【経理向け無料セミナー】 7/14(金)@新宿

経理で行う ”働き方改革”!
業務効率化の成功企業に学ぶ、経理業務改革セミナー

e-文書法と導入における電子署名・タイムスタンプの役割とは

「e-文書法」という言葉をご存知でしょうか。これは、法的保存が義務とされている文書をすべて電子化保存してもよいと認めた法律です。電子文書での保存によるメリットも有りますが、「誰が作ったかわからない」「改ざんの可能性がある」等の問題点も抱えています。電子文書が本物であることを立証するための技術が、「電子署名」と「タイムスタンプ」です。今回はe-文書法や関連用語を解説します。

 

e-文書法とは

法的に保存義務がある文書は、従来紙媒体での保存が求められていました。しかし、2005年に施行されたe-文書法により、書類をスキャナで取り込んで、画像データ(電子書、デジタル文書)でも保存することが可能になりました。

e-文書法導入のメリット

電子文書で保存できることにより、

  • 紙コストの削減
  • 保管コストの削減
  • 付随する業務のIT化による業務効率アップ

が期待できます。

e-文書法の問題点

便利に思えるe-文書法ですが、デジタルならではの問題点もあります。それは「文書の原本性」です。紙媒体と比べると、電子文書には以下の課題がありました。

  • コピーを簡単に作ることができる
  • 作成日時を操作できる
  • 誰が送ってきた文書なのか、確認が難しい
  • 改ざんがあっても、気付くことが難しい
  • 外部から閲覧できる可能性がある
  • データが消える・アップデートにより読めなくなる可能性がある

紙媒体であれば、原本を複製し、改ざんしようとすれば分かります。しかし、電子文書の場合は、簡単に手を加えられます。痕跡を残さずに改ざんすることさえ、可能なのです。正確な情報として扱うために、「文書の原本性」を証明するための手段として用いられているのが、「電子署名」と「タイムスタンプ」です。

 

経理プラス_メルマガ登録

 

e-文書法における電子署名・タイムスタンプの役割

「電子署名」と「タイムスタンプ」は、インターネットの中において「誰が」「いつ」「何を」を担保するための証拠となるものです。同時に、電子文書の原本性を確認できる手段でもあります。それぞれ、カバーしている領域が異なります。

電子署名とは

電子署名とは、「誰が作成した文書か」を証明するものです。認証の流れの中で、改ざんの有無も確認することができます。認証局を通した、公開鍵暗号方式の技術によって実現しています。インターネット上では、なりすましした第三者が文書を送ってくることも想定されます。電子署名を用いることで、こういったトラブルを防ぐことができます。

「電子署名及び認証業務に関する法律」が2001年に施行され、電子署名の法的な効力が定められ、認定制度や環境の整備が進んできました。

ただ、平成27年度の要件緩和により、電子署名は必須ではなくなりました(後述)。しかし、電子署名は訴訟対策や原本性の担保として、今なお多くの場面で導入されています。

タイムスタンプとは

タイムスタンプとは、電子データと時刻情報を組み合わせることで、「ある時期に間違いなく存在した文書」であることと、「改ざんされていないこと」を証明する仕組みです。

パソコンの時刻設定は自由に変えられますし、作成日時等を変更できるソフトもあるため、自動的に付与された時刻情報は信頼性に劣ります。タイムスタンプでは、「時刻配信局」「時刻認証局」という第三者機関を通すことで、正確な時刻情報を付与することができるのです。

2004年に「タイムビジネスに関わる指針」が発表され、これに基づき、日本データ通信協会がこの認定を行っています。

 

2015年度の要件緩和により一層ペーパーレス化が進む

電子署名やタイムスタンプは、電子文書の原本性を担保する技術。税関系の書類や医療・消防関係の法律で保存義務が定められている文書等に導入されています(詳細は、それぞれの法律・ガイドライン等で定められています)。しかし、領収書や契約書は額面で電子化の可否が分かれており、電子署名・タイムスタンプも必要だったため、結局は紙媒体での保存を継続する企業も多くありました。

そういった背景を受け、2015年9月に、e-文書法の要件緩和が行われました。これにより、さらにペーパーレス化が進むと予想されます。

大きな変更点は下記の通りです。

  • 入力者の情報保存(ユーザーIDなど)は必要だが、電子署名は不要(※タイムスタンプは必要)
  • 領収書、契約書などの金額基準が廃止され、すべてをスキャナで保存することができる
  • カラー画像以外でも保存できる

今後も、ペーパーレス化が進むように、適宜要件が変更される可能性があります。e-文書法の背景と、電子署名・タイムスタンプの考え方を理解して、業務に活かしてくださいね。

 

「経理プラス」メルマガでは、定期的に記事のランキングやおすすめ情報などをお届けしています。読み逃しがないよう是非ご登録ください!

「経理プラス」メルマガ登録は・・・ こちらから

 

経費精算システム「楽楽精算」
● 著者
経理プラス編集部

経理プラス編集部

経理プラス編集部です。経理担当者の皆さまのお役に立つ記事を配信していきます!



オススメコンテンツ

90%の経理担当者が課題に感じている!?請求書の発行コストと郵送費削減方法とは?

90%の経理担当者が課題に感じている!?請求書の発行コストと郵送費削減方法とは?

毎月発生する請求書の発行業務。請求書データを紙に印刷、封入、郵便局への局出し、と細かい作業が多く、月末月初はいつも請求書の発行作業で残業が発生してしまう、という方も多いのではないでしょうか。手間がかかるだけでなく、発行通数が増えるほど郵送費も増額するため、請求書の郵送作業には多くのコストがかかってい […]

オフィスで納税?経理担当者なら活用したいダイレクト納付とは

オフィスで納税?経理担当者なら活用したいダイレクト納付とは

「納税のたびに混んでいる銀行へ出向くのは面倒だなぁ」 「仕事が立て込んでいて銀行へ行く暇がない!」 みなさまも、そう思ったことはありませんか? そのような経験がある方こそ活用すべき方法が「ダイレクト納付」です。 意外と知られておらず活用されていない印象もありますが、わずかな手続きで手間を一掃できる「 […]

経理書類電子化時代の必須知識 e-文書法のメリットと適用要件

経理書類電子化時代の必須知識 e-文書法のメリットと適用要件

「e-文書法」という言葉、多くの人に馴染みがない言葉だと思います。 では、「個人情報保護法」という法律はご存知ですか? こちらは、「e-文書法」よりは聞きなれた言葉ではないでしょうか。 この2つの法律は、平成17年4月1日に同時に施行されました。 「e-文書法」という言葉が聞きなれない人が多いのは、 […]

請求書電子化を検討するなら知っておきたい「e-文書法」の基礎

請求書電子化を検討するなら知っておきたい「e-文書法」の基礎

近年のITによる経理業務の自動化や社内業務定型化による経理事務の合理化は目覚ましいものがありますが、そのひとつに「請求書電子化」があります。 この記事では、 ・請求書電子化が、何なのか知らない方 ・請求書電子化を、検討中の方 のために、「請求書電子化についての基礎」と、知っておくべき「法律」をお伝え […]