れることができるイベントです。

「会計事務所博覧会2015」では、たくさんの企業が様々なサービスを紹介されていましたが、今回は、その中でも多くの企業が紹介していた「マイナンバー」関連製品、「クラウド会計ソフト」を中心に各社へのインタビュー内容を添えてお伝えしたいと思います。

 

マイナンバー関連サービス

マイナンバー制度の施行直後ともあって、マイナンバー関連のサービスを各社強く紹介されていました。
経理プラス編集部がインタビューしたところでは、ほとんどの会計ソフトベンダーが、マイナンバー対応システム単体よりも、各社の製品とセットで使用した際の使い勝手や、マイナンバー対応へのサポート体制の充実さをうたっており、経理にとって追加の負担になってしまうマイナンバー関連業務を「いかに楽にできるか」に重点を置いている模様でした。

今回は、ミロク情報サービス、TKC、弥生、マネーフォワードの4社にお話を伺いました。

ミロク情報サービス 「MJSマイナンバー」

ミロク情報サービス

製品の特徴やメリットを教えてください。
業界では最も早い段階でサービスをリリースし、他製品では現段階でまだ運用できないものもある中で、マイナンバーの収集機能がすでに稼働しています。製品の特徴として、管理において、安全性が高いのはもちろん、マイナンバーの収集面で登録方法が多いのも特徴です。ファイル取込みでの一括登録、OCRでの読取(本人確認書類との紐づけも対応)、社員による直接入力、通常業務処理画面の一項目として登録する方法など、多様にご用意しています。

TKC 「PXマイポータル」

製品の特徴やメリットを教えてください。
「PXマイポータル」の特徴は、TKCが自社で所有するデータセンター(TISC)を使用した高い安全性です。データの管理をアウトソースすることがないため、セキュリティ面での信頼性は大変高いです。
小規模の企業ではマイナンバーへどう対応したらいいのかという戸惑いがあるかと思いますが、TKC全国会では「マイナンバー制度アドバイザー事務所」の登録制度を8月にスタートしました。税理士からの情報発信を厚くし、マイナンバーへの対応をサポートしています。

弥生 「あんしん保守サポート」

弥生

製品の特徴やメリットを教えてください。
「あんしん保守サポート」というサポートサービスを提供しています。弥生の給与製品をご利用いただいている企業様へ、現場の業務負担を削減すべくマイナンバーへの電話での相談対応や、マイナンバー対応に必要な規定などのテンプレート配布などを実施しています。弥生では、「事業コンシェルジュ」というビジョンを掲げており、ソフトウェアの提供だけでなく、お客様の事業を成功に導くためのサポートをしたいと考えています。

マネーフォワード 「MFクラウドマイナンバー」

製品の特徴やメリットを教えてください。
先月9月30日に「MFクラウドマイナンバー」を正式版としてサービスをリリースしました。マイナンバーには適切な安全管理が求められますが、私たちの製品では、厳重なセキュリティ体制を準備しており、安心なマイナンバー管理をしていただけると思います。「MFクラウド給与」など、弊社の他システムとのシームレスな連携も可能です。

 

交通費・経費精算システム「楽楽精算」 交通費・経費精算システム「楽楽精算」

 

クラウド会計ソフト

マイナンバーではデータ連携や共有のしやすさがキーワードになったが、各社がリリースするクラウド会計ソフトも各社の特色をそろえながら、導入のしやすさ、クラウドサービスならではのデータ共有のしやすさと業務効率化のための特徴を紹介していました。

TKC 「FX4クラウド」

TKC

クラウド会計ソフトの導入メリットを教えてください。
クラウドでは、情報の共有が容易になるので、複数の拠点をもっていたり、多店舗展開している企業に特にクラウド会計ソフトの導入にメリットがありますね。現状、クラウド会計ソフトを導入されるのは中規模以上の企業が多いですが、それ以下の中小規模の企業でも、基幹ソフトを使用しながらバックアップをクラウドで取っていたりと、情報の共有スピードをあげるためのクラウド活用は進んでいますね。

弥生 「弥生会計 オンライン」

クラウド会計ソフトの導入メリットを教えてください。
弥生の商品は「かんたん、あんしん、たよれる」というコンセプトのもと設計されており、「弥生会計 オンライン」でも、そのコンセプトは引き継がれています。そしてクラウドサービスには、導入の簡単さ、連携のしやすさ、いつでもどこでも使えるなどのメリットがあります。両方の特徴を持ち合わせた「弥生会計 オンライン」は、これまでデスクトップ型の導入を見送っていた小規模な企業でも、簡単に導入ができるので、会計ソフトを身近に感じられるようになっていただけるのではと思います。

ミロク情報サービス

クラウド会計ソフトの導入メリットを教えてください。
基幹システムはクラウド化しておりませんが、個人事業者や小規模法人等で経理業務を自計化している企業向けに、会計ソフト「記帳くん」や、業務パッケージソフト「iCompass NX」にてクラウドを採用し、会計事務所とクラウドでのデータ共有を行い、連携スピードを上げて行くことによる業務効率化のご提案をしています。

マネーフォワード 「MFクラウド会計」

マネーフォワード

クラウド会計ソフトの導入メリットを教えてください。
マネーフォワードでは、「MFクラウド会計」をはじめ、様々な一般企業のバックオフィス用ERPを提供しています。そのため、一般企業の経理担当者が使用した際の使いやすさを重要視しており、製品を使っていただくと、皆さまにその使いやすさに満足していただけるのではないかと思います。

 

その他こんな経理業務効率化システムも

日本ICS 「原票会計」

日本ICS

日本ICSでは、仕訳に関連した原始証憑を管理できるサービス「原票会計」を展示されていました。「原票会計」は、スキャナーなどで読み込んだ仕訳伝票や領収書などのイメージデータを仕訳データと紐づけて管理できるサービスで、必要なときに仕訳データから瞬時に原本のイメージを読み出すことができます。

来年以降の電子帳簿保存法の規制緩和に向けて注視すべきサービスですね。

電子帳簿保存法の規制緩和についてはこちらの記事をご覧ください。
経理プラス:来年から領収書はスキャン後即廃棄へ?電子帳簿の規制緩和方針を発表

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
いよいよ施行されたマイナンバー制度。各社手厚いサポート体制を組みながらサービスを提供しているようですね。まだ対応を始めていないという方も、お使いの会計ソフトベンダーのサポート制度を確認し直してみるといいかもしれません。

取材にご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

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