現場の経理が部下の教育で力を入れているポイントは? 「経理座談会」の様子を一部公開!

現場の経理が部下の教育で力を入れているポイントは? 「経理座談会」の様子を一部公開!

2016年2月某日、経理プラス主催による経理担当者を対象とした第1回「経理座談会」が開催されました。初対面の経理担当者6名が2時間に渡り、下記の4テーマに基づいて意見を取り交わしました。

トークテーマ

 

  • 部下の教育・動機づけ
  • 情報共有上の課題と対策
  • 業務効率化
  • キャリアアップ

この座談会の様子をダウンロードコンテンツとしてまとめました。現役の経理担当者のリアルな声が詰まった内容となっておりますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。

第1回「経理座談会」開催レポート ダウンロードはこちら

本日は、こちらのレポートから第1のテーマである「部下の教育・動機づけ」部分を抜粋してご紹介いたします。

 

経理座談会概要と参加者プロフィール

自社以外の経理担当者とのコミュニケーションの促進を目指して開催された第1回「経理座談会」。今回は経理実務に精通している経理主任~部長クラスの方6名にご参加をいただきました。

小林 真人さん(仮名)
サービス関連の派遣企業に勤務。経理担当者は2名。経理業務と同時に社内のシステム構築やメンテナンス、親会社との連携なども行っている。

西村 利紀さん(仮名)
化学関連の製造卸業社に勤務。経理担当は8名。原価計算、経費管理をはじめとして決算書類の作成までを担当している。

大野 裕史さん(仮名)
全国展開する外食産業に勤務。経理部門は4名。複数の企業で勤務したのち転職。現在の会社には入社したばかり。

吉田 真美さん(仮名)
ネット通販などを手掛けるITベンチャーに勤務。社長秘書として働いていたが、経理業務も兼務するようになって3年。唯一の女性参加者。

中山 和俊さん(仮名)
建設業を営むグループ企業のシェアードサービス会社に勤務。経理担当は60 名。入金作業から支払いをはじめとして、経理全般を担当している。

谷口 貴之さん(仮名)
社員90名ほどの経理のアウトソーシング企業でマネジャーを務める。元は営業だったが、経理ならばスキルの積み重ねができると思いジョブチェンジ。

司会は、経理プラスで記事も執筆している、株式会社もしもの堀直之氏に務めていただきました。

 

テーマ1:部下の教育や動機付けで力を入れていることは?

[堀]  それでは、最初のテーマについて話を進めていきましょう。部下の教育や動機付けなどで特に力を入れていることからお聞きしたいと思います。

PickUpキーワード

 

  • 失敗を成長につなげる
  • 面白そうなことをチャレンジさせる (財務諸表の公開)
  • 改善提案

 

失敗こそ成功への近道

部下の教育・動機づけ
[堀]   まず、西村さんはいかがでしょう。

[西村] 「失敗を成長につなげる」ということを必ずやるようにしています。失敗は必ず起こるものという前提で、失敗しても再発させないように次の仕組み作りをするようにしています。

[中山] たとえばどういうものがありますか。

[西村] 直近の例をお話すると、売上計上をミスしたために結果的にお客様に対して請求書が出せなくなるという事故がありました。どうして請求書が遅れてしまったのかを探っていくと、上司から承認を受けるタイミングがそもそも遅く、これまではたまたま間に合っていたというだけだったということが判明したので、そこについて修正をしました。
全員の情報共有をしっかりやっていくのは当然のこととして、上司の承認を確認する作業も重要だということになりました。この内容をマニュアルにも反映させ、また同じミスが起きないよう注意しています。

 

モチベーションアップを図る財務諸表公開

部下の教育・動機づけ2
[吉田] 私の会社はベンチャー企業なので、平均年齢が 26歳ととても若いです。そのため、大学を卒業して1~2年の部下が多く、それぞれのレベルに合わせて業務をふってしまうと、何年間も同じ仕事を続けることになりかねなくなってしまいます。そこで、「レベルに関係なく面白そうなことをチャレンジさせる」ということを意識しています。実際に、財務諸表を公開して、「これどうやっていこうか」など、みんなで話しあうようにしています。

[堀]   面白い取り組みですね。財務諸表は全員に公開するのですか。

[吉田] いえ、管理部門だけです。入社一年目で受け止められることは限られていると思うので、ある程度マスキングしています。たとえば役員報酬などはまとめて人件費にするとか、売れ筋商品の原価といった機密情報などですね。

[大野] それは社内の勉強会などで議題にされるのでしょうか。

[吉田] 勉強会は別にあるので、財務諸表は経営企画会議のなかで発表するようにしています。たとえば、原価が上がったものなどが出てきた時などに、改善策を探るために活用しています。経理の単純処理ばかりやっているとモチベーションが下がってくるので、 楽しいことも一緒に話しあうと、自分では気付かなかったことも出てくるので、公開してよかったかなと思っています。

[堀]  それをやり始めてから社員のモチベーションは変わりましたか。

[吉田] 自分が経営に参画しているという意識が伝わったので、自発的な提案が生まれるようになりましたね。でもその結果、私は仕訳ばかりやるようになりましたけどね。

 

改善提案の結果、業務効率化に成功

[中山] 私の会社では「改善提案」を行っています。業務の効率化ですとか、改善できるところはないかなどをみんなで話し合って、半年程度のスパンで業務を見直し、その効果をみんなの前で発表するんです。  

[大野] 具体的にはどんなことをやってこられたのですか。

[中山] 根本的な業務の見直したり、単純な仕事はアウトソーサーに任せたりをしてきましたね。

[堀]   差し支えなければ、最近アウトソーシングして効果が上がったことを教えてください。

[中山] 入金処理をアウトソーサーに任せるようになりました。これでかなり手間が省けるようになりました。

 

続きはレポートにてご確認ください

今回の公開はここまでです。
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